概要
「天野春子」とはNHK朝の連続テレビ小説「あまちゃん」の登場人物である。
主人公:天野アキの母親であり、物語の、特に「潮騒のメモリー」に関わるお話のキーパーソンの一人である。
解説
演:小泉今日子
田附未衣愛(少女期)
豊嶋花 (幼少期)
アキが高校2年生の夏に、24年振りにアキを連れて東京から故郷の北三陸に戻ってきた。
祖母である夏が危篤、との知らせを受けての事であったが、それは幼馴染みの大向大吉たちの画策であり、つまりは嘘であった。
そのため早々に東京に帰ろうとするが、アキが北三陸と海女の魅力に取り付かれてしまったため、仕方なく北三陸の実家にそのまま戻る事になる。しかも夫:正宗との離婚まで決意して。
この通り、とにかく自分のその時々の感情に任せて行動を決めて動きがち。
しかも恐ろしく「手が早い」、つまりは暴力的。
その被害に遭うのはだいたい娘のアキであり、
そのため周囲の人たちやファンにまで反感を買うことはしょっちゅうであり、ネットではいわゆる「毒親」疑惑まで掛けられた事がある。
まあやってることがやってることなので致し方ないのだが、その暴力はアキに止まらずに、後に部下となった水口琢磨にも及ぶ事もありボディーブローを数発お見舞いした。ひでぇや(笑冷汗)
その一方でなんとかアキの事を理解しようとし、海女になろうとしたアキに一旦は反対したものの「そんなにやりたきゃやってみればいいじゃん、大変だけど」と理解を示す。
しかし、アキがアイドルになろうとした時は、それはそれはもう猛烈に強烈に反対する事になる。
これらの行動は、春子の過去に起因していた。
春子は海女である夏の子として生まれ、「将来は海女になり、北三陸を盛り上げる事」を嘱望されていた。
母である夏が海女をしていること自体に不安を覚え、自身が海女の修行をする事も嫌がった。
とにかく「田舎の何もかもが嫌」であった。
そんな「嫌な世界から抜け出す」ために、春子が憧れたのが大都会:東京。
そして特に憧れたのが「アイドルになる事」であった。
ちなみに高校時代は元ヤンキー。
先述した「超暴力的な性質」はここからである。
まあ、良いのか。(のか?)
それはともかく、観光海女で稼ぎながら、そのお金で歌のレッスンを受けたりオーディションに応募しながらアイドルを目指していたのだが、周囲からの海女就職に対する期待は高まっていく。
そのことに嫌気がさし、田舎に愛想が完全に尽きてしまう。
そしてオーディション番組の出場権を得たのを機に、家出同然に北三陸を出て上京をした。
そのオーディション番組で出会ったのが、当時新人スカウトマンであった「荒巻太一」。
そして春子の運命は狂っていく。
荒巻から「鈴鹿ひろ美」の「歌唱の影武者」を依頼され「潮騒のメモリー」を代わりにレコーディング収録をした。
その後も影武者を「いつか自分もアイドルになれる」と信じ、こなしていたが、いつしかアイドルには絶対なれない事を悟り荒巻と喧嘩別れする。
その直後に乗ったタクシーの運転手が、たまたま「春子が影武者をしていたこと」を知っていた正宗であった。
そして東京で正宗と結婚、生まれたのが主人公:アキである。
これらの経緯から、もう一人の主人公である「足立ユイ」の事を自分の過去と重なるからか、気に掛けるようになる。
逆襲の春子
そして、そんな春子に転機が訪れる。
アキが東京からやってきた水口琢磨によりアイドルとしてスカウトされたのだが、その水口の上司が、よりにもよって因縁深い荒巻太一であったのだ。
アキが水口の誘いに乗りアイドルを目指すべく上京、したのだが、解雇の憂き目に遭ってしまう。
その連絡を受けた春子は、そこで一大決心をする。
春子自ら上京し、アキの芸能活動を支えること。
そして上京した春子はGMTに戻れたアキの援護をすべく、そのプロデュース活動に介入するも、結局「春子が」商法と作品のクオリティに難癖を付け、荒巻と再び対立し、アキをGMT及び「オフィス・ハートフル」から正式に離脱させてしまう。
そして天野アキの個人芸能事務所となる「スリーJプロダクション」を設立し、しかもその社長となる。
かつて自分が芸能界にいた時に見聞きした経験を生かし、水口の能力を見極めた上で部下として採用し、挙げ句の果てに「自分の過去」を存分に活用しアキの仕事を取ってくるという辣腕振りを発揮。
オカン、強ぇよ。
こうして「天野春子の逆襲」が始まった。
※内容は異なります。
もっとも逆襲というよりは「自分の過去との対峙」であり、それも図らずも娘のアキのおかげで。「過去の自分の想いを解消」していくことになる。
余談
小泉今日子は母親経験がなかったためこの役に懐疑的だったがいざやってみるとすんなりできたという。