概要
アニメ版『うちゅう人田中太郎』最終話にふさわしく、これまでのギャグの集大成的な内容になっている。
話の流れ
Take1
自分の部屋のテレビでクリーニング娘の番組を見ているタカシ。何でも新メンバーの発表があるらしく、遊びに来ていた太郎に振るが「興味ない」と後ろを向きマンガを読む。そんな太郎のことはお構いなしにタカシはテレビに向き直るがいつの間にか長いビデオコードが伸びており、目で追っていくと太郎の後頭部に接続されていた。「しっかり録画してるんじゃねーか…」
そして新メンバーとしてタロ子がスタジオに入場。その見た目は明らかに女の子の格好をした太郎であり、タカシは「何でお前がテレビに出てんだ!?」と絶叫し振り向くと、さっきまで太郎が座っていた座布団は空になっていた。テレビの中のタロ子は「恋人はいますか?」という司会者のくどい質問に対し、背中のハンドルを回し尻からカプセルを乱射。するとそのカプセルが「堀町タカシ」の文字の形になり、タロ子はそのままカメラに向かって腕を伸ばす。一方番組を見ていたタカシはテレビから伸びるタロ子の腕に掴まり、スタジオに拉致されて「この人」とタロ子に紹介される。司会者は彼氏の登場に興奮する横でタカシは「冗談じゃない、誰がタロ子なんかと」と吐き捨てるが同時に不思議な気持ちになり(と言うのも背中にタロ子が巨大電源プラグを当てていたせいだが)、タロ子に告白する。
場面は2人の結婚式場になり、タカシもタロ子も親戚や友人から祝福される。タロ子の父(演:太郎の父・洋)はタカシにお小遣いとして五千円を、田中家親戚には札束を渡す。「って、メチャクチャ不公平じゃねーか!!」
そして「新郎新婦ケーキ入刀です!景気よくどうぞ」という司会(演:5年3組の先生)の親父ギャグに新婦含めた田中家親戚は頭を飛ばして爆笑、そこへ友人代表として来ていたメチャワル星人も定期券と封筒を使った親父ギャグを言うがスベってしまい号泣、司会に慰められる。見かねた新郎も「式が進まないぞ」と怒るが、それ以前にストーリー展開がおかしいことに気付き、会場のドアを見ると「たろうスタジオ」の看板がかかっており開けると、中には結婚式場のミニチュアを前に指示を出す監督の格好をした太郎が。
Take2
太郎とタカシが歩いていると道路に10円玉が落ちているのを発見、それを拾うタカシに「それ欲しい」と覗き込む太郎。断るタカシに太郎は腕を伸ばし、「これと交換するから」と千円札を出す。タカシは二つ返事で交換を受け入れるが、太郎はその10円玉…いや何でも呼び出しボタンを肩に取り付けて押し、UFOラーメンのビルを召喚する。2人はそのビルに入ると、来店1億人目として銅鑼やクラッカーで歓迎される。「1億人目のお客様」である太郎には記念品として黄金のラーメンロボが進呈され、ラーメンロボは早速絶品と名高いラーメンを作り始める。…そしてそれを自分で食べるのであった。
その時、ビルの外から「いましたわ」という声が。タカシ達が表に出て上空を見ると、飛行機からスカイダイビングの要領でゴージャスあいことメイド達が降り立つ。しかし、あいこは22話でパリに転校したはずだが、彼女曰く「レアアイテムある所どこへでも飛んで行く」のだそう。そして今回もラーメンロボを手に入れようと100億円を積んで出し、UFOラーメンビルよりも高いビルと交換要求してくる。
結局そのビルと交換になり、そこは「太郎コーポレーション」の社屋となる。
同社の営業部長であるタカシは、朝礼で社員のユタカやユウジの前に出て話す。ここで部長は社長に入室するよう言うが返事がなく、するとドアの横にあった観葉植物から太郎社長が現れる。社長は社員へのご褒美として背中のハンドルを回して頭から役職券を出す。きょう子は課長、マサミは係長、リエは社長秘書に。そしてタカシ部長にはトイレそうじ決定の券が渡され、泣く泣くトイレ掃除をする羽目に(※これも立派なお仕事です)。ここでまたもストーリー展開がおかしいことに気付き、再びたろうスタジオのドアを開けることに。やはり、オフィスのミニチュアを前に監督太郎が指示を出していた。
Take3
太郎とタカシが歩いていると新曲発表記念サイン会が開かれており、若い女性のファンが集まっていた。タカシが駆け寄るとそれはメチャワル6のサイン会であり、舞台上にいたのはメチャワルだったのでズッコケる。通りかかったきょう子曰く、メチャワル6の新曲が10週連続第1位らしく、それでファンがたくさん集まって来ているらしい。自分への人気に満更でもないメチャワルに対し、太郎は腕を伸ばしてカンチョー…ではなくメチャワル6のサインをもらう。
その時、きょう子が人垣から押し出されて転んでしまい、メチャワルは咄嗟に彼女に手を差し伸べる。目の当たりにした女性ファンは嫉妬しだし、タカシは頭を抱え、メチャワル自身は内心ほくそ笑んでいた。すると急に空が暗くなり出し、タカシが見上げるとメチャワル星の大艦隊が先程迄の青空を覆いつくしていた。「今日から俺が地球の支配者だメチャ」と宣言するメチャワルに、女性ファンは目がハートになっていたがタカシは「冗談じゃない!そんなの認めてたまるか!!」と詰め寄る。メチャワルは一切のたじろぎもなくリモコンを操作し、艦隊で「メチャワルをよろしくね」という文字を作る。「太郎がいる限りお前の好きにはさせない」とタカシは叫ぶが、彼の横では既に太郎隊、ジェームズ隊、そしてタカシ隊が「メチャワルをよろしくね」ポスターを配布していた。メチャワルは地球征服が完了したと感じ、程なくして自身を模した巨大ビルに住むことになる。
こうして地球はメチャワル星人に侵略された。
Tシャツの星の模様もメチャワルの「メ」となったタカシはやさぐれて「住みにくい世の中になった」と呟きながら歩く。その正面では…
きょう子「タカシくん、おはよーメチャ」
同じく「メ」の字入りの服を着たきょう子、ユタカ、ユウジ、マサミ、リエが挨拶してくる。いつも通りに「おーはー」と挨拶するタカシに、きょう子達は怯え出し正面(タカシから見て背後)を指さす。そこには太郎隊に担がせた神輿に乗るメチャワルが頭のパトランプを光らせて巡回する様子が。
メチャワル「法律違反だメチャ!今日から挨拶の語尾に『メチャ』を付けることになったメチャ!!法律で決まったメチャ」
「そんなの聞いてねーぞ」と逆ギレ気味に返すタカシに、アカ太郎はタカシのTシャツをスクラッチし「あいさつのあとに『メチャ』をつけること」という文章を出すメチャ。哀れタカシ(と、その場にいた全員まとめて)は刑務所送りになり塀の中で過酷な労働を強いられるのであったメチャ(ちなみに懲役100年だったそうメチャ)。
またまたストーリー展開がおかしいことに気付くタカシ、「太郎の仕業か」と思って足元を見ても太郎の顔が足枷になっているだけだったメチャ。しかし床下に繋がるたろうスタジオのドアを発見し開けると、監督の格好をしたメチャワルが刑務所のミニチュアの前で面白いと絶賛していたメチャ。
Take4
歩きながら太郎とメチャワルに「勝手に話作るなよな」と忠告するタカシ。そこへきょう子達が「まともな話が全然ない」と詰め寄って来る。その時ハエが飛んで来て、タカシはそれをとびはねながら追いかける。すかさずハエ取りチャンピオンのジェームズが舌を伸ばしてハエを捕まえる。タカシは目の前にたろうスタジオのテントがあるのを発見し、その中へ入ると監督の格好をしたジェームズが通りのミニチュアの前に座っていた。
ここできょう子達は「それを使うと好きな話が作れる」と目を輝かせミニチュアに詰め寄り、制止するタカシはもみくちゃにされて弾き出される。
そして…
- 気絶したタカシが辺りを見渡すと、お菓子の世界が広がっておりユタカが食べ始める。「番組を『食いしん坊バンバン』にでもする気かよ…」
- タカシがそう呟いている間に、今度はサーキットが広がっている。既にレース中であり、日本のF1マシンを運転していたユウジが1着優勝する。反対側ではえらく体型の変わったレースクイーンのマサミが富豪たちから花束を向けられていた。
- タカシが呟く間にまた場面が変わっており、今度はリエの実験室。太郎の増殖実験をしているうちに10人の太郎が誕生し一斉に動き回る。
- 場面は何もないホリゾントになり、教頭がタカシ達に「家に帰って宿題なさい」と説教し、回転技を食らわせる。ユタカもマサミもリエもユウジも「間違ってたよ」と号泣し教頭に走り寄る。校長も夕日を背に感心する。…という場面のミニチュアを前に校長と教頭は感動していた。タカシはすかさずツッコむ。
- そこへ5-3の先生が通りかかり、「タカシ、今度のテストも100点だったぞ」と彼を褒め称える。校長も「天才」ともてはやし、「特待生としてアメリカの大学行きが決まったよ」とも話す。…これもタカシのママが作った話だった。
- ズッコケるタカシの頭上に今度は「駅」や「郵便局」が現れる。…謎の外国人がミニチュアを展開していた。子供達は擬人化地図のミニチュアに興味を示す。
- 「この話一体この先どうなっちゃうんだろう…?」タカシは時代劇やSF、トレンディドラマなどを妄想しては不安になり、ついには「みんなもうやめろーーーーっ!!!!」と叫んだ。
- そして場面は荒廃した都市になり、きょう子達は背中のファスナーを下ろしてエイリアンとしての正体を現す。タカシは逃げながら「こんなことする奴は」とそこら辺を見て回り、廃ビルの一角にたろうスタジオのドアを発見する。開けると太郎とジェームズがバレエの稽古をしており、スタジオ違いだった。追いついたエイリアンは合体し、2体の巨大怪獣となってタカシに襲い掛かる。タカシももうダメかと言うところで太郎が助けに入り、互いにカンチョーしてタロタカマンジャイアントに変身。タロタカマンジャイアントはビームを出して怪獣を倒し…たかと思いきや、より強力な合体怪獣に復活する。タロタカマンジャイアントの中の太郎曰く、先程のビームは怪獣を2倍の強さにするものだと言う。タロタカマンジャイアントはタロタカバリアとして右半身がタカシ、左半身が太郎になり、右半身にバリア役を任せる。右半身の満身創痍によりタロタカマンジャイアントは変身が解け、今度は太郎が単身で太郎隊として戦う…と思いきや、クリーニング娘のタロ子となって怪獣にサインを渡し、目がハートになった怪獣の背中に乗って去って行った。
- 命拾いしたタカシは辺りを見渡すと、そこは元のスタジオ。早速ミニチュアを手に物語を作ろうとするが背後で「カーット!」という声が。声の主は山口頼房監督で、山口だけでなく他のスタッフも出て来て一斉に背中のファスナーを下ろし、全員マグナーム星人としての正体を現す。唖然となるタカシの背中にもファスナーがあり、中からは太郎が現れカメラに向かって「おーはー」をする。
「超人気番組『うちゅう人田中太郎』始まるよー。」
関連タグ
友情は宇宙を超えて:原作版最終回。