ユーモラスな妖怪達と、主人公である霊感少年奇異太郎とのふれ合いを描いたユル漫画。
ほかに奇異太郎シリーズとして、怪談、都市伝説をモチーフにした奇異太郎君の霊的な日常がある。
伏線を残しつつも2022年1月に完結。単行本は全15巻。
最終回はweb版と単行本で異なり、単行本版は「霊的な日常」とのコラボエピソードとなっている。
二次創作に関して、サイトより引用
『モルモル亭の二次創作(絵・小説・3次元化その他いろいろ)については、特に制限を設けません。丸まるコピーして影山にお知らせなく全国販売とかいうレベルでなければ、好き勝手やっちゃってくれて大丈夫です。えちぃ絵でも平気。でも影山もこっそり見てるかも?』
登場人物・妖怪
奇異太郎(人間)
CV:五十嵐裕美
主人公。霊感を持つ少年。名字は不明。一応「奇異」「太郎」とも読める。両親とは死別している。
その霊感は強く、妖怪の本体を見つけ出したり、撮った写真が全て心霊写真になるほど。その他に特殊なスキルを身につけている。(プラモデル検定一級、読心不可能な高速暗号化分割思考術、等)
叔父の家に住んでいたが、蔵に無断で入ったことで本宅を追い出され、離れに住む羽目に。
そのときにすずと出会い、妖怪というモノがいたことに驚愕する。
宇宙に関する謎にロマンを感じており、宇宙人の存在を否定されると激怒する。周りの妖怪たちの多くは宇宙のことになど興味を持っていないので、話し相手を求めている。雪母と河童は例外的に話が通じる。
すず(座敷童子(付喪神))
CV:仲田ありさ
ヒロインその一。古い日本人形の精。ツンデレ。
何年も前から離れに住んでおり、代々の離れの主と共に過ごしてきた。
奇異太郎と主の立場を賭けたかくれんぼをするが、奇異太郎によって本体の人形を肥溜めに入れられそうになったため降参し、離れの掃除婦に任命される。
その容姿からか妖怪の中には彼女のファンになる者も少なくないらしく、現在ファンクラブは垢嘗めと天井嘗めの二妖がいる。
当初は奇異太郎が住むことに嫌々だったようだが、最近では一緒に住むことが楽しかったり、異性として意識している描写が多い。
序中盤では、薄着を気にしていた奇異太郎から手作りのニー足袋(とはいえ丈はかなり長くサイハイレベル)をプレゼントされて感激し、その後極めて長らく着用していた。その愛用ぶりはまるで家宝を扱うかのようである。
余談だが、「霊的な日常」に登場するメリーと対になる日本人形ということで考案されたキャラである。
狐面の女(妖狐)
cv:喜多村英梨
ヒロインその二。三尾の狐。作者曰く、姉キャラ。奇異太郎を「キィ」と呼ぶ。
妖怪間での役職は「狭間の管理人」であり、妖怪たちが人間に迷惑をかけないように見張っている。しかし奇異太郎が離れに越してきてからというもの、その部分で一種の防波堤のような役割になってしまっているため、最近は仕事をやや怠け気味。
奇異太郎に対する好意を隠すこともなく積極的にアピールしている。
元々は雪母のペットだったこともあり、彼女だけには頭が上がらない。またその頃の癖でお手などの動作も反射で取ってしまうほど。喧嘩して雪母の所を飛び出した後に、管理人の仕事も雪母から受け継いだ。
過去に事故に合って亡くなった奇異太郎の幼馴染の女性と同じ呼び方をするが、その関連性は不明。ちなみにその女性の遺体は見つかっていない。
雪娘(雪ん子)
cv:長縄まりあ
ヒロインその三。すずの友人。雪女の娘。妹キャラ。すずに「ユキ」と呼ばれている。
気が弱く、冬以外は虚弱であまりにはしゃぐと体温が上がって倒れてしまう。
天然毒舌の気アリ。やはり親子だからか、雪母と同じような雰囲気が所々で垣間見える。
奇異太郎に好意を持っており、寝ている所にキスをしたりしている(このとき奇異太郎は寝ているふりをしていた)。割としたたかで、時に思いもよらないような行動をとる。
河童の家に行く話では「(沼に入るのが)生理的に無理」と行くことを拒否した。
妖怪と人間のクウォーター。正確には妖怪1、UMA2に人間1。
祖母が修行の一環で自ら進んで受けた呪いのせいで、赤い雪が降らないと男性と結ばれない呪いに末代までかかっており、その話を聞いたときは愕然としていた。祖母はその呪いのせいで結ばれるのに300年程度要したという。
雪母(雪女)
cv:大原さやか
ヒロインその四。雪娘の母親。母キャラ。半妖。旦那はエベレストに住むUMA。
かなりの毒舌であり、たとえ相手を褒めていても罵詈雑言が台詞に入るほど。放送禁止用語すらも台詞の中に入る。
人間の世界で芸術家として活動している。そのためか人間としての戸籍も持っている。雪女であることを隠していないが、人間たちには芸風と思われている。その美術的技術は数多く、現在までに披露したのは油絵、モザイク、フィギュア製作である。自身が個展を開くなどして自宅を留守にするときに、娘を奇異太郎に預けている。
鬼火を捕獲しに行った際に陽火(熱い鬼火、逆に熱くない鬼火は陰火)を掴んでしまい、手が溶けそうになったが、一瞬でそれを握りつぶすほど。奇異太郎になぜ雪女として生まれてきてしまったのだろうと思われた。
妖弧の元飼い主。雪母がまだ幼かった時に犬を飼おうと思っていた。そして捕獲して友人に見せたが、狐だと分かって嘘吐き呼ばわりされたため、妖弧を詐欺師と罵っていた。現在は別に怒ってはいない。
河童(河童)
山中の沼に住む河童。前任者から引き継ぐ形で沼の管理を譲渡された。物語内で春になったため登場。マスコットキャラ。
本人は妖怪と言い張っているが、どうにも宇宙人に関する何かという存在に見受けられる。沼底にある彼の家は妙に機械化されており、使用した妖術は宇宙の超科学のようである。ちなみに前任者はアンドロメダへ帰ったらしい。
奇異太郎は(種族としての)河童=宇宙人と信じており、彼と出会った当初は正体を暴こうと躍起になっていた。しかし、彼に妖怪の存在の危うさを説かれ、その正体を探るのを止めた。だが帰るときになって彼が甲羅を外すと、その背中にはゼンマイがあったため、この河童は宇宙人が作ったロボットだと奇異太郎は思ったが、その考えを胸の内にそっとしまった。
本宅のお手伝い(人間)
本宅のお手伝いさんで、奇異太郎と本宅を繋ぐ唯一の存在。また奇異太郎と彼女以外で人間は登場していない。霊感があるような描写は今のところ無い。
奇異太郎の前の代の離れの主だった女性の孫である。
塵塚怪王(塵塚怪王)
粗大ゴミの山に住み着いている老妖怪。ありとあらゆる道具の声を聞くことができる。
一見ホームレスのような姿であるため、初対面の雪娘に「思ったより臭わない」と言われたが、「(臭わない)秘訣は規則正しいお通じと、ヒゲの手入れ」と返している。
付近の妖怪たちは彼を大変頼りにしており、使えそうな道具をゴミ山から持っていく他、壊れた道具の修理を依頼したりもする。
その力は見かけによらずとても強力であり、宇宙ゴミを操って流星群を起こせるほどである。
妖怪茶屋「あやしや」
離れ以外での話をするために作られた新たな舞台。最近里に来た新参妖怪で構成される。
メンバーの立ち位置は、ギャルゲーにおけるルートのないモブとのこと。
下記メンバーの他に卵調達用の鶏、ではなく婆娑婆娑がいる。
あやしやの店長。初期案ではお姉さんだったが、すずに対抗するロリになった。奇異太郎に気がある。あまり表情が変わらない。
昔吉原にいたとのことだが遊女ではなかった模様。その頃の評価は「眠そうな雰囲気がマニアック可愛い」。
給仕担当。ツンのみでデレない。セクハラ客、主に奇異太郎の退治役。
奇異太郎を滝壺に引き込もうとした際に、汚物を口に入れられたことを逆恨みしている。
厨房担当。双子の姉妹。ろくろ首は人懐っこく、抜け首は気が強い。
元は人間だったが、首が伸びる、抜ける妖怪病にかかって気味悪がられ、人間社会を追い出された。その後、里に流れ着いて現在に至る。
用心棒。正確にはタダ飯の代わりに用心棒をしている。
サバサバした性格。頭に2本の牙が角のように生えており服装と合わせて鬼娘にも見える。
首姉妹同様元々は人間だったが、すでに人間社会に未練はないとのこと。
テレビアニメ
2016年4月28日に作者公式HP及びマンガごっちゃ特設サイトにて製作が発表。後に2016年10月として放送が決定、枠としては約10分のショートアニメ枠となる。
放送局はTOKYOMXとサンテレビのみ。ニコニコ動画やDMM.com等で配信も行われる予定なので、見られないエリアに住んでいる方は公式配信を待つべきだろう……。
……と、思われる方には朗報がある。
TOKYOMXでは「エムキャス」という(試験段階の)視聴アプリを配信しており、近年の作品でもばくおん!!やSHOW BY ROCK!!が対応されていた。そのエムキャスで妖怪絵日記の配信が行われるのだ。
近年は対応作品が非常に少ない事もあったが、公式配信を待てないという方は導入するのも一つの手かもしれない。