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概要編集

いかりやが風呂屋に入ると、店主の仲本残りのメンバー3人が扮する店員によって、和太鼓のリズムに乗っていろいろなサービスを受ける。


しかし、そのサービスは以下のようにいかりやがもみくちゃにされるものであった。


  • 「かけ湯」→体だけでなく顔にも容赦なくぶっかける。
  • 「体洗い(すまた洗い)」→鈴のついた紅白のロープで股間をこする。
  • 「洗顔」→シャンプーの付いた頭をゆすぐ際に満タンまで湯をためた洗面器に顔を突っ込ませる。
  • 「入浴」・「上がり湯」→後ろ向きで頭から浴槽の湯の中に放り込まれる。
  • 「体拭き」→でしばくようにタオルで全身を叩かれる。

なお、何故かこの風呂屋には紅白の祝賀幕や提灯が飾られ、店主・店員役のメンバー4人は法被を着ている。


いかりやは後に「(このコントでの4人から)殺意を感じた」とコメントしている上、いかりやの孫娘が「何で、おジィちゃんをいじめるの?」と泣いた話を息子の碇矢浩一がブログで述べている。しかし、いかりやは晩年には「風呂にも入れて気持ちよかった」「台詞がなくて楽」などと一転して好意的なコメントを残していた。


一覧編集

同じ設定のコントが3パターン収録されており、収録時期によりいかりやをもみくちゃにする手順や浴槽に投げ込む回数、風呂屋の壁広告や浴槽の湯の色、和太鼓を叩く音や位置が微妙に異なる。


1回目編集

1982年7月27日放送。仲本工事がもしもシリーズの最初に登場したパターンである。


法被の色は店主(仲本)のみピンク色、他の3人が黄色。太鼓は浴室内に配置され、すわしんじが縁の部分を叩く。お湯は入浴剤を使用。


一連のサービスが終わった後、いかりやは服も着ないまま外に出され、「こんにゃろ、ふざけんな、バカ野郎!」とキレたいかりやが戻ってくるとまた有無を言わせずサービスを再開し、今度はいきなり浴槽に放り込まれたいかりやが息絶え絶えに「だめだこりゃ」と言ってオチとなる。


2回目編集

1985年5月28日放送。仲本がもしもシリーズの最後に登場したパターンである。


法被の色は全員黄色。太鼓は浴室内に配置され、すわしんじが革面を叩く。


3回目編集

1994年7月26日放送。題名は「サービス過剰なお風呂屋さん」になっている。法被の色は全員黄色。太鼓は脱衣場に配置されるが、音は事前収録の効果音(コントの序盤のみ加藤茶が革面を叩く演技をする)。


「視聴者からのリクエストコント」として収録されており、一連のサービスが終わった後は加藤が「というわけでございまして、こういう楽しいコント、リクエストございましたらドシドシ送ってくださいませ!」と視聴者に向けて発言する。その直後、志村が「アンコール、もう一丁!」といかりやを再び浴槽に放り込む。


評価編集

南原清隆がある番組で「生涯見てきたコントの中で最も面白かったコント」として採り上げていた。また、藤村俊二も2005年のいかりや一周忌特番の『ドリフ大爆笑』で「一番好きなコント」とコメントした。

さらに谷村新司もその日は人生で最も辛い一日であったが、このコントを観て腹筋が痛くなり窒息寸前まで笑い転げ、すっかり元気になれたとコメントした。


余談編集

このコントは、以前同系列で放送されていた『めちゃ×2イケてるッ!』でかつて放送された「フジテレビ温泉」のモチーフになっていると考えられる。

このコーナーは控え室に銭湯のセットを組んで、打ち合わせをすると騙して呼び出した若手芸人を待ち受け、レギュラーの女子陣たちが何も知らずに部屋に入ってきた若手芸人の体を手荒く洗うというドッキリ企画であり、同コーナーの最後のBGMにも『ドリフ大爆笑』のオチのBGMと同じものを使用していた。


ドリフに大挑戦スペシャル』の第1回(2021年9月26日放送)では、客役をカンニング竹山、店員役を劇団ひとりガンバレルーヤカミナリが演じる形でこのコント(2回目のバージョン)が再現された。なお、オンエアの際には「客役がずぶ濡れになるという都合上、撮り直しができない一発勝負での収録である」ことが言及されている。


スペシャルドラマ『志村けんとドリフの大爆笑物語』(2021年12月27日放送)では、1回目のバージョンが完全再現された。このドラマではいかりやを遠藤憲一、志村を山田裕貴、加藤を勝地涼、高木を加治将樹、仲本を松本岳、太鼓を叩く男(すわしんじがモデル)を山本泰弘が演じた。


『ドリフに大挑戦スペシャル』の第5回(2025年1月1日放送)では、内容をほぼそのままに舞台をサウナ水風呂にスライドさせた派生版として『威勢のいいサウナ』が登場。客役をカンニング竹山、店員役を劇団ひとり、飯尾和樹ずん)、柴田英嗣アンタッチャブル)、西村瑞樹バイきんぐ)が演じた。


考察編集

このコントの最大な肝はなんと言っても、いかりやがやられ役をすべて引き受けたことである(このコント以外のあらゆるコントでも、いかりやは全員集合時代から身体を率先して長らく張り続けた最も稀有なコメディアンだった)。

ドリフの笑いとは一般的に上下関係の笑いと言われており、本作はその代表的なコントの一つである。

ドリフのリーダー兼絶対的権力者は言わずもがな、いかりやであり、同時にお笑い界大御所でもあった(いかりやよりも3つ年上の先輩であった荒井注が存命中であっても、いかりやが事実上の絶対的権力者だった)。

このコントのやられ役が、絶対的権力者枠としてお茶の間に知れ渡っていたいかりやだからこそ、『威勢の良い銭湯』及び『サービス過剰なお風呂屋さん』がドリフの数多い持ちネタのなかで最も面白い、延いてはお笑い界で最も面白いコントと評価されるようになり、世代を超えても未だに愛されている伝説的なコントとなったのであろう。


仮にこのコントのやられ役が一番若い志村や二番目に若い加藤、延いては志村よりも1つ年下の後輩である隠れメンバーのすわだったら、いかりやのパワーハラスメントによるイジメという構図になり、単なる嫌な権力者からの痛めつけとなるため、それだけで面白さを引き出すのはさすがに難しいだろう。


一方でいかりやは全員集合でも仕切り役として顔が怖くて偉そうな大柄な化け物(実際に170cm代はいかりやのみで、残りのメンバーは160cm代と小柄なので、厳ついいかりやのみが非常に目立つ存在であり構図だった)というキャラが定着しており、ギャラ配分の不公平さなどで(ただしこれには裏事情もある)ネタにされていたのであった。だからこそ、彼ら5人(すわも含む)は日頃の鬱憤を晴らすためにいかりやにリベンジを容赦なくかました、という構図が出来上がったのである。


実際、先の通り『ドリフに大挑戦スペシャル』では、カンニング竹山が嫌味で偉そうなキャラクターとして視聴者に印象付けるため、前日譚的な下地を事前に敷いている。


そんなドリフの定番となる構図を知っているからこそ、ドリフファンや視聴者もすんなりこのコントを純粋に楽しく視聴できたとも言える。


晩年期のいかりやを以ってしても寄る年波にはさすがに勝てず、いかりやの身体は衰えが明らかに顕著となっており、それを見兼ねた加藤・仲本・高木はところどころで手加減したのに対して、志村のみがいかりやに一切遠慮なくとことんやりまくったのも語り草である。なお加藤は別のコント(取り調べ)では「おまえ、私怨が入っているんじゃねえのか?」と半笑いで述べている。

ただし志村のそれも「生意気な最年少メンバー」というキャラの基づくそれであり、特にドリフ大爆笑時代の公開コントではいかりやにしばしばイタズラをしては睨まれて恐縮するという立ち位置であった。

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