概要
女性が婚礼の際、嫁ぎ先へ持参する嫁入道具のこと。
中世に武家が公家の文化から取り入れたとされ、家柄を大きく見せるために家紋をはじめとする豪華な蒔絵が施された。
該当品は貝桶(和歌と絵を貝殻の中にあしらった遊具)、化粧道具、文房具、武具、食器類、楽器など多岐にわたる。
有名なものに江戸幕府三代将軍徳川家光の娘千代姫が、尾張徳川家二代光友に嫁ぐ際に持参した国宝「初音の調度」があり、現代で国宝として認定されている。
漫画「もののがたり」に登場する長月家に仕える付喪神は「婚礼調度」と呼ばれているが、これは彼らが嫁入り道具を器としているため。