概要
日本の漫画家。
1990年代にカリスマ的人気を誇ったが、交通事故の後遺症により現在も執筆休止状態が続いている。
1963年12月13日、下北沢(東京都世田谷区)の理髪店に生まれる。
東京都立松原高等学校時代は投稿雑誌『おしゃべりマガジン ポンプ!』(現代新社)へイラストや漫画を投稿し、よく採用されていた。
1983年、跡見学園女子大学短期大学部在学中に友人の同人誌に描いた漫画がミニコミ誌『東京おとな倶楽部』に転載され、それを見た大塚英志から連絡が来て『漫画ブリッコ』(白夜書房)6月号に『ひっばあじん倶楽部』が掲載されプロ・デビュー。
1980年代後半から1990年代にかけ、サブカル誌・漫画誌・ファッション誌などに多くの作品を発表。独特の奔放な描線と時代をクールに抉る作風から漫画ファンのみならず幅広い層から支持を受け人気を博し、ニューウェーブ漫画家の一人に数えられた。
1996年5月19日、自宅前で飲酒運転の車に轢き逃げに遭い、頭部打撲・頭蓋骨骨折・脾臓破裂で意識不明の重体に陥る。
翌年までICUから出られないなど厳しい状態が続き、意識障害・記憶障害など重い後遺症が残った。
その後のリハビリにより、2000年頃から意識と記憶はある程度回復した。2004年頃からは車椅子で出かけることができるようになり、2010年には大ファンの小沢健二のライブに現れた。
漫画家としては現在も休業状態が続いている。
『ヘルタースケルター』の映画化にOKを出した理由として、実弟を通じて「新しい作品が描けない今、自分の作品に新たな命が吹き込まれる事に興味がある」とコメントを出している。
活動休止から20年以上が経過した現在も、個展「戦場のガールズ・ライフ」が開催されるなど評価は衰えず、各界から回復と再起が望まれている。
王子様「小沢健二」
岡崎京子を語る上で外せないのが、親交の深かった小沢健二との関係である。
フリッパーズ・ギターと対談を行ったり、一緒に遊びに行ったり、小沢の曲のフレーズを作中に用いるなどしていた。
岡崎の事故を知った小沢は病院へ駆けつけ、面会謝絶のところを「親族だから」と言ってICUにまで入ろうとした。同行したよしもとばななに「僕は彼女の王子様だから」と語っている。
2017年、小沢が映画『リバーズ・エッジ』の主題歌「アルペジオ(きっと魔法のトンネルの先)」を書き下ろし、試写には2人で訪れている。
代表作
pink ジオラマボーイ☆パノラマガール くちびるから散弾銃 東京ガールズブラボー リバーズエッジ エンド・オブ・ザ・ワールド ヘルタースケルター チワワちゃん