概要
江戸時代の国学者・谷川士清によって編纂された国語辞典『和訓栞』の後編に記述された、川辺に棲むという妖怪。
この書物は士清没後の明治20年に発行されたもので、それによると高山の川のほとりにいる背が高く肌が黒い男であるとされる。
美濃(岐阜県)では、夜になると網を持って漁に出かけ、何かを話し込んでいる2人の者がいたといわれ、それが川男であるとされた。
さらに今では死語であるが、背の高い者がいると「川男のようだ」という言い回しがあったといわれる。
なお『和訓栞』には「そのような者がいる」としか記述されていないが、近年の妖怪図鑑ではおとなしい性格で話し好きの、山男に対する河童のような妖怪とされている。
創作での扱い
- 水木しげる作品
※メイン画像
妖怪図鑑には身体に網のようなものを纏った、体育座りの二人組の長髪男が描かれている。
『ゲゲゲの鬼太郎』では、テレビアニメ5期にて、オベベ沼に住む妖怪として登場。場面転換で2人で何やらブツブツ話している(CV:小西克幸・鈴木琢磨)。
話の内容は昨日久々に食べたフナが美味しかったとか水の無い川は川と呼んでいいのかとかどうでもいいことばかりだが、風の噂か何かを感じ取る能力があるのかオベベ沼からほとんど動かない割に事情通で、話のネタもそれなりに豊富らしく、総理大臣の支持率がどうとか話していたり、有益な情報を鬼太郎に提供した事もある。
体育座りでボソボソ会話してる様がシュールで笑えると専ら評判。
『相棒season20』第7話「かわおとこ」において、川男によるものであるという水難事故が発生し、特命係の杉下右京と冠城亘が事件の謎に挑む!