概要
北関東の利根川に棲んでいたといわれる雌の河童で、祢々子河童、弥々子河童とも呼ばれ、江戸時代後期の地誌学者である赤松宗旦が編纂した『利根川図志』では子ヽコと表記される。
禰々子は年ごとに棲みかを替え、棲みついた場所には大きな水難が起こるといわれ恐れられていた。
その力は強大であり東国関八州の河童を治め、西国や九州一といわれる九千坊ですら手を出せなかった。
利根川の支流である群馬県の片品川に棲んでいたときにも、気に食わないことがあると子分の河童を引き連れて野菜を盗んだり、堤を壊して田畑を水浸しにしたり、牛馬や子供を川に引き込み尻子玉を奪って溺死させたりと暴れまわっていた。
あるとき下流に下り現在の茨城県利根町付近に棲みつき害を成すようになった。
そこで加納久右衛門という武芸に秀でた武士が一計を案じて生け捕りにし、檻に閉じ込めたところ二度と悪さをしないと詫びを入れたので許して逃がしたという。
その後、子孫である利根町加納新田に屋敷を構えていた川奉行・加納家には、「称々子かっぱ」という縁結びと安産の神の土偶が祀られるようになった。
さらに利根町には手といわれるものを祀っていた民家もあったが、現物は処分されており残っていない。
また優しいところもあったといわれ、千葉県銚子では父親が怪我をした貧しい百姓の息子に河童の妙薬を授けたと伝わる。
創作での扱い
和風のゲームでは河童の上位種として登場することも多い。
#71「巨乳妖怪・弥々子河童」で茨城弁でしゃべる巨乳の女河童「ねねこ河童」として登場。
ぬ~べ~のクラスに飛び入り入学するが生来の暴れん坊な気性でクラスメイトが困ってしまい…
茨城県の民話「ねねこ河童」として放映された。芝山努演出・作画で可愛い女河童として描かれている。
赤城の忠治河童、佐原の繁三河童、江戸の長兵衛河童、伊豆の佐太郎河童、清水の次郎長河童、潮来の伊太郎河童という部下が設定されており、頭の皿を割られて敗れたことから引退し、自らを倒した加納の家に仕えたと最後に結ばれる。
身の丈6尺もあるごつい犬神の佐助と対等に渡り合える記憶喪失の長身女性。
利根川の化身ある大河童の妻だが、遊び人の夫から恐れられるかかあ天下状態の様子。
のちに記憶を取り戻し、そのために尽力してくれた一太郎たち長崎屋と打ち解け、場合によっては舎弟たちを引き連れて一太郎のいる離れに顔を出しに来る。
外伝では九千坊との逸話の顛末が描かれた。
アフリカで水神として崇拝されるUMAラウの財宝を狙う悪女として登場。人間態は作者である山本弘作品に登場する新興宗教「ゼータ神霊会」教祖の美人妻であった。
- かっぱのねね子
人間界に迷い込んでしまったねね子が、水の世界に戻るため「いいこと」をしようと奮闘するこうの史代作のオールカラー短編漫画。
「【お風呂】ねねこ河童」として登場。プール付きの船を湯船に改造した茨城所属の隊士。
「河童のねねこ」として登場。
「ネネコ」としてHPを回復するアシストスキルを得意とする。
大蛇ノ国の忍びとして登場。語尾に「~であります」をつける。