概要
北海道のアイヌ民族に伝わる霊的な存在。その外見から河童の仲間とされる事が多いが、成り立ちや能力から、水神に近いとされている。
「ミントゥチ」、「ミントゥチカムイ」等の呼び名があるが、日本語では「ミンツチ」が多く、タグとしてもそちらが多い。
外見
十代の子供のような背格好や、両腕が胴体内部でつながっており片方を引っ張ると抜けてしまう身体構造は河童と共通。しかし髪の毛の生えた頭部に皿は見当たらず、足跡は鳥類のようだという。
土地によって外見の差異があるようで、頭部の禿で男女の区別があったり、老人のような見た目だったりするらしい。
伝承
他の河童より神に近い存在らしく、水や魚、もしくは山の狩猟の神として信じられている。恵みをもたらしてくれるが、代わりに人間が何人か亡くなったり、怒らせたら災いをもたらしたりする。人を守護する場合もあるといい、畏れ多い存在であることは確かである。
河童は川に流した藁人形が変化したものとされるが、ミンツチはヨモギで作った人形に、北海道の神が命を授けたものが元となっている。江戸時代に北海道に上陸した疫病神に対抗するため、神は61体の人形に命を授け応戦させた。この戦いの最中に水死した人形が、後のミンツチであるとされる。
メディアにて
第5期アニメ『ゲゲゲの鬼太郎』劇場版にて、妖怪四十七士の北海道代表として登場。頭頂部に紋様が浮かび上がり、最終決戦にて鬼太郎に力を貸した。
余談
かの御大はこの存在も描いており、眼光鋭い河童のような姿で表現している。