概要
日本出身の実業家・経済学者・執筆者・大学助教授。コメンテーターを務める機会も増えている。
昼は日本で半熟仮想株式会社代表、夜はアメリカでイェール大学アシスタント・プロフェッサー(助教授)を務めている。
研究者としての専門は、データ・アルゴリズム・数学・ポエムを使ったビジネスと公共政策(特に教育)の想像とデザインである。
また、最近では日経テレ東大学の『RE:HACK』という番組でMCも務めており、2ちゃんねる創設者のひろゆきと共演している。
なお、実弟はクラウドワークス取締役兼CINO(最高イノベーション責任者)の成田修造氏である。
人物
一言でいえば、「頭がぶっ飛んでる天才」「頭のいいサイコパス」
どのくらいぶっ飛んでいるのかといえば、独特の感性と凄まじい頭のキレの持ち主であり、どちらかといえば頭がぶっ飛んでる側に部類されている"あの"ひろゆき氏でさえも「狂ってる」と評価するほど。
実際、前述したRE:HACKをはじめ、様々なメディアにて普通の人では絶対言えないようなヤバい発言具(後述)を爽やかに言ってのけてしまうほど頭がぶっ飛んでいる。
にもかかわらず、物腰が柔らかく人当たりがよい性格ゆえか、ヤバいことを言っても周りにはなかなかその「ヤバさ」が本気であることが伝わらず、冗談としてスルーされることが多い。
こうした人物像ゆえか彼に魅了される人も少なからずいるようであり、最近では「ひろゆき切り抜き」の亜種である「成田切り抜き」も出現しはじめている。
なお、「天才」の部分に関しては、若くしてイェール大学の助教授を務めていることと後述する彼の経歴、および彼の発言を見ていただければ一目瞭然だろう。
経歴
1986年、東京都に生まれる。
本人曰く、プレハブ小屋のようなアパートで、「特にドラマがあったというより安定してダメな家庭」で育ったとのこと。
弟の修造曰く、父親は酒・タバコ・女遊びにふけり借金まみれで、母親はそんな父親に依存していたという。
重度な睡眠障害に悩まされていたことと、人と話すことが苦手であったことによる影響で、小学生の中ごろからずっと不登校気味であったものの、勉強だけは抜群にできたため、無事、麻布中学に進学することになる。
中学時代及び高校時代はいずれも麻布に所属していたものの、ホントにただ「所属している」だけの状態であり、不登校傾向は変わらなかったとのこと。その一方で、学校の外で知的好奇心の翼を広げていき、教室では学びえない世界を知ることに。さらに、高校に上がってからは英語の学術論文などもダウンロードし、理解しようともがいていたという。
そんな中、高校卒業を前に父親が突然失踪し、母親は精神的に不安定に。その結果、家庭はさらに困窮した。
その時期、成田氏自身は特にこれといった受験準備をしてこなかったことを理由に、早々に受験戦線から撤退し、引きこもり時々バックパッカー生活に突入。しかし1年ほど経ち、どうにか大学に行ってほしいと嘆く母親に反抗する強い意志もなかったという理由で、ようやく大学受験を決意する。
その後、日本最高峰の大学である東京大学経済学部に進学。東大を首席で卒業した後、同大学大学院にて修士課程修了、さらにマサチューセッツ工科大学(MIT)に進学してPh.D.を取得する。
主な発言
前述したように、普通の人なら絶対言わないであろうヤバいことをあえて言うあたり、一見すると頭がぶっ飛んでいる狂人のようにみえるが、冷静に考えるとかなり鋭い指摘であることも少なくない。実際、以下に掲載している発言をはじめ、成田氏のぶっ飛んだ発言には(賛同するかどうかは別として)一定の合理性が見られるため、このことからもただの狂人というわけではないことが窺える。
著書『22世紀の民主主義』の帯に書かれている「言っちゃいけないことは、たいてい正しい」が、その姿勢を端的に表している。
格差をもっと作りだそう
2021年実施の衆議院選挙当日に放送された選挙特番「選挙ステーション2021」での発言。
格差の指標であるジニ係数を見る限り、日本ではそもそも格差自体が広がっていない、すなわち「格差を是正する」という段階にすらまだ至っていない。だからこそ、まずは格差を作り出せるレベルまで経済の力を取り戻すのが先ではないか、というのが発言の要旨。
なおこの発言、進行役のアナウンサーやモニターに映っていた若者たちからのウケは良くなかったものの、YouTubeのコメ欄では「成田さんの票が少ないことが日本人の深刻さを物語っている」「成田さんの意見が本質だと思う」など、成田氏の意見を支持するようなコメントが多く見られた。
若者は選挙に行くより独立国を作るべし
先ほどの発言と同じく、こちらも「選挙ステーション2021」での発言。
今の日本において若者は超マイノリティー。それゆえ、いくら若者の投票率が上がっても、若者がマイノリティーであること自体は変わらない。また、そもそも若者の投票行動は高齢者の投票行動と大して変わらない。
以上のことから、革命みたいなことが起こらない限り、日本が変わることはないと断じ、「何も変わらないとわかっていながらわざわざ選挙で投票するくらいなら、家でカフェラテでも飲みながらゲームでもしてた方がましだ」と若者が考えるのは自然だと主張した。
なおこの発言に対し、本人はTwitterにて「もうやけくそ」とツイート。さらにこのツイートに対する引用リツイートという形で「心ある方が教えてくれたんですが、公共の電波で独立運動を呼びかけることは刑法78条の『内乱予備罪』にあたる可能性があるらしいです。良い子はマネしないでください」とツイートしている。なお、後者のツイートは、成田氏のTwitterアカウントのトップにピン留めされているので、気が向いた時にでもご覧あれ。
今日引退宣言とかなされたりしませんか
日経テレ東大学 "RE:HACK"の田原総一朗ゲスト回にて、ゲストの田原氏に対して放った一言。
日本では政界を中心に若者がなかなか活躍できていないという話の流れで、偉いおじさん・お爺ちゃんたちが元気でなかなか引退したがらないから世代交代が進まないのではないかと指摘。この成田氏の指摘に対して田原氏が部分的に賛同の意思を見せたために、とどめの一発として放たれたのがこの一言。
なお、この直前には、ほぼ同じ意味ではあるものの、「先陣を切って田原さんから引退されるみたいな戦略ってないんですか」という発言もしている。
政治家はたぶん、猫とかにとって変わられていくんじゃないすかね
日経テレ東大学 "まったりFUKABORI"の成田氏と番組プロデューサー高橋氏との対談回で放たれた一言。
AIなどの技術発展に伴い、有権者が自分にとって重要なイシューにのみ意思を直接表明できる「選択的な直接民主制」が可能になっていくだろうから、長期的には、意思決定者・実務家としての政治家の役割は小さくなっていき、ソフトウェア化されるだろう。となると、政治家にはタレント・マスコットとしての役割だけが残るのだが、この状態になればわざわざ人間が政治家を務める必要はなくなり、ただの人気投票という要素がより強くなると考えられるため、「だったら、猫とかでもいいじゃん!」ってなっていくだろう、というのがこの発言の要旨。
高齢者は老害化する前に集団自決・集団切腹みたいなことをすればいい
2021年12月のABEMA Prime等での発言。
当該番組内での発言の意図としては、高齢者がいつまでも権力の座に居座り続けている現状を変えるには高齢者が老害化する前に社会的な集団自決・集団切腹をさせる必要があるという主張で、簡潔に言うと先に紹介した「今日引退宣言とかなされたりしませんか」という発言と同様のニュアンスである。しかし、発言の中に含まれていた「集団自決・集団切腹」という語句が過激と見なされ、2023年1月中旬頃から悪い意味で話題になってしまう。さらに、同年2月にはNYタイムズ紙にも同発言を批判する記事が掲載され、炎上が加速した。参考(リンク先は有料記記事です)
なお、「成田悠輔の高齢者への集団自決発言は絶対に許されるものではありません」と当該発言を問題視する見解がある一方、「集団自決や集団切腹というような言葉は、あくまで世代交代の必要性ということなのであれば、妥当な見解と思う」と彼を擁護する見解も存在している。参考
ここで取り扱っている発言はほんの一部です。ここに掲載されていない成田氏の面白い発言・ぶっ飛んだ発言で知っているものがあれば、ぜひ追加していただきたい。
よく関わる人
ホリエモン(堀江貴文):ライブドア元経営者として有名な実業家・投資家・文筆家。当初はそれほどの関係で無かったものの、後に対談してからともに世界が良い方向に向かって欲しいという考えから様々なコンビを組む。
余談
眼鏡
着用している眼鏡は、右が丸、左が四角という奇妙な形をしており、成田を象徴するアイコンとなっている。
メガネのブランドはフランスのXIT(エックスアイティ)であるとのこと。なお、現在は絶版で入手不可能らしい。