概要
5月7日放送NHK大河ドラマ『どうする家康』第17回の名セリフ。
織田信長を討ち果たすため武田信玄率いる大軍が京へと動き出す。
次々と徳川方の城が落とされるなか、信玄と直接戦わずに浜松城に籠城して時間を稼ぐ信長の策に対し、徳川家康はみずからを餌として武田軍をびきよせる策を考え、信長から佐久間信盛をはじめとする三千の兵を借り受け、籠城戦の準備を進める。
ところが、信玄が徳川方の主力が籠る浜松城を無視して守りが手薄な岡崎城へと向かう姿勢を見せたため焦った家康は臆病さからくる慎重さを忘れ、武田軍を追撃し台地を降り立った坂上から襲う作戦を思いつく。
作戦が信玄の裏をかくことになり武田軍を打ち破ることなるだろうとの思い込みに酔う家康、
しかし、信玄は家康の心理を完全に読み切っており、戦場に定めた三方ヶ原に魚鱗の陣を敷いて徳川軍を待ちかまえていた。
「勝者はまず勝ちて、しかる後に戦いを求め、敗者はまず戦いて、しかる後に勝ちを求む。わっぱよ……戦は勝ってから、始めるものじゃ」
その後、信玄は家康に対して三方ヶ原の戦いにて勝利した。
「勝兵先勝而後求戦、敗兵先戦而後求勝」(「勝者は先に勝てるという見通しを立ててから戦い、敗者は戦いを始めてからどうしたら勝てるかを考える」という意味)という孫子の兵法(形篇・第四)にある有名な一節を引用したセリフである。