概要
2023年度NHK大河ドラマ『どうする家康』の主人公・松平家康（徳川家康）の発した台詞の一つ。
この一言だけで見るならば、特に何の変哲もない日常的なやり取りの一部に過ぎないのだが・・・前年の『鎌倉殿の13人』において散々に「水遊び（川遊び）」の恐ろしさを味わされた視聴者たちにとって、様々な思いを掻き立てられた一言でもあったりする。
この台詞が飛び出したのは、第7回「わしの家」のアバンタイトルでのこと。
上ノ郷城攻めからおよそ1年近くが過ぎ、瀬名や竹千代・亀姫も三河での暮らしにすっかり慣れてきたある日、改名に頭を悩ます元康（家康）の元に、城外から帰ってきたばかりの瀬名たちが顔を出し、そこで交わされたのが以下のやり取りであった。
元康「(帰ってくるのが)遅かったではないか」
瀬名「河原で花を摘んで、水遊びをしていただけですよ」
元康「水遊びなんか危ないぞ。なるべく外に出ず、城におれ」
・・・繰り返すようであるが、これ自体は特段本筋と関わる訳でもない、ごく日常的なやり取りでしかない。元康にしてみれば、少なからぬ犠牲を払ってまでようやく取り戻した大切な妻子であり、如何に些細なことでも危険の及ばぬよう念を押すのもまた、至極当然と言える。
しかし視聴者、とりわけ『鎌倉殿』から引き続き本作を楽しんでいる武衛目線で言えば話はまた違ってくる。何しろ武衛たちにとって「水遊び（川遊び）」と言えば・・・
と、彼らの辿った顛末を呼び起こされる、ある種のトラウマめいた語句でもあり、SNS上では例によってハッシュタグ「#鎌倉殿の13人」付きで、
- 「水遊びは危ない」
- 「確かに水遊びは危ないもんな…」
- 「水遊び、危ない」
- 「本当にな…」
と、妙な実感を伴った声が飛び交うこととなったのである。
ちなみにその前週、第6回「続・瀬名奪還作戦」における松平と今川の人質交換の場もやはり川辺であったのだが、そこでも同様に前年のトラウマを呼び起こされた武衛たちが相応に見受けられたことも、ここに付記しておくものとする（詳細は親記事の「備考」節も参照）。
