政なつ
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まさなつ
「政なつ」とは「おんな城主直虎」の登場人物である「小野政次」と「なつ」のカップリングである。
「政なつ」とは「おんな城主直虎」の登場人物である「小野政次」と「なつ」のカップリングである。
なつは、小野政次の弟である「小野玄蕃」の妻であり、つまりは二人は義理の兄妹であった。
夫を亡くしたなつは息子の「亥之介」とともに小野家に引き取られ、政次の世話になることになった。
そしてなつは亥之介とともに、「表の奸臣の顔とは裏腹の、政次の優しさ」に触れて過ごす事になる。
また「政次の、主君である直虎への秘めたる想い」にも気付いていく。
更になつはそんな政次を、表に裏に支えていくことになる。
そうしていくうちに、なつは政次に惹かれていった。
そしてとある月夜、なつは政次を後ろから抱き締める。
しかし、その時の政次は、さり気なくこれをたしなめた。
これでこの関係は終わり、かのように思えたが、
「井伊家の存亡を賭けた策略」を成す直前、
政次は「直虎への想いは消えることはないが、そなたには傍にいて欲しい」と、なつに対して求婚をした。
まあ「直虎への想いを明け透けにしながらの求婚」であったため、
なつ本人から「それがお義兄様ですから………(苦笑)」といった応えなのであったわけだが(笑汗)
こうして二人は、互いの想いを受け入れることになった。
政次が「運命を受け入れる」前に、陽の光が当たる縁側で膝枕をしながら二人で戯れるシーンは、心温まるシーンであると同時に、悲しさが溢れるシーンとなっている。
ちなみに、イラストやマンガ作品よりも二次創作小説作品の投稿の方が多い。
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・「復活の火」と「嫌われ政次の一生」の話。政なつです。川名での二人の時間に、あったのではと思った事を妄想。あの「辞世」は殿へ。なつにはそれが無くとも伝わるかも知れないけれど、何か残ってたら…と思い、創作しました。「袂に文を落とす」って、とても艶めかしい行為だと思いまして。当初、政次は歌人の家系だから歌を…と思ったのですが、思いつかず、単なる文に。文才無い。 ・DVDと追悼CD購入しました。昔、アニメキャラやCVのイメージCDを買った以来か。(某鎧伝とか某剣客さんとか…) ・本作でピクシブ投稿トータル200作目となります。短編ばかりでここまで書いて参りました。妄想を組み立て、放出するだけのつもりで始めましたが、思いがけず多くの方に閲覧、評価等頂き、嬉しく思っております。ありがとうございます。1,882文字pixiv小説作品- 政虎プラネタリウム(完結)
政虎プラネタリウム・3 なつと政次の事情
大塚愛さんの「プラネタリウム」に触発されて書いた、 おんな城主直虎、第33話「嫌われ政次の一生」のIfストーリーです。 絶対に政次を救いたくて書きました。 手っ取り早く政次が救われるところを読みたい方は、1~4話を飛ばして5話目をお読みください。 (5話目がオリジナル展開で1~4話はドラマの補完なので、1~4話は読み飛ばしても大丈夫です) ねつ造を多分に含みますので、何でも許せる人向けです。4,208文字pixiv小説作品 - 川のほとりで
直之の祝言
大河ドラマ「おんな城主直虎」最終回以後の世界を、「史実に道を譲らせて」妄想逞しく描いた「川のほとりで」第3部でございます。 一話完結のつもりで書いていましたが、長くなりすぎたので分割して挙げています。そして開始当初、三分割で挙げますと言いましたが、四分割になりました。なのでまだ、話がオチてません。すみません。 なお、私は政次となつが実質的な夫婦になっていたと思って書いていますので、政次が直虎一筋じゃなきゃダメ!と言われる方は、スルーしてください。 今回、いよいよ直之が祝言を挙げます。といっても、史実は全く踏まえていません。あ、子供の数は、多少wiki情報を参考にしましたが。 しかも筆力と想像力のなさの為に、祝言の儀式も初夜もないです(笑)。ご期待に添えず申し訳ございません。ただ、恋物語ではないけれど、直之のこれまでの来し方も反映したうえで、「遅れてきた春」みたいな話になるといいな、と思いながら書きました。 ここで語られる「女は初めての男に背負われて三途の川を渡る」というのは、平安時代末期くらいから広く信じられていた説だそうです。 …正直、我が身に置き換えると、それが迷信に過ぎないことを祈らざるを得ません。お前なんぞ、今さら渡してやる義理はないと、男が言ったらどうするんだ。三途の川の手前が、渡れない女で大渋滞するぞ笑。女にだって、三途の川くらい勝手に渡らせろ!(でも二次には都合よく使う) また、このパートでは、井伊解体後のなつや亥之助の心情に、少し触れています。 ツイートやここのキャプションで散々コメントしてきましたので、ここまでおつきあいくださった皆様はご存知かとは思いますが、私の直虎への評価、リーダーとしての彼女の評価は厳しいです。たぶん、私より彼女への見方が厳しいのは「どこが間違いの始まりであったのか」シリーズの柊さんくらいでしょう。 中でも「最低だ!」と思ったのは、井伊解体の時です。史実はともかくこのドラマの中で、徳川と結ぶのに失敗し、井伊が潰れ政次が殺された直接の原因は、直虎が近藤に恨みを買ったからです。なんでそんなことをしたかと言えば、自分が好きな龍雲丸を助けようとする一方で、彼らの代わりに自分が近藤に頭を下げて償いをするのを嫌がったためです。(井伊の家に役に立つとかどうとかいうのは、どうみても後付け) 結果として政次の犠牲も空しく、家はなくなった。反省は?後悔は?何より一門の者達に謝罪は?34~36話の直虎は、ひたすら自分の喪失に浸っているだけに見えました。但馬の手筋で碁を打つ子らや、物真似をする皆の話を手紙で読んで「なんじゃ、但馬は生きておったのか」と笑う。…いやいや、皆にとってこんなに大切な人を自分が殺めたのだと、後悔の渦に巻かれるところでしょう。彼女は、人の立場でものを考えることができません。 井伊解体宣言に至っては…。一門家臣に対し、謝罪もこれまでの犠牲への感謝もなく「若い者の為に潰すのだ」は?(あとは本文中の朝之に譲ります) 「描かれた部分が全てではない。きっと彼女は、皆が納得するような感動的な謝罪をしたけど、本編では省略されたんだ」という説を唱えた方もいらっしゃいましたが、直之に責められて渋々謝る姿から、そんな行間を読み取るのは、私には難しいし…。 第一、一門の者達からすれば、それまでの政権運営が、実は直虎と政次の密室政治だったとわかったのです。今川を裏切り、徳川と結ぶといった重大な決断でも、直之も六左衛門も実は蚊帳の外、どころか二人に欺かれていた。それが上手くいったならともかく、失敗して家を潰した。 もちろん政次と直虎の苦闘の全てを見ていた視聴者が、それを比翼だ半身だと称賛するのは自由ですが、そんな過程を何も知らされず、欺かれた挙げ句、自分達もまた様々な犠牲を払って守ってきた家を失った者らまでが、何の蟠りもなく、その後も直虎の殿様ヅラを受け入れられるでしょうか?(なので、このシリーズの第2部で既に、直久に直虎への不満をチラッと言わせています) また、特に亥之助初め、政次を信じてついてきた小野の家臣達から見れば、高らかに「井伊と小野は二つで一つ」宣言をした自分たち小野の当主が、ようやく、ようやく報われると思ったのも束の間、忠義を尽くしてきた井伊の殿の手で殺された。そして、当主がそこまでして守ろうとした井伊を潰す、諦めるという。「いつか再興を」とさえ言わない。そんな女には恨み骨髄!となりませんかね…普通。 ところが本編では、あの解体宣言で井伊を潰して、龍雲丸と同棲する直虎を、(虎松除く)誰も責めたり恨んだりする様子が見えません。あの当時の武士が、お家なんかなくて良いという直虎に簡単に同意できるとは思えませんが、なぜか(虎松を除く)全員が悟りを開いたように直虎に従い、家が潰れても民が無事ならよい、それをやっている直虎は立派な殿!ってことになっている。いくらなんでも不自然ではありませんか? そこで朝之にも、公式では一切語られなかった恨み言を言わせてみました。ちょっと公式設定からは外れているかもしれませんが。 ただ、なつがおとわと二人語りの時に、政次を兄と言いかけてわざわざ「但馬」と呼び直し、「私たちといる時は笑ってくれた」と言ったのは、直虎は気づきもしなかったけれど、夫となるはずだった男を奪われたことへの、かすかな抗議を表していたのではないかと思っています。 彼女の「女はあまり昔を振り返らぬ」という台詞を捉えて、「なつはすぐ切り換えができる人」という評も見ましたが。 亥之助成人に合わせて「小野の菩提を弔いたい」と言って出家するなつが、二人語りの時、あんなに晴れ晴れと「これから井伊と小野が肩を並べて歩いていく」と言ったなつが、昔を全く振り返らず、切り換えて新しい人生を歩んでいたとは考えにくい。なのでそのあたりのなつの内面も、朝之と直政の口を借りて、語ってみました。 しかし本編では、なんであそこまで周囲がヒロイン絶対主義だったんですかね。 今期の朝ドラを見ていても思うのですが、なんだか最近のドラマは、ヒロインはいつも周囲全員から愛され、尽くされ、支持されていると描きたいようですね。しかも一方で、「欠点や失敗もある等身大の女性」というキャラ付けもしたい。無理があります。 「こんなにやらかしても皆に愛される、つまりヒロインはそれくらい魅力的」という帰納法的な描写でしょうか。「欠点もある」と描くから逆に、「それは周囲に許される範囲」ということを強調しなければ、中の人のイメージが傷つくという判断でしょうか。 さて、毎度のことですが、素人が勢いで書いていますので、考証の不備、いろいろ辻褄の合わないところはお見逃しください。優しくご指摘いただけると有難いです。 また、この話の中では本編ばかりでなく、私が書いた二次を孫引きしているところがあります。「こんな話あったっけ?」というところもあるかと思いますが、どうかお許しください。一応、私の二次は(パラレルの例外は除いて)、同じ世界にあるつもりで書いています。よろしければ別の話もお読みいただけると嬉しいです。 さて、長いキャプションにまでおつきあいくださいまして、ありがとうございます。 次は完結です。14,091文字pixiv小説作品 - 転生・小野の兄弟~麗しのなつぞら
雨傘
お久しぶりでございます。相変わらず、おんな城主直虎の小野家界隈を妄想しておりますletitgoでございます。 今回は、私の初めての転生ものとなりました。おんな城主直虎の小野兄弟ほかのメンバーが、朝ドラ「なつぞら」の世界に転生していたら…というパロディ。さらに言うと、ストーリーはオードリー・ヘップバーン主演の往年の名作映画から借りているという、3元連立方程式ならぬ3元連立合成パロ。…フランケンシュタインか。 まあ、なんでこんな話を考えついたかと言いますと、「なつぞら」が始まったばかりの頃、主人公の名前が「直虎」のなつと一文字違いで、恋人になる(と思われた)幼なじみの子役は「直虎」で亥之助を演じた子、さらにその子にはお兄さんがいる!というので、ツイッターでじゅりさんと、大きくなった三人が三角関係になったら、というので大いに盛り上がりまして。 もっともその後、朝ドラの展開は残念至極な状態で録画もやめてしまい、ツイッターでレポを見るか、本編がたまに目に入る程度になってしまいました。評判の良かった十勝篇も、北海道観光案内のような風物描写や、ヒロインにコスプレさせて喜んでるみたいなエピにモヤってましたし。 まして東京篇は…。時代考証の雑さや台詞の変な日本語、辻褄の合わない展開に無理やりオマージュをねじ込む強引さに脱落しました。アニメで育った私としては、アニメ創世期の制作過程や秘話、若き日のレジェンド達の横顔を期待していたのですが、それもちっとも描かれないし。働く母親関連の描写は、平成の働く母親から見ても何だか…。まんぷくはあんなに面白かったのになあ。 ヒロインのヒントの方のプロフィールを色々読むと、本当に魅力的な方で、ドラマにしたらさぞや面白かろうというエピソードにあふれていました。なんであの方の人生をヒントにして、あんな話になってしまうのか…。なので、そのエピソードを多少拾ってみたくなったのです。 全く馴染みのない世界を描くなんて無茶ですが(この頃まだ生まれてもないし、アニメの制作現場も知らないし、北海道も東京も旅行しただけ)、まあ本編があれですから、私の書く二次など考証が甘くても、通行人がスマホ持ってたりしなければいいかなあと思うことにしました。 それから、私の書いてきた二次では案外ラブストーリーにならない、またどうも玄蕃が勝って玄なつに傾きがちなので(中の人への思い入れに差がついてきた?笑)、たまには政次に勝たせて、ばっちり政なつラブストーリーを描きたいな、というところもあります。(そのためにヘップバーンの映画まで借りてきた) また、今年上野の美術館に行って、ついでに大好きな井上芳雄さんの母校を見に行く(ミーハーな…)など周辺を歩いてみて、ああ上野って芸術の街なんだなあと思ったところも取り入れてみました。この街で、高橋一生さんと山口紗弥加さんをデートさせて(いやまだ恋仲になってないけど)みたくなったのです。 そういう無責任な、二次というより妄想キャスティングです。大河直虎の小野家の雰囲気は、あまり出てないかもしれません。私は小野家箱推し政なつ派で、大河本編のヒロインは控えめに言って苦手なため登場させませんので、CP違いの方はスルーをお勧めします。 しかし最後まで3元の方程式を解いて、描ききれるのか、私。…途中で撤収したらごめんなさい。 サブタイトルについて 今期の大河いだてんのサブタイトルは、古今東西の小説、映画、音楽などの名作のタイトルから取られていますね。洒落ていると同時に内容ともリンクしていて、ほんとに秀逸です。その向こうを張ってというわけではありませんが(おこがましいにもほどがある)、このシリーズは印象派の絵からサブタイトルをつけていこうと思います。 そう言えば朝ドラの本編は、絵を描く人の話のわりに名画などの美術について語られなかったですね。陽平はじめ美大出のキャラも多いのに。 今回の題名は、ルノワールの絵から取りました。パリの街角で降り始めた雨の中、行き交う人々のたくさんの黒い雨傘に囲まれて佇む少女を描いた絵。よく知られたルノワールの画風とは少し違う、モノクロームに近い絵です。結構有名な作品なので、検索すればすぐ出てくると思います。 なお、この絵が描かれた当時のパリでは傘は貴重品で、傘をさしている人々は富裕層、傘を持たない少女は労働者階級だそうです。 ラストシーンのモチーフにもしています。 こんないい加減な作品ですが、お口に合いそうであれば、お読みいただければ幸いです。もし感想などいただけると本当に嬉しいです。7,963文字pixiv小説作品 - 川のほとりで
むかしの話を
大河ドラマ「おんな城主直虎」最終回以後の世界を、「史実に道を譲らせて」妄想逞しく描いた「川のほとりで」第2部でございます。 一話完結のつもりで書いていましたが、長くなりすぎたので分割して挙げています(なので、この話にはオチがない)。 なお、私は政次となつが実質的な夫婦になっていたと思って書いていますので、政次が直虎一筋じゃなきゃダメ!と言われる方は、スルーしてください。 この話の前に第1部をお読みいただいた方がよろしいかと思いますが、かいつまんで言えば、最終回から約1年後、直之が、十八年下の郁世という娘と祝言を挙げることになったところから始まります。 しかし、このパートの主役は直之ではありません(タグさえ外した)。直久と高瀬です。彼らの間に秘めた初恋があったのでは…という妄想です。 この支部でもあまり見かけない設定ですが、あながち無理ではないと思うのです。明示はされていませんが年齢も近く(私は高瀬が一つ年上と設定)、ちょうど当時の適齢期に近藤のもとで共に働いていたわけですから。二人の間に恋が芽生えてもおかしくない。でも結ばれなかった(これは史実どおり)。その過程が今回の主題です。 いきなり大上段に振りかぶった感がありますが、ここでの高瀬の心理や台詞には元ネタがありまして…。山本周五郎(また厚かましくも大作家をパクって…)の短編「野分」です。 これは、少し前にBSで放送された「山本周五郎時代劇~武士の魂~」で見て、とても印象的だったのです。ご興味のある方は是非。短編なのですぐ読めます。 そして二人の関係を通して考えたのは、直親と高瀬の母ユキの仲です。 本編で高瀬が現れた時、直虎は初め戸惑いますが、直親に怒りを爆発させて「スケコマシ」にした上で高瀬を受け入れ、その後は彼女を井伊の姫とすることで満足しています。 でも、それで十分でしょうか。直親のユキに対する思いが浮気だったかどうかはともかく、生まれた(生まされた?)井伊の子を守り、育てたユキに対して申し訳なさなどは感じてはいないようです。苦労してきたはずの高瀬に詫びも言いませんでした。 高瀬が「私の父と母が、あなたにひどいことをした」と言った時、即座に「それは違う!そなたとそなたの母に、ひどいことをしたのは我々井伊だ。許せ」と言ってやらなかったのは、私は納得がいかなかったな。あの場にいたのが直虎ではなく直親なら、当然そう言ったはずです。(それを言わずに、おおよく来た、これからは井伊の娘となるがよい、では相当なお調子者) ならば代わってそれを言うのが、直親の現し身であり、井伊の家長、殿である者の役割ではないかと。(だから私は、断章シリーズで、近い台詞を政次に言わせた) まあ長年、操を立ててきた男の隠し子を育てるはめになった女の心情としては、それ以上の情けをかける余裕も義理もないかもしれませんが。そこを理性と矜持で割り切れないのが、直虎の女らしさ、人間味であり、「人の立場でものを考えない」限界なのでしょう。 そして本編では「直親がスケコマシ!」で片付けられてしまった彼とユキとの関係ですが、果たして本当に彼の浮気だったのでしょうか。 「たった一つの美しい思い出」だの「井伊の姫に捧げる」だの「帰ったら一緒に」だの、我々は井戸端で直親が繰り返すおとわへの愛の言葉をさんざん聞いてきましたが、どうも似たようなことをしのにも言っていたようです。そうなると、直親の言葉を額面どおりに受け取るのが、正しいかどうか。 ここから先は、全く私の想像ですが。 思えば直親にとっておとわは、わずか十歳で親の意向で許嫁になってすぐ引き裂かれ、自分の為に出家した幼馴染です。家族を失った直親が故郷を偲ぶよすがは、そんな幼馴染だけだった。彼女のもとに戻ろうという思いが幼い彼を支えた。そこに嘘はない。ただその時の年齢を考えると、彼は恋のなんたるかなど知らないはずです。 直親が本当の恋を知った相手は、ユキだったというのは考えられませんか。ユキは第三の女ではなく、真剣に愛した第一の女だった。 井伊帰還時の直親と次郎の再会場面をじっくり見ると、立派な若者に成長した直親に次郎はひどく動揺しています。彼女は再会の瞬間、青年直親に恋をしたのです。対して直親の次郎への態度はとても平静で、鶴と再会した時の態度とあまり差がありません。彼はいつ、次郎に恋をしたのか?少なくとも帰還当初ではないような…。 もちろん彼女は、美しく成長した懐かしい女です。しかも自分に夢中です。その恋慕と、自分の為に払ってくれた犠牲に報いるためにも結婚してやりたい。 それに、自分がこれから井伊家での足場を固めるためにも、この結婚は重要なのです。それが大事だと思えばこそ、自分も愛した女を置き去りにする犠牲を払い、払わせた。 ところがそれすら叶わなくなったので、直親は焦って性急な策に出た。(あの偽装自殺、直親は自分勝手、次郎を大切にしてないという批判もありましたね。大切だった、無駄にしたくなかったのが、実は第一の女の犠牲だとしたら?)でも結局その策も成らず、自分は幼馴染さえ幸せにしてやれなかった。 もちろん次郎に何の思いもないわけではない。自分を慕いつつ健気にお家のために生きている次郎に、後ろめたさもあり、せめて言葉だけでも幸せにしたいと思う気持ち(しのに対するのと同じ)が、やや芝居がかった過剰な愛の言葉の数々になったのではないか…。 妄想が暴走しておりますが、このあたりの直親の心のうちは、本編で全く語られなかったので想像するしかありません。 直親の最期、路上に倒れた彼を包むように「ゆき」が降っていた(というか、高瀬母の名前にわざわざそれを選んだ)というところも、深読みしてしまうのですが…。 それに、彼がただのスケコマシに過ぎないなら、政次が彼に義理立てする必要ない気がするんですよ。政次は同じ男として、何となく直親の心情を、孤独から救ってくれた第一の女への思いも含めて理解していたんじゃないかな。 さて、毎度のことですが、素人が勢いで書いていますので、考証の不備、いろいろ辻褄の合わないところはお見逃しください。優しくご指摘いただけると有難いです。 また、この話の中では本編ばかりでなく、私が書いた二次を孫引きしているところがあります。「こんな話あったっけ?」というところもありますが、お許しください。一応、私の二次は(パラレルの例外は除いて)、同じ世界にあるつもりで書いています。よろしければ別の話もお読みいただけると嬉しいです。 長いキャプションにもおつきあいくださいまして、ありがとうございます。 追記 食べ物ネタを調べてて。 18話で政次がなつにお菓子を渡す場面。政次の晩酌の肴は蛸でした。 私が住む関西では、蛸の旬は梅雨時から真夏です。なので私はここの季節は夏だと思っていました。だから直後になつが「兄上は秋の月」と言った時、夏にわざわざ季節違いの「秋」と形容することに何か意味があるのかと思ったのですが…。 実は東海地方の蛸の旬は9~11月、秋だそうです!だから18話の季節は秋、お月見の季節。なつの言葉も季節を踏まえていたのだと納得しました。 ただ、以前書いた二次で、梅雨時に政次が蛸を食べている場面は…書き直したい泣13,747文字pixiv小説作品 - 月の標
小野家御妻女の告白 弐
三十六話を見て。見た後、とても複雑な気持ちになりました。家を守る為、女である事より、領主であろうとした殿が、女である事を選んだ。残された者達は生きる為に様々な方向を探る……。例えれば、弱小会社が立ちゆかなくなって、吸収・合併されてゆく。頼みの重役は、社長自ら切らねばならぬ。妻子、配下は再起の日を願って…。「直虎」はシビアな問題を正面から書くのだけど、受け手のダメージ大きい。でも「次はどうなる?」的な楽しみもある。そんな回で、なつ様と亥之ちゃんの間でこんな会話があったに違いない…と考えました。1,191文字pixiv小説作品 - 断章
浅葱の扇~30話より~
断章シリーズ4作目。30話「潰されざる者」です。政次がなつに惹かれてプロポーズするまでを描く、というシリーズですので、政次が直虎一筋じゃないとダメ!という方は、スルーしてください。 設定は、原則公式準拠となっています。 今回、本編より早く、29話が終わってしばらくしたところから始まります。29話と30話の間って、実は半年近く空いているので、少しエピソードを挟みました。本編30話はアバンから不穏な感じで、恋バナを綴るのがちょっと難しいのもありまして。 この話の中で、六左が政次を、一部とはいえ信じていると語ります。前回の高瀬もそうですが、次の31話で、政次は味方だと隠し里で直虎が明かした時、この二人と祐椿尼はすぐ同意します。 鶴丸の時代から政次を知っている祐椿尼は別として、二人には何かそう思う理由がある、エピソードがあるはず、と思って書いた部分です。 また、政次がなつに惹かれていくにつれて、政次の心に玄蕃の影がさしてきます。私としては、政次にとって玄蕃は心から愛した弟で、その弟がどれだけなつを愛したかを知ってるだけに、なつに惹かれることに罪悪感というか、遠慮というかを感じてしまい、その結果が「形ばかり」という中途半端な求婚になったのでは、と思っています。 まあ二人の間には、奥山父刺殺という問題もあるのですが、それについては政次は「仕方なかったんだ!」という思いがある(だから供養の写経も、次郎に言われてしぶしぶ)ので、折り合いつけるのはさほど難しくなかった、というのが、私の解釈です。 なお、全く囲碁を知らないのに、wikiの解説だけを読んで囲碁の話を入れるという暴挙に出てしまいました。間違いはあると思いますが、お見逃しを。 素人ですので、それ以外にも言葉遣いなど時代考証の間違いは多々あると思います。 優しくご指摘いただけるとありがたいです。 コメントをいただけるのが、一番嬉しいです。お待ちしております。9,848文字pixiv小説作品 我が名は小野
亥之助が母と松下家に移ってからの事。成長した亥之助が「奥山」姓だったので。主家が潰れただけでは無く、父と伯父の家を失ったって、悲運だな…と。 若虎松と若亥之助の主従萌え。今日も楽しみ。 10月9日追記・・・【10月8日・本虎を見て】虎亥之コンビが良い。松下パパ、何と優しい御方か…。しの様節全開。 なつさんが殿に政次さんへの自分の気持ちを正直に話しました。あのまま、「本望」「致し方ございませぬ」で終わるのかと不安だったので、言ってくれて良かった。なつさんはそれだけの苦労や悔しさもあるはずだもの。 元々、お家再興ものって好き…。で、思い出したのは。昔の事で恐縮ですが、某サン●イズの「鉄巨人」や「人馬兵」が出てくる中世ファンタジーアニメ(と思わせ、実はバリバリのSFだった)作品が、今でも大好きです。1,338文字pixiv小説作品- 月の標
小野家御妻女の告白 五 いくとせ
出て来るのは、なつと亥之助のみですが、底辺には玄蕃、政次への想いがあるということで、タグつけております。何十年後かの、なつさん。当初、ラブラブな政なつを考えていたのに……。何故かこうなった。 ・今でも直虎さんのBGMを、他番組で耳にすると、あの頃が蘇ります。 ・「小野家御妻女の告白」 pixivに投稿した作品を作品集にまとめました。政次×なつ中心。政なつへの愛を込めた一冊です。 成人向け表現がございます。表題作他、全21作。 64頁・A5版・セパレーション加工。1200円。BOOTH・とらのあなにて頒布。少部数ですが、よろしくお願いします。 https://booth.pm/ja/items/1954007 https://ec.toranoana.jp/joshi_r/ec/item/040030858816/570文字pixiv小説作品 木彫りの馬
政次と亥之助、政次となつ。冬の日の一場面。最近、政次さんの中の人を頻繁にお見かけしているせいかしら、書きたくなりました。今年の小説投稿は多分、これが最後かと……。今年は何冊か本を出す機会に恵まれましたが、中でも「政なつ」の本を創る事が出来たのは一番、印象に残る事でした。拙作をお読み頂き、ありがとうございます。今後も心のままに、好みのCPの話を投稿をしていかれればと思います。 本は、とらのあなにございますので、よろしければ…。 「小野家御妻女の告白」 https://ec.toranoana.jp/joshi_r/ec/item/040030858816/829文字pixiv小説作品