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新第三紀

しんだいさんき

新生代の2番目の紀。約2300万年前から約258万年前まで。中新世・鮮新世の2つに分けられる。

概要編集

かつて新生代は第三紀・第四紀に区分されたが、第三紀は漸新世と中新世を境に生物相(特に植物)が大きく変わるため、古第三紀と新第三紀の2つに分けられた。また第四紀はかつては約180万年前から始まるとされていたが、今の地質時代の区分では258.8万年前から始まるとされている。


古第三紀に比べ二酸化炭素濃度が下がり、気候の冷涼化が進んだ。南極大陸に氷床が発達しはじめた「氷河時代」である。次代の第四紀には本格的な「氷河期」に突入する。


生物相編集

古第三紀には年中温暖な熱帯亜熱帯のような気候が高緯度まで広がっていたが、新第三紀には気候の寒冷化に伴いカバノキ科ニレ科ブナ科などの落葉広葉樹が高緯度地域に広がる。裸子植物は古第三紀までは広く分布したイチョウヒノキ科などが生育域を狭め、針葉樹冷帯を中心に分布するようになった。


この時代の初頭に光合成効率に優れる単子葉類イネ科草本が台頭しはじめた。乾燥化を背景に森林が衰退し草原が広がったが、湿地を含め草原で寡占した植物はイネ科やカヤツリグサ科の植物であった。新第三紀の後期、約700万年前の二酸化炭素濃度の低下により、イネ科の繁栄にはさらに拍車がかかった。また、真正双子葉類キク科マメ科も著しく多様化し、新第三紀の後期から第四紀にかけて大いに繁栄している。

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