概要
双子葉類ブナ目の植物の一群。全て木本であり、多くが高木。日本には5属、22種が分布し、世界的には約1100種がある。
ブナをはじめ、カシワ、ミズナラ、コナラ、スダジイなど、冷帯や暖帯の森林の主要樹種の多くがこの科に属する。
実は固い殻を持ついわゆるドングリで、古くは殻斗科とも呼ばれた。実が食用果実として重視されるクリもこの科である。
人間生活との関わりも大変深く、木材として、木炭などの燃料として、食用キノコのほだ木(原木)として多くのブナ科樹木が活用されている。ブナシメジだの椎茸だのという名前はそれに由来する。
またクヌギやコナラなどは雑木林の主要構成樹種として知られ、樹液を目当てにカブトムシやクワガタムシといった甲虫がよく集まるため、夏休みに昆虫採集でお世話になった人も多いことだろう。
ブナ科の樹木の多くは大木になり場所をとるため庭木としては使いづらいが、低木〜小高木のアラカシやウバメガシなどは生垣などとして利用される。また、剪定に強くコンパクトにまとめやすいマテバシイも温暖な地域の街路樹としてよく見かける。
ブナ科に属する主な種
落葉樹
ブナ属
コナラ属
クリ属
常緑樹
コナラ属
シイ属
マテバシイ属