概要
カシワ(Quercus dentata)は、ブナ科コナラ属の落葉高木。ただし、冬になって葉が枯れきっても春先まで古い葉を残す性質がある。
東アジアに分布し、日本では東日本に多い。葉は10~30センチほどとブナ科では最も大きく、倒卵型で、縁が大きく波打つ特徴的な形をしている。樹皮はコナラに似て厚く深い裂け目がある。
雌雄異花。秋にクヌギに似たドングリをつける。上記の通り東日本に多い樹木だが、北海道では特に多く、十勝などではしばしば純林をつくるほか、寒冷でクロマツが育たない道央や道東の海岸の防風林としてよく使われる。秋には黄葉するが、冬に葉が枯れ切って茶色になっても枝に残り、春先に新葉が出始めてから葉を落とす。
種名は、大きな葉が食べ物を盛るのによく使われたことから、食べ物を盛る葉を意味する「炊葉(カシグハ)」とか「食敷葉(くしきは)」から転じたと言われている。また樹皮に豊富に含むタンニンが革なめしに使われた。
関連タグ
柏市...市の木に指定されている。
ホオノキ....カシワと同じく大きな葉を食べ物を包むのによく利用する。