概要
ブナ科コナラ属の落葉高木。漢字では櫟・櫟木・椚・椚木・歴木などと表記する。橡とも書くが、これはトチノキを指すことがある。
山形県、岩手県を北限に、本州、四国、九州と朝鮮半島、中国に分布。同属のアベマキと近縁で、交雑種をつくることがある。
雑木林を構成する代表的な樹木である。実は球形をしていて、「どんぐり」の代表として親しまれている。落葉樹ではあるが、冬になって葉が枯れても春先まで葉を落としにくい性質がある。ただ、同じコナラ属のカシワに比べるとやや葉を落としやすく、中途半端に葉を残していることが多い。
再生力がとても強く、伐採しても残った幹から再生するので、燃料(薪や炭)として重宝され、人家近くによく植えられた。樹皮から染み出す樹液にはカブトムシやクワガタムシなどの昆虫が良く集まる。
材は硬く、フローリングなどの床材や家具などに広く利用される。シイタケ栽培のホダ木にもよく用いられる。