概要
南海トラフの一部にあたる宮崎県の沖合(日向灘)は地震の巣であり、M(マグニチュード)7前後の大地震が繰り返し発生している。震源が海域であるため(海溝型地震)、しばしば津波を伴う。
過去の主な地震
1498年の地震
1498年7月9日(明応7年6月11日)。震央は北緯33.0度・東経132.25度。規模はM7.0〜7.5。多くの死者が出たと伝わる。
1662年の地震
1662年10月31日(寛文2年9月20日)。震央は北緯31.7度・東経132.0度。規模はM7.6〜7.9。高い津波を伴い、約200人が死亡したとされる。日向灘で発生した地震としては史上最大級の規模であり、外所地震とも呼ばれる。
1931年の地震
1931年11月2日。震央は北緯32.3度・東経132.6度。規模はM7.1。最大震度5。死者1人。室戸で85cmの津波があった。
1939年の地震
1939年3月20日。震央は北緯32.3度・東経132.0度。規模はM6.5。最大震度4。死者1人。小津波があった。
1941年の地震
1941年11月19日。震央は北緯32.0度・東経132.1度。規模はM7.2。最大震度5。死者2人。最大1mの津波があった。
1961年の地震
1961年2月27日。震央は北緯31.6度・東経131.9度。規模はM7.0。最大震度5。死者2人。最大50cmの津波があった。
1968年の地震
1968年4月1日。震央は北緯32.3度・東経132.5度。規模はM7.5。最大震度5。死者1人。小津波があった。
1984年の地震
1984年8月7日。震央は北緯32.4度・東経132.2度。規模はM7.1。最大震度4。弱い津波があった。
1987年の地震
1987年3月18日。震央は北緯32.0度・東経132.1度。規模はM6.6。最大震度5。死者1人。
2022年の地震
2022年1月22日。震央は北緯32.7度・東経132.1度。震源の深さは45km。規模はM6.6。最大震度5強(大分県・宮崎県)。
2024年の地震
2024年8月8日。震央は北緯31.8度 東経131.7度。震源の深さは31km。規模はM7.1。最大震度6弱(宮崎県日南市)。四国と九州の太平洋沿岸に津波注意報が発表され、最大50cmの津波が観測された。
この地震は南海トラフ巨大地震の想定震源域内で発生したため、2017年に気象庁に設置された南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会(東海地震の地震防災対策強化地域判定会の後継機関)が初めて開催され、それによって2019年に運用を開始した南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)が初めて発表されるに至った。