持ち替えなさい、おしゃもじをマイクに
プロフィール
人物
初代主人公・星宮いちごとその弟・らいちの母で、太一の妻。弁当屋『なんでも弁当』を営んでいる。
いつも笑顔で優しい女性で、少し天然的な雰囲気。子供達への教育は割と放任的。しかし子供達は母親に迷惑をかけるようなことはなく、健全に育っている。
上述のように夫がほぼ家にいないので、弁当屋の仕事はりんごがメインで取り仕切り、子供達は母親を手伝うことを当たり前の環境で育ってきた。
当人は子供達が「無意識に家に縛られているのではないか」と心苦しく思っており、特に娘が当たり前のように母を支えて弁当屋の家業を継ぐのを自分の夢として認定していたことについて、それは本当に娘がやりたいことなのかと多少の疑問を持っていたようだ。
この弁当屋の仕事はりんごが好き好んで開業したものであり、忙しくて苦しいみたいに本人は全く思っていない。自分のやりたいワガママに子供を突き合わせているのではないかという懸念もあったのだろう。
第1話でいちごが親友の霧矢あおいから名門アイドル養成校・スターライト学園の編入試験に誘われて興味を持つも決心が付きかねていた所に、「おしゃもじをマイクに持ち替えてもいいのよ」と背中を押した。この言葉を契機にアイドルへの道を進むことになる。
おしゃもじ
いちごがスターライト学園に入学する時に、御守り代わりとしておしゃもじを渡している。
いちごが学園のプライベートの時間であおいや紫吹蘭たちと何かふざけあう時はこのおしゃもじをマイク代わりに使うことも多かった。
このおしゃもじはいちごがアメリカ留学をするときに学園に置いていったが、いつの頃からか「星宮いちごがアメリカ留学までのたった一年のうちに様々なチャンスを掴めたのは、このおしゃもじにパワーストーン的な効果があって彼女に幸運をもたらしたから」というような噂が蔓延するようになり、「伝説のおしゃもじ」として学園生徒同士で貸しあいされているうちに所在不明となっている。いちごが帰国して学園に復帰してからもいちごの手元にはなかなか戻ってこず、あかり世代が主人公になってからは学園の七不思議のようなアイテムと化している。
過去
仮面の下の素顔はヒミツなの。
第47話で、過密なスケジュールによる過労で倒れた神崎美月に代わり、伝説のアイドルユニット「マスカレード」がサプライズライブを行った。
ライブ後、マスカレードの片割れ「ミヤ」はいちごを楽屋に呼び、仮面を外した。
その素顔はいちごの母親「星宮りんご」その人であった。
マスカレードは人気絶頂の時に突然引退したために伝説となったアイドルである。「ヒメ」こと光石織姫は引退後にスターライト学園の学園長に就任し、アイカツ界を牽引する第一人者となるが、相方の「ミヤ」は引退後は全くの消息不明だった。活動していた頃は仮面の下の正体は伏せられ、彼女の正体が何者なのかは世間には知られていなかった。
マスカレードが電撃引退した理由は織姫も決して語らず、今でも様々な噂が流れているが、実はそんなドラマチックな理由はない。
「ミヤ」ことりんごが、本当にただなんとなくふっと「昔からやりたいことをちゃんとやりたくなった」だけだったらしい。小さい頃からお弁当屋さんになるのがほのかな夢としてあったらしい。もちろんアイドルに小さい頃から憧れていたのも本当ではあるが、それ以上に楽しんでくれる観客たちのことを更に知りたくなったのである。
いちごへ語ったところによれば「私はあなたとは逆に、マイクをおしゃもじに持ち替えたの」ということ。
ミヤがアイドルを辞めるというなら最早ユニットを解散するしかなかったが、以前から世話になっていた天羽あすかのアドバイスによる後押しも有り、相方のヒメと二人で真剣に話し続けて互いが納得した形で解散を決め、感情的な遺恨などはない。
しかし、ある種のけじめとして、マスカレード解散以後は互いにあえて会わないようにしていた。1年目ではいちごのコンサートや主演映画の鑑賞を見にやってきた時、同じく現場にいた織姫とすれ違うシーンが幾つか散見されたが、お互いの存在に気づきながら、決して声を交わすことはなかった。仲たがいしたわけでなく電話伝いでの交流は継続していた。
第47話でのマスカレード復活劇の後は二人とも心理的な清算のようなものを済ませたようで、友人同士として家に招待するくらいの関係に復帰している。
りんごがマスカレードのミヤであることは、ヒメ本人である織姫以外では当時を知るジョニーやあすかなどの一部の関係者や太一のみであり、自分の子供達にさえ隠していた。第48話の再結成でいちご・らいち・あおい・蘭と、直感で気付いた美月の5人に知られることになったが、正体は公表してないため、それ以外にはミヤの正体は知られていない。
ただ、『劇場版』における『大スター宮いちごまつり』終盤で、あかりはりんごから受けたちょっとした助言から、彼女がミヤであることに気づいたようである。
余談
担当声優の能登麻美子氏、歌唱担当のえいみ(成瀬瑛美)氏ともにプリキュア声優となった(坂上あゆみ/キュアエコーと星奈ひかる/キュアスター)。→アイカツ!プリキュア
その手の層の趣味を反映してか、pixivでの『アイカツ!』シリーズのキャラクタータグではR-18率が最も高い(2025年2月時点で28.2%)。
関連項目
かのんママ 同じサンライズ制作のアイドルアニメの主人公の母親。中の人が同じで、家業が飲食関連なのも共通(こちらはカフェ)。→ラブカツ!