概要
ゲーム『天外魔境Ⅱ』に登場する巨大な花。根の一族が世界征服を目論んだ際に使用した巨大な花であり、各地に咲いた暗黒ランを斬って消滅させることが目的の一つになっている。
千年前の戦争で、暗黒ランは7本出現したが、それらは火の一族の勇者が作り出したそれぞれの聖剣によって封印された。
再び現れた暗黒ランを斬るためには、千年前に戦った7人の勇者が打った聖剣が必要。聖剣は各地の根の一族の城にあるため、根の将軍を倒すことは聖剣を奪還することにもつながる。
聖剣は7本あり、それぞれ創り出した火の勇者の名前と聖剣を打った鍛冶場の名前がつけられている。
以下は聖剣を創り出した火の勇者たちの一覧。
ちなみに当代の火の一族で、聖剣を扱えるのは戦国卍丸だけである。
暗黒ランは、周辺の人間たちの生気を吸い取る一方、根の一族に対しては戦意高揚剤を散布するという効果を持っている。
暗黒ランの根は国境などで地表に現れ人々の往来を妨げるなど、戦略的な使い方もされている。天狗の話では、暗黒ランは千年前はこういった使い方をされておらず、今回の戦いで根の一族の参謀になった三博士によってなされたものと思われる。
『髑髏譚』では、ヨミが生み出した魔法の植物という設定。大和の王国の宮廷魔法使いだったヨミは「暗黒蘭(暗黒ラン)」を咲かせる魔法を編み出して大和の王国を転覆させて、出雲の王国(ネの一族の国)を作り王となった。
暗黒ランの根本に刺さっている聖剣を抜くことで暗黒ランを再び咲かせることができ、聖剣を抜くには、聖剣に力を与えている場所(その聖剣を打った鍛冶場)を破壊する必要があることが明かされている。
終盤のネタバレ
7本目の聖剣『蛇光院松虫』を使い、秋芳洞に生えた7本目の暗黒ランを斬ったことですべて終わったかと思われたが、実は暗黒ランは8本目が存在していた。
(後に出雲の伝承に残る八岐大蛇こそ暗黒ランの正体だったと判明する。)
8本目の暗黒ランは他のものと比べ物にならないほど巨大であり、出現した8本目の暗黒ランによって京都は血の海になる。
暗黒ランを斬る聖剣がない以上、8本目の聖剣を作り出す必要があり、それができるのは、火の勇者4人の中で唯一聖剣を扱うことができ、4人の中で一番火の一族の血が濃い卍丸だけだった。
琵琶湖の底に沈んでいた火の一族の都『火の都』の鍛冶場『大霊院』で、卍丸は『形見の剣』を『火の鎚』で打ち、8本目の聖剣『大霊院卍丸』を創りあげる。
卍丸たちは敵の本拠地『花の御所』の最深部で暗黒ランを斬ることに成功するが、一瞬遅くヨミが復活してしまう…。
余談
他の創作では見かけない巨大なランの花という存在であるが、実は初期設定では暗黒卵だった。
しかし美術設定の辻野寅次郎氏の勘違いで暗黒蘭としてデザインされてしまった。
その後、スタッフ間の打ち合わせにおいて、花とは次代を生み出す繁殖器官であり、特に蘭の花の形状は収斂進化による動物との相似形であるという意見が出て、設定に合致すると採用された経緯がある。