概要
横浜金魚屋さん営んでいた加藤金蔵氏が、昭和6年に優秀なキャリコのオランダ獅子頭を作出したのが始まりとされている。東錦の「東」は関東の東。よってこれも日本産出種。
オランダ獅子頭以上に愛好家や愛好会が多いとされ、理由は後述。
今日一般に広く流通しているものは愛知県の弥富で生産されている丸手と呼ばれるもの。
丸手のオランダ獅子頭の体型にキャリコの体色が乗った魚だが、もう一種類これとは別に日本古来の長手で、背中に浅葱色が乗った東錦が関東あずま、関東東錦、本あずまと呼ばれていて現在愛好家に人気が高いのは後者のほう。最近人気の高い鈴木養魚場産の東錦(鈴木あずまと呼ばれる)は、関東あずまの血筋だが浜錦との掛け合わせで長手の東錦に頭部の肉瑠の迫力を出したもの。
関東東錦は体型、体色の両方において理想的な魚が出現する確率は極端に低い。この難しさが逆に魅力的なのか、金魚の世界では東錦の愛好家、愛好会は比較的多くある。気の短い人には不向きかもしれないが、当歳、2歳、親魚と、その色彩は大きく変化し、とても息の長い楽しみのある品種である。
入手のしやすさ、価格はピンキリ。
丸手の東錦だったらどこでも入手可能だがこれが関東東錦、特に鈴木東錦だととんでもなく難しい。関東東錦、鈴木東錦はその人気からニセモノも多く入手するのならくれぐれも信頼できるルートで。
ちなみに土佐錦魚のトサキントのように、この東錦もアズマオウという名前でポケモンのモンスターになっている。
飼育方法
オランダ獅子頭の飼育方法に順ずる。
丸手の東錦は体系的に転覆に注意。基本的に丸手は水槽飼育向き。
関東東錦はとにかくゆったりとしたプラ舟や池で時間をかけてじっくり育てる。紫外線をがんがん当てると体色が黒ずんで浅葱色が飛んでしまうので注意を。