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概要

 殢無傷は、「霹靂布袋戲」に登場する孤高の剣客である。どこの組織にも属さず独自の美学で行動し、苦境の運命を左右する存在になる。

プロフィール

性別
初登場霹靂經武紀之梟皇論戰 第18集
称号永歲飄零
出身四魌界
根拠地寂井浮廊、深北雪嶺浮廊巘、雪漪浮廊
身分五劍の一人「太易の劍」
家族妖應封光(妻)
片思い即鹿
友人無衣師尹

人物

 殢無傷は、「霹靂布袋戲」に登場する孤高の剣客である。吹雪とともに現れ、その剣技は、周囲が水墨画に変わるような感覚を与える。

 冷淡で無愛想な青年だが、本質的には素直で情義に篤く、一途さのあまり恋愛感情が狂気に向かうこともある。

経歴

 慈光之塔主事無衣師尹の友人であり、彼の妹・即鹿に思いを寄せていたが、彼女が隣国・殺戮碎島の雅狄王に子を産まされたことが原因で死んだと思い込む。

 そして、無衣師尹らが雅狄王を異空間に幽閉する手伝いをしたほか、即鹿の子・劍之初にも殺意を向け、彼の友人を殺した。

 その後はしばらく雪の降る庵で静かに暮らしていたが、無衣師尹に頼まれ苦境に降り立つ。

 そこで劍之初と再会するが、劍之初は父や友人の仇を討つつもりはなく、殢無傷も「容姿に即鹿の面影がある」として殺すことはなかった。

 また、戢武王の最期の場面に現れ、彼女が遺した双子が「聖魔の僕」鬼覺神知に連れ去られるのを半分阻止する。

 「聖魔大戦」の勃発により様々な勢力の思惑が入り混じる中、独自の立場で行動していた殢無傷だったが、謎の美女妖應封光に出会ったことで運命が動き出す。

 赤い巻き髪と赤いドレスの妖應封光は、胸に剣が刺さったままで生きているという異様な姿をしていた。

 はじめは彼女の奔放な振舞いと強力な剣技に翻弄されていた殢無傷だったが、やがて彼女を深く愛するようになる。

 実は、彼女は「瑤映」という剣の霊が「風光」という女性の体を使って人間になった存在で、「太易の気」によってその命を繋いでいた。

 戦いの中で削がれた彼女の太易の気を補うべく、殢無傷は「中陰界」へ降りる素還真に同行する。

 「中陰界」は生身の人間が長く居るとすべての記憶を失ってしまうという危険な場所で、通路の出入り口に住む鬼覺神知が道を閉じないよう見張る役目を妖應封光は担う。

 殢無傷たちは期限の二日前に苦境に戻ることができたが、そのとき既に妖應封光は力尽きていた。

 彼女の死を信じたくない殢無傷は次第に狂気に陥っていくが、一方で彼の剣に宿った「太易の気」は彼を「五剣」の一人へと導いて行く。

 そして、唐突に聖魔大戦が終わり、聖魔大戦に関する記憶が苦境の人々から失われ、殢無傷は無衣師尹が死んだことも、妖應封光のことも忘れてしまう。

 その混乱を歴史を操る血傀師に利用され左腕と剣を失った後、保護された場所から姿を消すが、妖應封光が宿る花を持って放浪する姿が後の劇集のEDで描かれている。

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