概要
主に野良猫が悪さをしないように複数配置される水入りペットボトルの事を指す。
ゴミ集積場やガーデニングを施している庭など、屋外の施設に置かれる事が多い。
情報の明確な出所は不明。効果としては「なぜか怖がって近付かない」「容器に溜めた水が太陽光で反射し、強い光を嫌がって近付かなくなる」といったものがあると言われていたが……
実際は効果がない?
情報が広まった当初はそれなりの効果を発揮したのかもしれないが、猫側だっていつまでも学習しない訳ではない。
このトラップの実害がゼロである(というか性質上、夜になれば無力化してしまう)事をすぐに理解し、現在は言われているような効果は期待できなくなっている。
めざましテレビの検証では実験に参加した5匹中5匹がペットボトルを全く気にしなかったという。野村獣医科Vセンターの院長である野村潤一郎は「動物行動学的にも獣医学的にも過去の前例からもまったく根拠がない」と番組の取材で語っている。 めざましテレビ
それどころか、ペットボトル内の水が虫眼鏡のように太陽光を集束して火災の原因になるケースも確認されており、実践するにはデメリットも付きまとう。
他にも
- 容器内の水に虫やカビなどが湧く
- 町の景観が悪くなる
といった二次被害も起こるので、現在このやり方による対策はオススメできるとは言えない。
起源
その起源については諸説あるが、最も古く有力な説として挙げられるのがニュージーランドのカリスマ庭師イオン・スキャロウだと言われている。
猫よけペットボトル ニュージーランド発祥だった!考案者が衝撃の事実を大暴露!
猫よけペットボトルのルーツを追求すると、約35年前にニュージーランドで猫ではなく犬除けのために使われていたことが分かった。さらに考案者のカリスマ庭師のイオン・スキャロウだということが判明した。イオン・スキャロウが犬除けペットボトルについて語る映像を入手した。すると、犬除けペットボトルの話はウソだったと告白した。イオン・スキャロウが最初にラジオ番組で犬除けペットボトルの話をしたのは4月1日で、エイプリルフールの大ウソだった。約20年以上ウソを隠していたが、その噂は世界中に広がり、日本でも流行した。実際に効果は無いのかを実証してみると、効果は無かった。 ──2020年3月21日放送 徹底追究ミステリーこの間に何があった
1980年代にこの説はヨーロッパでも広まったがその後廃れたらしい。Tokyo Q&A: Why are there... bottles on the streets in Tokyo?
現在の対策方法
現在推奨されている対策としては、主にホームセンターで販売されている忌避剤を散布したり、柑橘類の皮など猫が嫌がるとされる匂いを放つ物を配置するといった方法が挙げられる。
その他の対策としては
- 同じくホームセンターで販売されている猫よけマット(トゲトゲマットとも)を配置する
- 忌避剤を撒く
- 水を撒いて水場を作る
- 地形を歩きにくくする大きめの石を置く
- 庭の場合は葉がトゲ状になっている植物を植える
- ネットや柵で物理的に対象範囲内に侵入できないようにする
……といったものが有効とされている。
さらに珍しい方法ではあるが、猫が不快に感じると言われる周波数25kHz以上の超音波を出す装置を設置する方法がある(意外にも開発しているのはPanasonicだったりする)。
なお、猫よけの超音波は基本的に猫にしか聞こえないとされているが、人によって超音波が聞こえて苦痛を感じる人間もいるようであり、それによって隣人トラブルに発展する可能性もある。