概要
十種影法術の使い手に最初に与えられる式神であり、それ以降の式神は調伏する事で手持ちが増えていく。
外見は名前の通り犬の姿をした式神で「白」と「黒」の二種類が存在する。それぞれ道返玉(ちかへしのたま)と足玉(たるたま)の紋様が額にあり、両手で犬(狼)の影絵を作る事で呼び出せる。ちなみに影絵は同じなので、同時に両方を呼び出す事も片方のみ呼び出す事も可能。
鋭い嗅覚による呪力探知が可能であり、主に偵察やルート探索等にも使われる他、犬ならではの高い機動力に加えて低級の呪霊ならば瞬殺できる程の戦闘力も持っており、かなり使い勝手が良い。さらに呪霊を捕食する事もでき、基本的に作中で伏黒もこの玉犬を主戦力として重宝している。
当初は2匹存在していたが、「白」は作中で特級呪霊に破壊された。後に「黒」に「白」の呪力と能力が引き継がれ、狼男のような大柄な体躯に鋭い爪を持つ玉犬「渾(こん)」に進化した。これによって特級呪霊の中でも特に防御力の高い花御に傷を負わせる程の攻撃力と、伏黒を抱えたまま高速で移動できる程の機動力と膂力を手に入れ、単純な戦闘力では最も優れた式神となる。
以降、伏黒は自身の主力として「渾」を積極的に使っており、必然的に作中でも特に見せ場や活躍の機会が多く、ファンの間でも基本的に伏黒の式神と言えば玉犬「渾」と鵺という印象が強い。実際にPixivのイラストなどでも伏黒の式神の中では玉犬関連のイラストが最も多い。
また、呪術廻戦ファントムパレードでは初期実装のSSRである「影」特性の伏黒の必殺技としても、下記の「渾」が用いられている。
各式神
- 玉犬・白(ぎょくけん しろ)
真っ白な犬の式神。額には道返玉(ちかへしのたま)の紋様がある。
犬らしく嗅覚による呪力の探知能力があり、戦闘にも優れている。
虎杖と釘崎に愛でられたが、少年院での特級呪霊との戦闘で破壊された。
それ以降の時系列での活躍は勿論無いが、その後はとある女性の回想で久々に姿が描かれ、幼少期の伏黒と青い眼の人物と共に登場。伏黒と共に彼女を救出しており、伏黒は彼女から「命の恩人」兼「運命の人」と認識されるようになる。
- 玉犬・黒(ぎょくけん くろ)
真っ黒な犬の式神。額には足玉(たるたま)の紋様がある。
上の「白」と同じく嗅覚による呪力の探知機能があり、戦闘にも優れている。
少年院での戦闘で破壊された「白」の力を継ぎ、下記する「渾」に進化した。
- 玉犬・渾(ぎょくけん こん)
体の一部が白い巨大な黒犬の式神。額には二種を合わせた紋様がある。
外見は目と牙を剥いた凶暴な顔つきの大きな犬で、背中の毛が荒々しく逆立っている。二足歩行と四足歩行を使い分けており、後足で立ち上がって前足の爪で攻撃する様は最早狼男である。
式神の中でも特に攻撃力と機動力に優れており、純粋な戦闘力では現状伏黒が持つ式神の中では最も高い。さらにレジィ・スターに頭を包丁で貫かれても死なない程の生命力もある。
余談
- なお、とある状態(ネタバレ注意!)に陥った際に十種影法術最強の式神たる魔虚羅が破壊されたしばらく後、伏黒の体を用いて魔虚羅を呼び出した本人は「調伏済みの魔虚羅を破壊されると、それを呼び出した者の十種影法術は機能を失う」と言った旨の発言をしていたが、伏黒が元の体に戻った後も彼は玉犬・渾の召喚を可能としていた。
- これは「伏黒恵本人の十種影法術」と「伏黒の体を奪った者の十種影法術」が別々の扱いであることを示唆しているようにも見えるが、後者は使用には調伏が必要な「鵺」の召喚を肉体を乗っ取った瞬間から行っている。これにより、「結局十種影法術の状態は両者間で共有されていたのか?」どうかが不明になっており、一部で議論になっている。
- 術式だけの話で言うと「乗っ取りの時点で調伏した式神の種類の引き継ぎが行われただけで、両者間の状態共有はされていない」、「摩虎羅破壊による使用不可は一時的なもので、玉犬は破壊されていないので使える(ただし、『彼との戦いで破壊された嵌合獣・顎吐はあくまで玉犬・渾の力を継承して作られた拡張術式の式神=不知井底と同じであり、破壊されても元の式神に影響が無い』と考えた場合の話)」、「両者間の状態は共有されており今の伏黒は式神を使えないが、『十種影法術は機能していない』とは『式神の重複状態がリセットする場合』であると仮定した場合、初期状態でも呼び出せる玉犬は出せる(姿が渾なのは式神間での引き継ぎ状態まではリセットされない為?)」等と言った理屈であれば、一応辻褄は合うかもしれない。これらに関しては公式での発表を待つばかりである。
- これは「伏黒恵本人の十種影法術」と「伏黒の体を奪った者の十種影法術」が別々の扱いであることを示唆しているようにも見えるが、後者は使用には調伏が必要な「鵺」の召喚を肉体を乗っ取った瞬間から行っている。これにより、「結局十種影法術の状態は両者間で共有されていたのか?」どうかが不明になっており、一部で議論になっている。