皇帝ペンギン2号(こうていペンギンにごう)は、『イナズマイレブン』シリーズに登場する必殺シュートである。
概要
3人技。1人が指笛を鳴らすことで地面から顔を出した青いペンギン5羽(設定ではペンギン型ミサイル)が上空へ飛び上がり、他の2人で同時に蹴ったサッカーボールと共にゴールへ向かって行く技。ペンギン達は複雑な軌道を描きながら飛び、ゴール前でボールと合流する。
シリーズの中でも知名度、人気共に高い必殺技。伝統的に鬼道有人など帝国学園の生徒が使用し、「帝国といえばペンギン」というイメージを作り上げた。
帝国学園の必殺技にペンギンが起用されたのはおそらく、帝国といえば皇帝→皇帝といえばコウテイペンギンという連想からだと思われる。
ペンギンの飛ぶ姿のカメラワークが何気に「板野サーカス」になっているのも特徴。
アニメでは一貫して鬼道が指笛を鳴らして始動を担当。しかし、ゲーム版では佐久間次郎の持ち技である。
『イナズマイレブン』の序盤において初めて登場した「ペンギン」と名の付く技だが、「2号」であるのは、威力は高いが非常に負荷が大きい個人技、皇帝ペンギン1号の改良型であるため。
それでも足にかなり負担がかかる様子。加えて、フィニッシャーにも相当なキック力が求められる為か、豪炎寺が離脱している間の鬼道は皇帝ペンギン2号を全く使っておらず(豪炎寺離脱後は染岡が穴を埋めていたが、彼も離脱)、シュート技はツインブーストがメインになってしまった。
改良前の皇帝ペンギン1号は『イナズマイレブン2 脅威の侵略者』で初登場。全身の筋肉が悲鳴を上げ激痛が走る禁断の技で、佐久間が使用する。
それにしても、『3』で登場した分身ペンギンは事実上の一人で行う『皇帝ペンギン2号』である為、足に負担が掛からないか心配だが、分身がダメージを肩代わりしてくれているのだろうか…?
なお、GOで登場した『皇帝ペンギン7』は一人技だが、足に負傷は見られない為、一人用皇帝ペンギンも進化を続けているのかもしれない。
肝心の2号本体の威力だが、アニメではゴッドハンドへの対抗策として編み出され、5体のペンギンがゴッドハンドの指をついばむと言う痛そうな演出が取られていたが、咄嗟に編み出されたゴッドハンドWによって止められた。216話では真ゴッドハンド一つに止められている。
作中でも角馬から強力なシュートと認められてはいるものの、上記以外の回ではツナミウォール(世宇子戦)、ビーストファング(真・帝国学園)、メガトンヘッド(特訓)、ハンターズネット(秋空チャレンジャーズ戦)などの技に止められるようになり、得点率は著しく下がった。それにしても荒海だの肉食動物だの狩猟網だのやたらペンギンの苦手そうなものが多いのは気のせいであろうか。
ゲーム版での威力は作品によって異なるが、そこそこから普通に強いぐらいに設定されているので、林属性の選手のシュート技として採用価値は大いにある。GO1では威力が160と歴代トップクラスの威力を持っている。
シュートモーション
- 鬼道が指笛を鳴らすと同時に他2人が互いの間隔を平行に保ったまま前方にダッシュ。
- 指笛の合図を聞いた5羽のペンギンが地面からポコンと顔を出す(なぜか、グラウンドなのに氷を砕く演出がある)。
- 「皇帝ペンギン!」と言うと共に鬼道がボールを前の二人の間に向かって蹴る。同時にペンギンは上空へ飛び上がる。
- 「2号!」と叫ぶのと同時に前方の2人がツインシュート(アレスの天秤では2人も高く飛び上がる)。
- ペンギンは複雑な軌道を描きながら飛び、相手の必殺技にくちばしを突き刺して打ち破る(アレスの天秤ではペンギンが一つのオーラとなる)。
- シュートがゴールネットに突き刺さり得点(ゲーム版ではゴールに突っ込むと同時に爆発するが、『GO』では爆発がない)。
無印版
アレス版
使用パターン
アニメでの始動は全て鬼道で、ボールを蹴る2人の組み合わせがいくつか存在する。
染岡竜吾と一之瀬
豪炎寺と染岡(コロコロ版)
吹雪士郎と一之瀬
イナズマイレブンGOのアニメ版では天馬が住むアパートの住人ヨネおばあちゃんが使用して視聴者を驚かせた。
GO劇場版では点を決める事が目的ではなく、弾道を調整して葵を捕らえていた檻を破壊する為に使われた。
イナズマイレブンGOギャラクシーでは黒岩流星(影山零治)が使用。パートナーはバラン兄弟。なぜ、バラン兄弟が初使用で対応できたのかは不明である。
超次元ドリームマッチでは不動がバダップ・スリード、白竜をパートナーとして使用している。
戦神シリーズ(仮)では
2017年5月13日に放送された『イナズマウォーカーVol.5』内で、新作・「アレスの天秤」に登場するペンギンのデザインを投票で決めるというコーナーがあったが、4匹の中から従来のデザインに決定された。
本編では佐久間が寺門、不動をパートナーとして使用している。上述の通り、シュートモーションがアレンジされている。その一方で高さが加えられたことにより、旧シリーズでの皇帝ペンギン3号の三次元の特権が奪われてしまっている。
続編「オリオンの刻印」では風丸が灰崎、水神矢をパートナーとして使用している。
イタリア戦では灰崎のシャーク・ザ・ディープを組み込んだオーバーライド「皇帝ペンギン2号feat.シャーク」を披露した。
なお、雷門のシュート技である『北極グマ2号』はこの技の対抗策として生み出されたもので、最初から1号は存在しない。
その他
- 『GO』ではキズナックスアイテムとして皇帝ペンギン2号くんというぬいぐるみが登場している。
- なお、『GO2』ネップウ版のOPは『ネップウ!ファイヤーバード2号』といきなり2号から始まっているが、リスペクトかどうかは不明。
pixivにおいて
帝国学園の生徒と一緒によくペンギンが描かれたり、ペンギンの格好になったりするのはこの技の存在が大きい。
ペンギンは鬼道や佐久間達のペットのように扱われている。
また、パロディも度々行われている。
派生技
- 皇帝ペンギン1号
- 皇帝ペンギン3号
- スペースペンギン
- 分身ペンギン
- 皇帝ペンギンX
- 皇帝ペンギン7
- ペンギン・ザ・ハンド
- オーバーヘッドペンギン
- パーフェクトペンギン
- ペンギン・ザ・ゴッド&デビル
- ペンギンキャッチ
- ペンギンカーニバル(必殺タクティクス)
- 皇帝ペンギン2号 ドッジボール・エディション
主にこれらの技は帝国学園や影山関係者が使用するが、この中で、スペースペンギンが帝国学園との接点を持たない『ザ・ジェネシス』が使用。
一方で『ペンギン・ザ・ハンド』はハンド系の技やペンギン系の技を解析して生み出されたという設定が存在する為、帝国学園や影山との関係は0というわけではない。曰く、ペンギンとハンドの組み合わせは最強らしい。
なお、ドッジボールにおいてもこの技が使用可能である事が『ほのスト!〜豪炎寺のひとりごと〜』にて判明。円堂たちはこれに対抗して『イナズマ1号 ドッジボール・エディション』を編み出した。