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イナズマイレブンオリオンの刻印

いなずまいれぶんおりおんのこくいん

『イナズマイレブン オリオンの刻印』とは、アニメ「イナズマイレブン」シリーズの第8弾作品。
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概要編集

『イナズマイレブン オリオンの刻印』とは、ゲーム会社レベルファイブ原作によるテレビアニメシリーズ『イナズマイレブン』の最新作。

同シリーズでは『イナズマイレブン』旧シリーズ3部作、『イナズマイレブンGO』シリーズ3部作、『イナズマイレブンアレスの天秤』に続く第8作目の作品となる。

イナズマイレブン3』と分岐するパラレルワールドである(GOのことをふまえると無印3が正史である)

現時点での媒体はテレビアニメと小説、アーケードゲームのみ。


2018年8月26日、『イナズマイレブンフェス2018+日本代表発表会』にて主な情報が公開された。


『アレスの天秤』の続編であり、歴代のメンバーから選び抜かれた「イナズマジャパン」が結成。少年サッカー日本代表として、世界大会「フットボールフロンティア・インターナショナル」で世界のチームに挑戦することになる。

日野社長のインタビューによると「宇宙に行ったりはしない」、「日本代表が戦う相手はすべて新キャラクターになる」と明らかにしていた。


テレビアニメは2018年10月5日から2019年9月27日まで放送。全49話。制作アニメスタジオはOLM。引き続きテレビ東京系列にて毎週金曜17時55分~18時25分放送。BSテレビ東京は1週間遅れの木曜17時~17時30分に放送。ただしテレビ東京系列局外では、奈良テレビがネット局から外れてしまった(テレビ和歌山などでは引き続き放送)。

その後、熊本放送は2019年3月31日放送の21話、仙台放送は4月14日放送の23話、テレビ静岡は4月14日放送の22話を最後に放送終了となった。


2019年11月7日からYoutubeのテレビ東京公式チャンネルで期間限定配信を行い、1話~25話が12月8日まで公開された。


2018年12月25日に限定公開された公式見解の動画内で日野社長がゲーム「アレスの天秤」に本作の要素とDLCとして追加すると発言していたが、2020年4月の開発ブログで改題された「英雄たちのグレートロード」、更に2022年7月に再度改題された「英雄たちのヴィクトリーロード」のストーリーを完全に新しく作り変えると説明したため、ゲーム作品としては事実上消滅してしまった。



あらすじ編集

世界に羽ばたけ!最強イレブン始動!


ついに“世界への門”が開く!


少年サッカー日本代表イナズマジャパンがついに発表! その中には、稲森明日人灰崎凌兵野坂悠馬の名前もあった。各校から選び抜かれた精鋭選手が集結する。さらに、海外のクラブチームでプレイしていた新たな仲間一星充を加え、今まさに少年サッカー日本代表は、世界の荒波へと船出する。


しかし、その先は予想をはるかに超える試練が待っていた。 謎のプレイヤーオリオンの使徒、策略、裏切り、衝突---。


様々な思惑が渦巻く少年サッカー世界大会FFI(フットボールフロンティア・インターナショナル)が今、始まる。


日本よ! 世界へ羽ばたけ!


登場人物編集

日本代表「イナズマジャパン編集




監督・コーチ

マネージャー・その他


FFIアジア予選のチーム編集

韓国代表「レッドバイソン

監督


オーストラリア代表「シャイニングサタンズ

監督・コーチ

  • ディアボ・ロス CV:山岸治雄
  • シモン・アザゼル CV:疋田高志

ウズベキスタン代表「エターナルダンサーズ

監督・コーチ


サウジアラビア代表「アラブの火の鳥軍団

監督・コーチ


中国代表「足球雑技団

監督・コーチ

  • ショウ・ロンポウ CV:モアイ岩下
  • チョウ・キントウン(趙金雲) CV:中村悠一

マネージャー


FFI本戦のチーム編集

スペイン代表「無敵のジャイアント

監督

ガイド


アメリカ代表スターユニコーン

監督


新アメリカ代表「ネイビー・インベーダー

監督


ロシア代表「パーフェクトスパーク

監督

  • リヴィン・ドリスコ

候補選手


フランス代表

  • ナタン キャプテン CV:布施川一寛
  • パスカル CV:武田太一

ブラジル代表「オーレ・デ・サンバ

監督

  • レオネイラ・カミオン

イタリア代表「ガーディアンズオブクイーン

監督


オリオン財団編集


シャドウ・オブ・オリオン

監督・コーチ


その他編集


視聴者によるオリジナルキャラクター編集

イナズマウォーカー内で行われた企画『第2回「イナズマイレブン オリオンの刻印」キャラクターコンテスト』で、視聴者が応募した多くのキャラクターの中から、選考を経て最優秀賞として2人が選ばれた。2人はガーディアンズオブクイーンの控えメンバーとしてアニメに登場。


関連動画編集

【TVアニメパイロットフィルム『イナズマイレブン オリオンの刻印』】

(株式会社レベルファイブ公式チャンネル「LEVEL5ch」より)



評価について (閲覧注意)編集

※全体的には批判文が多い為、閲覧にはご注意ください。


※地続きの前編であるアレスの天秤の評価についても含めます。






新旧シリーズのキャラが総登場する新作ということもあって、かつてのイナズマイレブンのような王道・熱血要素を期待する旧作からのファンも多かった。

しかし本作は「不正・陰謀との戦い」をテーマに、人狼ゲームを要素の一つに取り込んだパニック&サスペンス路線にしたことで、他のシリーズにもよくあることだが、公式な世界大会であるにも拘らずスポーツマンシップに反したかの様な荒れた試合が多く、殆どの敵キャラが暗器などで反則プレーに頼ったり、主人公側も手段を選ばない戦術を時折行うなどの展開も見られたりと、今までと方向性の異なる作風が賛否を呼んだ。

特に展開のサプライズを優先したことによる説明不足が目立っている(アニメ雑誌のQ&Aでは幾分フォローは入れられている)。


各シリーズでも言えることだがキャラの多さに対してとにかく尺が足りず、主人公の稲森明日人すら中盤まで目立った活躍がないという扱いの差、個別ごとの特訓やエピソードも少ない。

ブレイク組旧主人公も脚本と演出が原因で所々旧シリーズと噛み合わない言動に違和感の声が出たり、後者の2人も新キャラクターの活躍を増やすため、出番を減らす言い訳づくりが見え見えだったことで不評を買ってしまっている。

実際に、鬼道の声を当てており、自身もサッカー好きであり現実のプロサッカーに言及することも多い吉野裕行氏は鬼道の存外な扱い、オリオンの作風について直接的な言及こそ避けたものの「サッカーがしたいです……サッカーやろうぜ!!!」と無念さと不満を感じ取ることのできるコメントを零している。


ましてや日本代表に選ばれたが、試合で新必殺技や(良い意味で)目立った活躍すら与えられなかったキャラまで出る始末である。本作の女子マネージャーのエピソードも各シリーズと比べても皆無に等しく、無印時代から指摘されていた一部のその他のキャラも掘り下げをより甘くしたことで感情移入できないという声が多い。

さらには、過去作要素を抜きに「一部のキャラは魅力的で個性もあるのに改変して無個性にしてしまった」などと、新キャラクターの扱いを憐れむ声も多い。なお、散々な評価を受けている本シリーズだが、ごく一部のキャラクターは旧来シリーズのファンからの支持を得ているが、それでもこれまでのシリーズと比べると圧倒的に少ない。これまでも嫌われるキャラクターはいたものの、それが本作では圧倒的に多すぎたのである。

「灰崎だけを主役にしてればよかったのに」なんて声も少なくない。


また海外チームが使う必殺技(特にドリブル技やブロック技)も旧作の世界編と比べて少なく、一部の必殺技が旧作と比べて国柄らしくない、ネタに偏っていると残念がる声もある。


当初は3部作の予定が2部作目の本作で打ち切りを迎えたことや否定的な意見が多く見られるのは、上述の内容の他に肝心のゲームがアニメ放送内に発売できていないこと、2016年のイナズマイレブン復活にファンからの期待(ハードル)が高すぎた故に、一変した内容が受け入れられなかったという事情が大きい(一方で中には旧シリーズとは違い、日野社長が総監督/シリーズ構成を担当することで過去に評価が悪かった作品があったため不安視するファンもいた)。

アレスの天秤 公式ワールドガイドでの日野社長のインタビューでも「復活作品としてすごくふさわしい内容になっている」「一番面白いと言える自信がある」と発言したことに対し、2度の放送延期の末に復活作第1弾であるアレスの天秤をわざわざ2クールにしてオリオンの刻印へ前倒しする必要性はあったのかという疑問視する声も少なくない。何より作中のちぐはぐな展開や説明不足、尺稼ぎは急な前倒しにより脚本やシリーズ構成が充分まとまらず、その場任せの行き当たりばったりになったと疑う見方も出ている。


上記の通り、仮に視聴者から好評を得たとしても「2クールじゃ尺不足で雷門イレブン全員を描けない」という問題は無印時代から言われており、それにより実際に掘り下げ、活躍不足になった人物が少なくなかったにもかかわらず、それを繰り返してさらに悪化させたのは擁護できない点であろう。


さらにはアレスを含め、尺不足にもかかわらず、主人公を3人制にしさらにそのポジションを同じ、それもシリーズ全体で非常に割合の高いFWにしたことも問題点として挙げられる(明日人と野坂はオリオンでMFに変わってはいるが、守備もするとはいえ攻撃の選手であることに変わりはない)。

イナズマイレブンに限らず、主人公を攻撃の選手にして守備描写が雑になり、逆に守備の選手が主役の作品が少ないというのはサッカー題材の作品にありがちな問題ではあり、本シリーズもその例に漏れず無印3期以降は円堂を含め守備描写が雑になっていき、事実としてシリーズ最高傑作との呼び声の高い『クロノ・ストーン』ですら攻撃重視にし過ぎてその反動か守備描写が雑になったという問題点があったのにもかかわらず、本シリーズではFW3人であったため、「全員ポジション同じな時点で迷走するのは確定」「1人をDFにしておけばどう守るか、どう破るかという駆け引きができたのに」という声もある。

上記にある通り、イナズマイレブンシリーズは全体を通してただでさえFWをはじめ攻撃的が多く、無印2期こそ主人公陣営に守備的な選手が多く登場したものの敵は攻撃選手がほとんどであり、3期以降は敵にそれが顕著になった問題点があり「そろそろFW以外の敵/主要人物を出せ」と指摘されることもあるほどに飽和状態となっており、最終的にDFに転向した本作の基山タツヤ以前にもFWの選手をMF、DFに回さなければならないほどにもなっていた。

特に「超次元ドリームマッチ」では、バトルイレブンが不動以外全員が本職がFWという状態になっていた。それだけに、複数主人公を全員FWにしたことで改善どころかさらなる悪化を招いたとの声もある。

さらにシリーズ全体に言えることとして各ポジションの詳細がなく、ほとんどがGK、DF、MF、FWのみの説明で終わり、具体的なポジショニングが無印で吹雪士郎が「CB」、『GO』の三国太一が「SBとそれぞれDFをやるように指示された時にしか説明されておらず、FWだけでもその中にはCFSTWGなど複数存在するため、「せめてそこらへんを設定して違いを出して」という意見も存在する。



日野社長自体、イナズマイレブンに限った話ではなくレベルファイブ内で自ら脚本を手掛けた場合は当たり外れの差が大きく、まさしく外れを引いたというべきだろう。


またタカラトミーとの玩具展開(イレブンバンド、イレブンライセンス、イレブンプレカ)も事実上打ち切られたことで、未収録チームのキャラクターのプロフィールや出生日が公表されず、メイン以外のキャラクターの誕生日を祝いたいのにそれが出来ないと嘆く声も出ている。更に言えばかつての主人公チームである旧雷門イレブンの半数のメンバー(半田栗松など)とマネージャー(秋、春奈、夏未)などは現在も誕生日が明かされていないままである(帝国学園白恋中は全員判明しているにも拘らず)。

他にも、本作のキャラクターコンテストで採用されたキャラクターのアニメでのあんまりな活躍、全身図やプロフィールも公開されていないというアレスの時と比べ不憫な扱いを受けてしまっている。

こんな有様か充分な設定資料も公開されていないため、ピクシブ上においても旧作の海外チームと比べてキャラクターや集合絵のファンアートが少ないか無いかという始末である。


簡単に言えば、2作品の評価は、新たな問題を生んだというよりも、これまでに解決できなかった問題点を取り返しのつかないところまで悪化させたうえで、それを一気に作品内で出したというのが妥当である。


日野社長はアニメディア2018年12月号のインタビューでスターユニコーン以外の世界のチームを一新したのを「そうしないと新しい気持ちで観られず、過去のリバイバルになってしまうと思ったのです」と語っており、作風の変化や意表を突いた展開はある程度狙ったものであったと思われ、妖怪ウォッチシャドウサイドの様にマンネリ化回避とも考えられるのだが、実際には一星兄弟が脅威の侵略者編の吹雪兄弟オマージュ、目的は違えどオリオンの使徒がGOフィフスセクターのシード同様に試合の勝敗結果を調整させる存在など、過去作と似たような展開をやっており、更にはもう一つのテーマとも言える「貧困」の話を中国新アメリカロシアの選手ブラジル4回も繰り返している。

アニメージュ2019年11月号ではゲームの発売が遅れ、共に盛り上がることが出来なかったことを詫びつつ、「これまでの作品とは違ったテーマを作れたという手応えは感じており、次回作を作るにあたり良い経験になった」と語っている。


その他の難点としてテレビ放映時の作画崩壊作画ミスも度々発生しているが、こちらは円盤化に伴い一部修正されており、あにてれなどの一部の配信サービスのほとんどが修正済みのものに差し替えられている。




アニメ終了以降編集

アニメージュ2019年10月号のQ&Aではアニメ終了後もネット配信といった他媒体でプロジェクトを継続していくと表明していたが、ゲームのさらなる延期(サブタイトルの変更、開発体制とゲームシステムの見直し)、エンディングテーマを担当していたalomが年内を以って解散、アニメ版「アレスの天秤」放送時に予告されていたネットムービー「ロッカールーム」が配信されずじまいだった点から、本当にシリーズが続いていくのか不安視する声も多かった。


2020年はグッズ販売とイナズマイレブンSDの配信のみで、5月公演予定だった舞台版「アレスの天秤」はCOVID-19の影響により中止、アーケードゲームは7月を以って稼働終了してしまった。

なおSDについては配信開始直後の期間限定イベントに本作の一部キャラが実装されたため、今後の動向次第では本作のストーリーとキャラ追加の可能性もありえた(スケジュールによると11~12月頃にオリオン編の実装が予定されていた)。しかしそのSDも「運営側の今後のサービスの提供が困難である」という理由で1周年を迎えることなく12月1日0時を以てサービス終了を発表。


上述の通り、ゲーム「英雄たちのグレートロード」についてはストーリーを新しく作り直すため、現時点で本作から登場した(SD未登場・未収録の)キャラクターのプロフィール、必殺技の設定を知ることは出来なくなってしまい、旧作含むアレスとオリオンの全キャラクターの詳細や誕生日、アニメでは描かれなかった分を補完したストーリーを望んでいたファンにとって落胆し、批判の声が噴出した。

またストーリーを別物に変えたこと、2020年9月21日の日野社長のツイートで『「英雄たちのグレートロード」のヒットに繋ぐための仕掛けとお膳立てが必要』とアレスとオリオンはお膳立てにはならなかったとも受け取れる発言をし、本シリーズの「失敗」を認めているのではないかという声も出ている。

2021年4月2日に配信された開発進捗動画のゲームのサンプル動画で、一星光、オリオン編の小僧丸、クラリオとフロイが登場していることから、開発の状況次第ではあるがオリオンの刻印のキャラクターは収録されるようではある。しかし、2022年2月からの国際情勢から、パーフェクトスパークの出演の是非などが懸念されている。




関連項目編集

表記ゆれ:オリオンの刻印

イナズマイレブン レベルファイブ

イナズマイレブンアレスの天秤

イナズマイレブンGOクロノ・ストーンイナズマイレブンGOギャラクシー…アニメ版では一部のBGMがこの2作品から出典されている。


キン肉マンⅡ世究極の超人タッグ編…同じく人気作品の続編かつ新旧キャラが混在するパラレルワールドのストーリー。一定の支持は受けつつも本作の悪役がチートアイテムに頼る、旧作における一部の人気キャラクターの迷走ぶりにファンを失望させる、終わり方も一話分で慌ただしくまとめるなど、本作品との評価で共通する部分がある。


少女☆寸劇オールスタァライト…同じく新旧キャラが混在して登場する人気作品の外伝作品。やはりこちらも、一部キャキャラ改悪主役キャラの出番が多い一方で一部キャラの出番が少ない、賛否が分かれやすい方向性の異なる展開(中には男性プロレスラーを登場させたまでもある)など、本作品との評価で共通する部分がある。

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