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CV:井上喜久子


オリオンの刻印の核心に迫る内容が記載されているため、以下ネタバレ注意。


言ったはずよね? 手段を選ぶなと


概要編集

ベルナルドフロイの母でヴァレンティンの妻(ただし、アニメのキャストクレジットとコロコロコミック公式オンラインサイトの爆連載「イナズマイレブンマル秘ネタ電撃チラ見せ!!」でも一貫して「イリーナ」と名前のみで、本編でもギリカナン姓を名乗っていない。その理由については後述および余談を参照)。


特徴編集

サイドがカールされパーマがかった銀髪が特徴、目つきはベルナルドと同じである。

年齢は公開されていないが息子のベルナルドが29歳と公式から回答されているため、少なく見積もっても45歳。(ロシアの女性は日本同様に最低16歳でないと婚姻関係を認められない。)

とはいえ後述の描写を見るに学力の高さを窺えるシーンも多いことから16歳で結婚している可能性は高いとは言えず50を過ぎているかもしれない。また、ベルナルドとフロイの年齢差を考えるとフロイは高齢出産で産んだことが窺える。

数十年前の頃の髪は長めだった。


人物像編集

ベルナルドを傀儡に仕立て、オリオン財団を裏でコントロールしていた全ての黒幕にしてFFIでの秘密裏の計画「パーフェクトワールド」の発案者でもある。

温厚な性格だったヴァレンティンと異なり、自分が気に入らないと思ったものは徹底的に排除するヒステリックな性格で、フロイには関心を持たず、ベルナルドが幼い頃から歪んだ愛情を注ぎ道具同然に扱い虐待同然に厳しくあたっていた毒親


その仕打ちは

  • テストが95点だと部屋に監禁して間違えた問題だけを繰り返し解けるまで閉じ込める
  • 気に入らない色の服を着ていると即座に破り捨てる
  • ベルナルドにガールフレンドが出来るとガールフレンドからのプレゼントを廃棄、相応しいと思った人物しか選ばせないと言い放つ

といった虐待と言っても過言ではないほどの仕打ちを行っており、ベルナルドにとっては強烈なトラウマになっている。また目的の為なら手段を選ばないという考えも彼女によって教えられたものである。

第45話の護衛の発言を見る限り、日頃からベルナルドに虐待を行っていた模様。なおこの虐待は後述する過去に起因しているのではないかと考えられる。

第40話では回想のみの登場だったが本格的に登場したのは第43話から。


ブラジル代表オーレ・デ・サンバ戦後イナズマジャパンを潰せなかったベルナルドに執拗に平手打ちをし、それを受けたベルナルドは、自分が今まで母にされた仕打ちとそれによるトラウマを思い出してしまい、イリーナに反論することすら出来ずに跪いてしまう・・・。


イナズマジャパンと自身の直属であるイタリア代表ガーディアンズオブクイーンとの試合ではイタリアの選手たちに強化型サポーターを装着させ限界以上の力を引き出させた。サポーターの欠陥についても把握しており、自分にとって「日本を潰すための道具」にしか過ぎず、誰かが倒れれば新しい選手に入れ替えればいいという冷酷非道さを見せた。

また彼女自身も右肘にサポーターを装着しており新条琢磨が使用をやめさせるよう直談判に来た際には彼を平手打ちで吹き飛ばしている。なおその時の発言から新条がオリオンを裏切っていたことを把握していた。

第45話では自チームの選手が勝手にサポーターを外したのに腹を立てて、正々堂々としたプレーに魅入りかけたベルナルドに半ば八つ当たりで叩き飛ばし、ハーフタイム中にフィールドへ直々に介入。良心に従い選手を咎めなかったキンベン監督を懲戒解雇にして引っ叩いたのち、部下のウラジミールを後任にする(試合中の監督交代は事前に審判に手回ししているため問題にならなかった)など、話数を重ねるたびに女帝及び暴君ぶりが増している。

ちなみに監督交代の際にサポーターは脱ぎ捨てた。


その後、ガーディアンズオブクイーンはイナズマジャパンの活躍により棄権する事になったが、悔しがる素振りは見せずに「決勝戦で日本が勝利する事は決してないのだから…」と自信満々な様子で更なる悪行を企て、決勝戦では密かにクラシック音楽を使用した催眠暗示をパーフェクトスパークに施しイナズマジャパンを苦しめた。

しかし円堂によってロシアの選手たちが催眠から解放された上に新条と吹雪士郎に「パーフェクトワールド」の全貌を暴かれ、サッカーを利用した金儲けという生ぬるい物では無かったと新条に追及されるも、取り乱すこと無く余裕を崩さず、遠隔操作で突如スタジアムの警報を作動させ、スタジアム内に爆弾を仕掛けたと脅迫した上で中に居る者すべてを外に出ないように部下たちに厳重な監視体制を敷き、強硬手段に出る。

そしてスタジアムの天井を蓋で閉じてホログラムで「パーフェクトワールド」の全貌を明かし、スタジアム内にいる人々を人質に、戦略兵器を隠し持つ世界平和協定の条約違反の証拠を盾に各国の首脳陣を脅迫して、各国ごとに提示する金額を指定する200の口座に振り込むことを要求。

しかし本当の目的は身代金ではなく「条約違反で首脳陣を失墜させ、自らの手で世界を変革する。」という常軌を逸したものだった。


かつてはヴァレンティンと共に世界の貧しい国々に赴き慈善活動をしていたが、彼女はビジネスにしか興味がなく、より有利なビジネスを行うために赴いた国の財政状況を調べ、ヴァレンティンに内緒で政府システムにもハッキングを行っていたが、ある国を訪れた際に多くの貧しい国民を抱えているにも拘らず兵器開発に多額の資金を投入し他国と名ばかりの平和条約を結んでいたこと、そして多くの国が同じ状況にあったことを知る。近い将来子供たちが兵士として殺し合うと危惧し、そのような現実を突きつけてもなおそれを意に介さずに世界を信じ続け前向きな考えを持っていた夫を偽善者と評し、彼女とヴァレンティンの間には次第に溝が深まっていき、離婚して一度家から去っていた(これがギリカナン姓が表記されていない、名乗っていない理由である。※別れた時期は不明だが、ベルナルドとフロイの容姿や後述の経緯を推定して10~9年前と思われる)。

そして約8年前に夫の訃報を聞いて駆け付け、そのままオリオン財団を裏で掌握するようになる。


偽りに塗り固められた虚構の世界を破壊し、自らの理想郷を築く。これが「パーフェクトワールド」を発案し、FFIを利用して手段を選ばないやり方を続けてきた真相である。


そして世界の結束が本物に値するものか証明させるため、自身の私設チームシャドウ・オブ・オリオンと世界大会出場選手とのエキシビションマッチを持ちかけた。

意外にも相手チームチョウキンウンズの交代無制限のルールを認めている(裏を返せばそれだけシャドウ・オブ・オリオンの実力に自信があると思われる)。

ここまでは計画が達成されようとしていたがインターポールが彼女の元に突入し、不正入手した各国の証拠データを押収され選手及び観客の拘束を解かれたため、遂に逮捕された。

そして「自身を止めたことで世界は過ちを繰り返し、更に腐敗していくだろう」と吐き捨てる様な言葉を残して連行された。


しかしシャドウ・オブ・オリオンがチョウキンウンズに敗れた後、連行中に悪事に加担していた責任感から出頭しようとしていたベルナルドを制止し、オリオン財団の再建と別れた亡き夫の理想の実現をベルナルドとフロイに託し、その場を後にした。

どこまでイリーナ自身が考えていたのかは定かではないが、世界を信じることが出来ず、誰からも賛同や理解を得られないまま一人で抱えていた歪みと暴走の中で、オリオンに立ち向かい危機を乗り越えた世界中の少年たちに「世界が力を合わせ一つになる」希望を見出し、わずかながらの良心として夫が望んだものを息子たちに見せたと思われる。


他の関与について編集

決勝トーナメント1回戦でオリオンの息がかかっていないフランス代表を試合当日の朝食で食中毒を引き起こし不戦敗にさせる指示を出したのは「あの人=母」だとフロイは推測している。

またイナズマジャパンへの試合以外の妨害(アメリカ代表チーム総入れ替え稲森明日人の拉致)も彼女の指示によるものではないかという見方も出ており、後者の明日人の拉致は稲森真人を名乗っていたウラジミールが彼女の部下であることが第45話で明らかになっているため、その可能性が強まっている。

なおアニメージュ2019年10月号のQ&Aによるとベルナルドは試合の中だけ使徒に指示を出しており、アジア予選での一星充(一星光の別人格)の行動は自らの意志で行い、移動バスへの細工は執事のグスターブの独断であったと説明している。


さらに44話で趙金雲は、10年前オリオンの悪事を暴こうとしたことで彼女によりサッカー界を追放されたと語っている。この事からイリーナはヴァレンティンが存命し理事長だった頃から彼の目を盗み、裏で少しずつ動かしていた。ただ一方で趙が反旗を翻すことは深く考えておらず、面倒そうな者を適当に排除していたとのこと(アニメージュ2019年10月号のQ&A)。


評価について編集

イナズマイレブンシリーズの黒幕の中でも、その強烈な悪意や過激な行動を見せつけられた視聴者やファンからは賛否両論が激しい。

オリオンの刻印作品自体の不評さも相まってか「イリーナという存在さえ居なかったらオリオンの使徒も誕生せず、パラレルワールドのFFIも真っ当な世界大会になっていたのかもしれない」という意見も出ている。


本来ならばパーフェクトワールドの真相で悲しき悪役としての要因はしっかりあるのだが、虐待をしていたのと同時に当時の脚本も相まって上手く表せられなかったのか、現在評価が分かれている。

そもそも慈善活動よりもビジネスを優先していたと述べているため、ヴァレンティンへの説得も「未来を案じて」考えていたのかも疑わしい。

何よりも将来の子供達の為にも拘らず、その計画を推し進めるために少年少女たちを「オリオンの使徒」という名の兵士に仕立て、道具のように利用していたという自身の過ちが、最大の皮肉と言っても過言ではない。


ちなみに一部のファンからは強化サポーターを付けた上でのビンタのくだりがネタとして受けるという声もちらほらいる。


余談編集

  • イリーナという名前はギリシャ語で平和を意味するeirēnē、ギリシア神話で平和を司る女神エイレーネーが語源となっている。作中での名前に反した横暴ぶりを見ての通り、皮肉が効いたものとなっている。
  • ガーディアンズオブクイーン戦中は彼女が手を上げる際には何故か四文字熟語を口をするシーンが多かった。
  • イナズマイレブンシリーズで初の女性のラスボス(黒幕)ともいえる人物であり、選手(シャドウ・オブ・オリオン)側のラスボスの方も同様に女子である。
  • 視聴者にはプリキュアに出てきてもおかしくない悪役と評されることもあり48話のホログラムで登場した際の姿は小林幸子を連想する者も居た。ちなみにイリーナを演じている井上喜久子氏は過去のプリキュアシリーズ悪役として登場したことが有り、ベルナルドの声優オリオンの刻印放送時のプリキュア悪役を演じている。
  • ロシア人の姓は男性形と女性形で語尾が変化し、女性の場合は最後に~a(もしくは~ya)が付くため、この場合の法則に則るとギリカナン家に嫁いでいた時のフルネームは「イリーナ・ギリカナナ(Irina Gilikanana)」になると思われる。

関連イラスト編集

オリオン漫画いろいろ その14イナズマイレブンオリオンの刻印 イリーナ・ギリカナン


関連タグ編集

イナズマイレブンオリオンの刻印

オリオン財団 ベルナルド・ギリカナン フロイ・ギリカナン ヴァレンティン・ギリカナン

悪女 毒親 全ての元凶

サイコパス 非道

アグリッピーナ拳闘暗黒伝セスタスの登場人物でイリーナと立ち位置や言動に類似性があるうえアニメ版の声優も井上喜久子である。

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