妖怪だ? 幽霊だ? そんなもの信じるなんて、バカな人間の証拠だな!
概要
CV:手塚秀彰
現代社会の闇を交えたホラーな作風で知られる6期鬼太郎の中でもダントツのトラウマエピソードとして知られる「幽霊電車」に登場した中年の男。
人物像
一見すると酒癖が悪く気だるげそうな中年だが、これでもとある中小企業の社長であり社会人としての意識は高い。しかし、極めて自己中心的な人物であり、部下に対してすら厳しいノルマで仕事をさせ、「指示待ち人間」と罵倒して殴りつけたり、以前勤めた会社の前評判を使って精神的に追い詰めると言った理不尽なパワハラを行っていた救いようのないブラック社長。
彼の傍若無人な振る舞いのせいで仕事を早期退職する部下も後が立たず、中にはパワハラに耐えかねず自殺してしまった部下もいたが、社長はあくまで彼なりに会社のために一生懸命であり自らがパワハラを起こしていた事にも全く気付いていなかったため余計に性質が悪い。
作中の動向
「妖怪や幽霊と言ったものを信じるなんて馬鹿な人間の証拠だ」と眼鏡をかけた部下(CV:沼田祐介)に飲んだくれながら語っていたところを突然現れた鬼太郎に「目に見えないものでもいるものはいる」と声をかけられるが、その言葉にプライドを傷つけられ逆上し鬼太郎をゴミ置き場に蹴り飛ばし、ゴミまみれになった彼を嘲笑った(その際、一緒にいたねずみ男も鬼太郎を心配し、眼鏡の部下が社長に代わって鬼太郎に謝罪している)。
そして鬼太郎に「因果応報と言う言葉を知っているか?」「覚えておくといい・・・ 自分の今までしてきたことは、やがて必ず自分自身に返る・・・。」と警告され、その冷たく恐ろしい表情に怯えながら部下を連れてその場を後にする。
その後は鬼太郎たちに絡まれたせいで終電に間に合わなかったことを愚痴っていたが、運よく眼鏡の部下が臨時電車を見つけ社長・部下自身二枚分の切手を買っていたおかげでそのまま電車に乗ることができた。
しかしその直後に電車内で恐ろしい怪奇現象が次々と起き始め、酷くやせ細った不気味な老婆や自殺した部下たち(眼鏡をかけた部下も実は社長のパワハラによって既に自殺している)、そして自身が馬鹿にしていた妖怪たちにも襲われると言う想像も絶する恐怖を味わうことになる。
精神的に追い詰められてた挙句、電車の窓から飛び降り脱出しようとするが何故か飛び降りた先も電車の中で、驚愕する社長の前にある人物が現れる…。
台詞
「バーカ! 人間はな、自分で稼いで自分で食うんだ! それが出来ないお前らみたいな落後者は、生きてる意味がねぇんだ!!」 (酒を奢ってもらおうと寄ってきたねずみ男に対し社長が怒鳴り散らした際のセリフ)
「・・・フン。バカなやつだ!生まれついての負け組だな。能力がないから悩んだ揚げ句 死んだりするんだ!」(眼鏡の部下にとある社員の一人が自殺したと告げられた際に返したセリフ)
「自分のしたことは必ず自分に帰ってくるぞ!!」(パワハラに耐えかね、辞職を申し出た部下に対して社長が放ったセリフ)
余談
ちなみに演者はスーパー戦隊シリーズ史上最悪のパワハラ上司の一条総司令で有名な手塚秀彰氏であり、ネット上では「一条社長」や「お似合いの配役」という書き込みも存在する。なお、本編での登場は1度きりだが、余りの非道ぶりから鬼太郎にとって“救い様が無い人間”として脳裏に焼き付いており回想にも何度か登場している。
又手塚氏はB級グルメサバイバルでも親の歪んだ教育が原因で歪んだ敵キャラの父親を演じていた。
関連タグ
鬼久保:同作品のパワハラ社長繋がり。
「……この電車は、降りられませんよ…?」
「これは、『地獄』行きの電車です……。」
社長の前に再び現れた鬼太郎。そして彼は怯える社長に電車自体が社長を地獄に送り届ける幽霊電車であること、そして社長も冒頭の時点で部下たちの怨念に電車のホームに突き落とされて既に死亡していたと言う衝撃の事実を告げる。ようやく自分の死を理解し鬼太郎に助けを求めるも当然救いなどあるはずもなく、絶望しながら部下の亡霊たち共々地獄へと向かっていた。
自分の立場を散々鼻にかけて部下たちをいじめ尽した男は、鬼太郎の告げた通り「因果応報」の末路を迎えるのだった…。