CV:下地紫野
概要
6期鬼太郎第43話のゲストキャラ。黒髪のロングヘアの物憂げな表情が印象的な少女。まなの同級生であり、クラスでは委員長を務める。父親の小野崎彰悟は生物化学者。
作中の動向
小野崎が不老不死の研究の末に開発した『小野崎細胞』の人体実験を自らに行い、その副作用でおどろおどろになってしまったと知って衝撃を受ける。しかし、娘である自分は襲わなかったため、父が未だ人の心を失っていない事も悟っていた。
その後小野崎が苦しみ悩んだ末、鬼太郎に自身を殺してくれるように頼んだ事を知ると、美琴は鬼太郎に父を殺さないで欲しいと懇願。解決策の1つとしてTwitterで募った自殺志願者の血を吸わせる事を提案するが、当然ながら人の道から外れたその案は目玉おやじから「親子2人で人の道を外れる気か‼」と猛反対を受けた(※)ため、断念する事に……
その直後、吸血衝動を抑えられなくなった小野崎は再びおどろおどろへと変身、獲物を求めて夜の町へと飛び出すが、追ってきた鬼太郎と川辺で対峙する。そこへ駆け付けた美琴は、自分の血を吸おうとする父に喜んで命を捧げようとした。しかしその時、おどろおどろは鬼太郎に対してわざと隙を作り、その意図を察した鬼太郎の指鉄砲に倒れる。
人の命を奪う妖怪に変じた小野崎が殺されるのはやむを得なかった事であり、彼自身もそれを望んでいた。とはいえ、美琴は父の命を奪った鬼太郎に対して強い憤りを抱いており、父の墓を訪れた鬼太郎に憎しみを込めて「私はあなたを許さない、絶対に」と投げかけた。
※…ただし彼女がそこまで追い詰められている事に対し、かつて同じ思いをした目玉おやじは、一定の理解と同情の念を抱いていた。
そして95話で再登場。あれから1年、ずっと反妖怪運動を続けていた事が明らかになる。当初は見向きもされなかった様子だが、バックベアードが起こした事件をきっかけに運動が注目される様になり、妖対法の誕生に一役買う事となった。
しかし戦禍の現実が彼女を変える。ただただ互いを傷付けあう惨たらしさを目の当たりにした美琴は、その片棒を担いでしまった事を後悔しているのかの様に、フラフラと廃墟と化した街を彷徨う。
その後はバックベアードと戦う鬼太郎の姿を見たのか、最終回では鬼太郎を応援する人々の声に合流する描写がある。その時の人々と美琴の体からは、怒りや怨念などの負の感情を表す黒いオーラではなく、白いオーラが立ち上っていた。
終盤の10年後の詳細に関しては不明だが、何にせよ美琴もまた零の様に『足掻き続けていつか答えを見付け出す』道を選んで欲しいと願うばかりである。
余談
- 美琴自身は原作や1期鬼太郎の「おどろおどろ」に登場する、とある科学者の子に相当する。
- 最終話では何とか戦争を生き延びた様だが、妖対法の成立に一役買った立場である彼女が戦犯扱いされない可能性は無いとは言い切れない。加えて、ぬらりひょんやバックベアード、総理やそれに連なる者達といった第二次妖怪大戦争を扇動した面々が全員死亡しているため、戦争に関する怒りや憎しみをぶつけられるだけの生贄に選ばれる危険性もある。
関連イラスト
関連項目
6期に登場したキャラクター。こちらも悲しい出来事が原因で妖怪を憎む様になり、「全ての妖怪を滅する」という思想に囚われていたが、最終的にはその思想を改めている。
6期に登場したキャラクター。八百八狸によって政権を奪われて以来、妖怪に対して絶大な恐怖心を抱き、妖対法を施行した張本人。ただしこちらは美琴や零とは異なり、妖怪への恐れや憎しみを捨てられないまま破滅の道を辿った。