概要
食事・食材に含まれる糖質(炭水化物)の配分を考え、その摂取量を計算して制限する方式の食事制限型ダイエット。
一日の食事で摂るカロリーの中では糖質の割合が多く、それを減らす事で摂取カロリーを減らせる。
また、糖の代わりとして身体に付いた脂肪を消費しやすくするという意味もある。
ただ、メイン画像でも述べられている通り、タンパク質と脂質はダイエット前より多く摂取する必要があり、怠ると普通に栄養失調に陥る。
一部には「肥満の原因は糖質過多であり、摂取カロリーと運動は一切関係ない」と、ダイエットにおいて糖質制限を絶対視する「糖質理論」という「カロリー理論」に対する理論もある。
批判
糖質制限ダイエットの評価には議論も多い。
- そもそも糖は脳を動かす燃料であり、過度な糖質制限は命の危険に繋がりかねない。
- 別種の様々な健康不安を抱えることになる。体臭悪化、頭痛、下痢や便秘、脱力感や眠気、思考力低下などを訴える人がいる。
- 炭水化物の代替としてステーキ肉などを多量摂取することで、高タンパク・高脂質食の危険が増える。
- 全摂取カロリーにおける炭水化物由来の割合をコントロールすることが重要で、過剰な糖質制限をしたり、逆に摂取量をグラム単位で管理しても自己満足以上の意味はない。
- 糖尿病の治療としても始まった療法だが、現代では糖尿病治療として推奨されていない。
- 6ヶ月以内の短期には効果があるが、長期的なダイエット効果は総カロリー制限と差はなく、死亡率は上昇する説もある。ただしこれには異論も多い。
- いわば教祖の江部康二医師の薫陶を受け、日本に糖質制限ダイエットを広めた第一人者の桐山秀樹氏は62歳で早逝している。
- 原型のアトキンスダイエットから50年ほど歴史のある食事療法にもかかわらず、未だ決定的な評価が下されていない。
- ローカーボ(ロカボ)をキーワードにした関連商品市場が広がっている影響もあり、批判的な評価がなされにくい懸念もある。