概要
鳥山石燕の『画図百鬼夜行』に描かれている妖怪で、名前だけで解説はなく長い髪を持つ鬼女のような見た目だけで、どのようなことをするものなのかは不明である。
苧(お)とはカラムシという植物や麻の繊維で編まれた糸のことで、後述の絵巻にある妖怪の長い髪が糸の束のようなので、または日本各地に山姥が苧から糸を紡ぐ手伝いをしてくれるという民話があることから、それと関連付けてこの名を付けたと考えられている。
石燕画だと川の横の藪から現れているように見えるために、水を飲みに来た人を襲う妖怪と解釈される場合もある。
同じ姿の妖怪は佐脇嵩之の『百怪図巻』を含めた複数の絵巻でわうわう(あふあふ)、石燕以降に描かれた尾田郷澄の『百鬼夜行絵巻』ではうわんうわんという名で紹介されるが、やはりどのような妖怪か不明である。
創作での扱い
をうに名義で赤へるに似た、全身に山荒のような棘の生えた一つ目の妖怪として登場した。