概要
親子丼の鶏肉が油揚げになったものに相当するが、ネギ(白菜などを使う店もある)が多めに入っているのが特徴。青ネギ、特に京野菜の一つである九条ねぎが使われることが多い。味付けはうどんだしのようなあっさりとした醤油味のものから、すき焼き風の甘いものまで店によってグラデーションがある。好みに合わせて粉山椒や京七味などをかけて食べる。
大阪などにおいても、きつね丼の名称で同種の料理があり、衣笠丼は京都における呼称と考えることができる。京都においてメニューに衣笠丼・きつね丼の両方がある店では、卵でとじないものをきつね丼と呼んでいる場合が多い(「きつね丼」しかない場合、卵とじになっていることもある)。
京都市にある衣笠山が名前の由来とされる。衣笠山は宇多天皇が雪景色を模して白い絹布を張り巡らせた故事が伝わっており、油揚げ・卵の白とネギの青の対比をこの故事になぞらえたとも言われる。衣笠山自体この故事から「きぬかけ山」と呼ぶことがあり、丼も「きぬかけ丼」としてメニューに載せている店もある。
このほか関西では、かまぼこを卵でとじた木の葉丼などの丼料理がある。