概要
「呪怨 - ザ・ファイナル -」の製作中、スタッフが「呪怨シリーズを終わらせるのは悲しい。次回作を作るとしたらどうするか。」と言い出したことから企画が始まり、「リングシリーズ」を配給するKADOKAWAの快諾により製作が決定した。
企画段階の状態だったが、KADOKAWAより2015年のエイプリルフールの嘘告知として「貞子VS伽椰子」の画像が公開され、そのインパクトから賛否両論ながら話題となり、本格的に製作が始まっていくことになる。
- なお、この嘘予告を白石晃士が見て、「もし本当にやるならやらせてくれませんか」と打診したことで、監督が決まったと言う経緯がある。
そのまま、ファンの中ではエイプリルフールのネタとして認識されていたが、「呪怨 - ザ・ファイナル -」のラストで、「貞子VS伽椰子」の告知がなされ、エイプリルフールのネタではなく本当に製作されると知ることとなった。
2016年の6月に全国公開。主題歌は聖飢魔IIの「呪いのシャ・ナ・ナ・ナ」。
なお、貞子と伽椰子と俊雄が同し作品内に登場するのは厳密にはこれが初めてではなく、京極夏彦による『虚実妖怪百物語』シリーズにて(他の多数の有名キャラクターたちと共に)登場したり言及されている。
ストーリー
リングシリーズと呪怨シリーズに関してはリング(鈴木光司),呪怨を参考のこと。
(※ネタバレを含みます)
女子大生の倉橋有里は好奇心から、見ると二日後に死ぬという「呪いのビデオ」を友人の上野夏美へ見せてしまい、共に都市伝説に詳しい大学の教授・森繁新一に相談する。森繁は過去に取材した霊媒師である法柳を頼るが、貞子の呪いの強さにより御祓いは失敗し、夏美の呪いは当代きっての霊媒師・常盤経蔵に託されることとなった。
一方で、入ったら死んでしまうと噂の「呪いの家」の近所に引っ越してきた高校生の高木鈴花は、行方不明になった小学生が呪いの家の中にいることを目撃し、自分も中へと入ってしまう。伽椰子と俊雄に命を狙われる鈴花だったが、貞子の呪いの対抗手段として「呪いの家」に注目していた経蔵によって間一髪のところで助け出される。
貞子の呪いと、伽椰子の呪い、二つの呪いを重ね合わせることで、呪いの完遂に固執する貞子と伽椰子が獲物を取り合い消滅すると経蔵は秘策を立てるが……。
登場人物
主要人物
- 倉橋有里(演:山本美月)
本作の主人公。今作の貞子sideの元凶であり、自身の好奇心から、偶然ながら親友である夏美に「呪いのビデオ」を見せてしまう。友人の呪いを祓うために、行動を共にするが、法柳による御祓いが失敗したことから「誰かにビデオを見せれば助かる」と言う都市伝説を信じ、自身も「呪いのビデオ」を見ることになる。
- 高木鈴花(演:玉城ティナ)
もう一人の主人公。「呪いの家」の近所に一家で引っ越してきた高校生。引越し初日から家の呪いに引き寄せられ、徐々に精神がやつれていく。呪いの家の前で見かけた少年が行方不明になったことから、家の中に入ったのではないかと心配するが、家の中に少年の姿を発見して、自分も中に入ってしまう。
- 上野夏美(演:佐津川愛美)
有里の友人。リサイクルショップで買ったビデオデッキの中に入っていた「呪いのビデオ」を見てしまう。呪いを解くための手段を色々試みるが失敗し、絶望して呪いの映像をインターネットに流してしまう。
- 常盤経蔵(演:安藤政信)
強力な霊媒師。その能力は法柳を超え、貞子の呪いを解くことに失敗した時のことを考えた法柳により呼ばれていた。呪印を用いて、俊雄程度ならば追っ払えるが、貞子や伽椰子相手には分が悪く、二つの呪いを戦わせて消滅させることを考案するが、それが最悪の結果を引き起こすなど誰も知る由もなかった……。
- 珠緒(演:菊地麻衣)
経蔵と行動を共にする少女。盲目だが霊感が強く様々なものを見通す。霊媒の能力はないが、霊感の弱い経蔵を補助して助け合う関係。
その他の人物
- 森繁新一(演:甲本雅裕)
有里と夏美の通う大学の教授。都市伝説に詳しく、特に「呪いのビデオ」に惹かれ実物を捜し求めていた。呪いのビデオに関する本を自費出版し、自身も呪いのビデオを見るほどのフリーク。有里と夏美に法柳を紹介するが、自分は貞子に会いたいがために御祓いを拒否する。
- 法柳(演:堂免一るこ)
有名な霊媒師。森繁は「本物の霊媒師」と太鼓判を押すが、貞子の呪いの強さに負けてしまう。
鈴花の両親。呪いの家の存在に疲弊していく娘を心配する。呪いの家に入って行方不明となった少年達を心配して家に入り込んだ娘の後を追うが、伽椰子と俊雄に遭遇し餌食となる。
- 裕太(演:中尾壮位)
小学生。同級生の達也を中心としたグループからいじめを受けている。呪いの家に入るよう強要され、入り込んだ呪いの家で伽椰子に引きずり込まれ行方不明となる。
- 達也(演:太一)、健治(演:酒井天満)、秋彦(演:美濃孔之介)
裕太の同級生。今作の伽椰子sideの元凶で、日常的に裕太をいじめており、呪いの家に入るよう強要する。しかし裕太の後を追って呪いの家に入り、伽椰子と俊雄に遭遇して行方不明となる。
元シリーズとの相違
- 呪いのビデオを見た後、死ぬまでの期間が1週間から2日になっている。
- 呪いのビデオの内容が井戸の映像から廃墟にある扉の映像になっている。
- 呪いを除霊しようとすると2日を待たず即死させられる。
- 呪いの家は引っ越した家族が全員死んでいる「幽霊屋敷」と近所で噂される完全な廃墟となっている。
- 「夫が妻子を殺した直後に自殺している」という設定であるため、伽椰子の夫かつ俊雄の父(佐伯剛雄)に該当する人物は未登場。
コラボ
一年経ち、2017年にて人気ホラーフリーゲームの青鬼とまさかのコラボ。映画で出ていた常盤経蔵と珠緒の二人が登場する。青鬼2016をアップデートし、サダカヤと名前を入力するとオリジナルストーリーが遊べる。皆からは青鬼VS貞子VS伽倻子と呼ばれた。
関連イラスト
関連タグ
ホラー映画 クロスオーバー 悪夢の共演 バケモンにはバケモンをぶつけんだよ!
藤商事…2018年にパチスロ化、2019年にパチンコ化された。
妖怪百姫たん!…コラボ作品。ゲーム内イベントをこなすことで貞子と伽椰子のユニットを入手できる。
青鬼…2017年にてコラボ。青鬼2016をアップデートすれば遊べる。
ヤッターマン:平成版第54話にて、貞子とアナグマを掛け合わせたドロンボーメカ「ホラーアナグマ」が登場した他、この回では呪怨のパロディも含まれており、俊雄によく似た少年と貞子と伽椰子を足して2で割った母親がゲストとして登場している。
虚実妖怪百物語:こちらでも疑似的にクロスオーバーしている。
フレディVSジェイソン…アメリカにおける二大ホラーキャラのクロスオーバー作品。