概要
独立機関「S.A.I.D.O.C」が、シャンゼリオンのサポートを目的として開発した3体のロボットの総称。
いずれもシャンゼリオンと同等、あるいはそれ以上のパワーと、高度な人工頭脳が備わっており、人語による意思疎通能力はもちろんのこと、戦闘から選挙活動に至るまで幅広い面でサポートをこなすことができる。また、それぞれロボットモードとは別にビークルモードへの変形機構も備えており、有事の際にはシャンゼリオン、もしくはS.A.I.D.O.Cの面々からの要請により自動発進し、現場へと急行する。
このように高性能な超光騎士であるが、弱点としてそのフォルムゆえに敏捷性に難がある他、頭部を強打することによる機能停止などが挙げられる。また、あまりにも人工知能が高度であるゆえに、闇生物ゴハットとの戦闘でクウレツキが呼びされた際には、相手からの正論に納得してさっさと帰ってしまう、という一幕も見られた。
超光騎士の開発は、S.A.I.D.O.Cの宗方猛の主導の下、物語開始以前より既に進められていたようで、第3話の時点である程度のところまで完成に漕ぎ着けていたものの、予算のなさゆえに高レベルのエネルギーコアが使用できず、さらには電力不足も重なって起動しない状態が続いていた。
開発に携わっていた技術者達も、宗方の古巣からの引き抜きで軒並みS.A.I.D.O.Cを去り、最早暗礁に乗り上げたかに見えた超光騎士の開発計画であったが・・・逃げる暁達を追って闇生物ミライザがS.A.I.D.O.Cの基地を襲撃した際、彼が発した放電攻撃の影響で高圧電流が発生。これがきっかけとなり超光騎士もようやく起動するに至ったのである。
第9話からは、超光騎士の格納・整備施設を備えたS.A.I.D.O.Cの新たな秘密基地「クリスタルステーション」も登場し、超光騎士もここから出動するようになった。前述した通り、財政難にあえぐS.A.I.D.O.Cがタダでこのような基地を作れる訳もなく、その資金は宗方の所有していた家屋敷を抵当に入れて捻出したものであることが、作中でも言明されている。
一覧
詳細は各個別記事を参照。
- リクシンキ(陸震輝)
赤いボディを持つ超光騎士で、オートバイに変形する。
- クウレツキ(空裂輝)
青いボディを持つ超光騎士で、ロケットブースターに変形する。
- ホウジンキ(砲陣輝)
黄色いボディを持つ超光騎士で、移動砲台に変形する。
シャイニングバスター
3体の超光騎士が、ビークルモードで「超光合体」した形態。
番組企画書では「無敵戦闘機」と呼称されており、実際に作中でもシャンゼリオンを乗せて飛行し、その最高速度は実にマッハ8にまで及ぶ。
飛行だけでなく、機体各部から光弾を連射する「バスターキャノン」(※)と、各機のエネルギーを機体前部へと一点集中し、高威力の光線として発射する「バスタートルネード」といった、強力な攻撃手段も備わっている。中でも後者は必殺級の威力を発揮し、敵幹部の一人である神官モードスさえも撃破せしめたほどである。
(※ 初戦となった、闇生物インシュラーとの戦闘で使用)
備考
超光騎士は、メインスポンサーであるセガからの要望により登場が決定したもので、デザインは株式会社サブマリンが担当している。シャンゼリオンと同様にクリアパーツを導入するという案も提示されたものの、色味が乏しくなることから定番の赤・青・黄の3色とされ、なおかつ競合するスーパー戦隊シリーズの巨大ロボとの差別化を図るべく、『トランスフォーマー』シリーズのような変形も意識されているという。
この決定は企画もある程度進行してからのことであったようで、同じくセガからの要望で「変身アイテムとしてシャンバイザーを導入する」(=主人公ヒーローをゴーグルフェイスとする)ことが決したのも含め、シャンゼリオンというヒーローのデザインやコンセプトにも様々に影響・変化を与える格好となった。
篠原保が後に語るところによれば、彼が企画に参加する以前にセガが温めていた玩具のイメージとして、竜や虎といったファンタジー系寄りなモチーフのサポートロボットが、変形して素体となるヒーローに装着されるという、『電光超人グリッドマン』などに近い構想があったという。
また、本作がまだ『マスカレイザー』という七変化ヒーローとして企画されていた頃に、篠原が描き下ろしたヒーローデザイン案の中には、ホウジンキに近い形状の頭部と黄色いボディを持つ、パワータイプのヒーローも存在する。こちらはホウジンキとは異なり、パワーローダー(『エイリアン2』)を意識した、単純に力技のみの形態であったと語られている。