概説
射精を我慢できるのが長いのではなく、ペニスからの刺激や精神的な興奮が不足することで、どれだけ男性が頑張っても射精に至れない状態を指す。
男性からすれば、せっかくのセックスだというのにいつまでも射精できないもやもや感が募り、体力ばかりを消耗してしまう。女性からしても、いつまで挿入が続いていくことで、徐々に性的興奮が冷めていき、せっかくのラブラブムードが白けていくことになる。
男女どちらからしても、あまりいい影響はない。特に女性は早漏より遅漏を嫌う傾向にあるという。
遅漏が過ぎると男性機能障害の原因にもなるため、出来るだけ早めの改善が推奨される。
日本人の特性?
本質的には、具体的に何分以上なら遅漏――ではなく、パートナーに「まだ終わらないのか……」とうんざりされてしまったら、たとえそれが10秒だろうと問題化する。
逆に1時間もとうが、相手が物足りないと感じれば、それは早漏である。
セックスレスや性に関する悩み專門の医師の間では、ほぼ日本特有と言われるほど発症例が偏っているらしく、学会などでの情報交換においても海外の医師・研究者からは『うちの国ではほとんど聞いたこともない』と言われるのがお約束だとか(海外では早漏に悩むケースがほとんど)。
日本でばかり多い原因は不明だが「独学や聞きかじりで編み出した不自然な自慰行為(一例:床オナニー)の習慣化や、特定の偏ったオカズばかりで興奮するパターンが出来上がりきった結果、普通のセックスで射精する事が困難になっているのでは?」と非常にざっくりとした推測に留まっている。
(医学界以外に、ポルノ研究者からも「日本のポルノは内容が非常に凝っている」との指摘は確かに多い)
早漏との違い
「早漏は脳から」といわれるが、遅漏はその逆で「肉体」の問題とされる。
早漏は性的刺激への弱さ以上に、性的興奮への耐性の低さが原因のほとんどとされる。
対する遅漏は、上にあるように「性的刺激の神経伝達の鈍さ」が問題となって起こる。
また勃起と射精は別物である。
陰茎の勃起は心身からの性的刺激で発生するが、射精は男性器への刺激のみで発生する。
よっていくらギンギンに勃起できても、射精の早さとは関連が薄い。
原因として考えられるもの
- 過剰な自慰行為
- アダルトビデオ依存
- 上述にある「偏ったオカズ」の典型例。男性の性的興奮は視覚に最も頼るため、自分の好きなAVに頼って自慰行為を繰り返していると、いざ本番で脳が興奮を覚えなくなり、なかなか達することが出来なくなる。
- 特に特殊性癖系にハマってしまい、そればかり選んでしまう人は要注意。
- 疲労
- 肉体・精神共に疲労がたまれば、当然ながら勃起力も衰え、ペニスへの刺激も薄くなる。また挿入中のピストン運動にもメリハリがなくなり、お互いに達しにくくなってしまう。
- 精神的な要因
- 男性として自信がない、以前の性体験で男性としての自尊心を傷つけられた、セックスに何か負い目がある、緊張しすぎて性的な興奮に鈍くなっている――、など要因は多様。
- 薬物の影響
- 違法薬物のなかには、男性機能を低下させるものが存在する。
- 薬だけでなく、アルコールも精神を緩慢にするため、性的興奮を弱めて勃起力や性的刺激を弱体化させてしまう作用がある。
対策
過剰な自慰行為の抑止
刺激の強さ、回数などを自主的に抑えることで、ペニスの感度を上げて射精しやすい体質に戻す。
自慰行為も、刺激の柔らかいソフト系のオナホールを利用したり、激しい自慰行為を控えるようにする。
特に床オナは、刺激が強いうえにペニスへのダメージも小さくないため、勃起不全の原因にもなる。
アダルトコンテンツの視聴回数の軽減
特にビデオ、写真など、視覚としてのアダルトコンテンツの利用回数を減らし、想像力で性的な興奮を得られるようにする。そうすることで性的刺激に敏感になりやすく、射精もスムーズに達成できる。
アダルト漫画に脳内で音声や動きを付ける、官能小説などを読む(絵師なら理想のエロボディを描いてみる)など、妄想力で性的興奮を高めて精神面で勃起を促しやすくする。
休養を取る
男性器も我が身の内。肉体や精神に休みを与えて、体力と精力を充填させておく。
自慰行為も、毎日複数回やるよりも、たまにはやらない日を作って男性器を休めてやることで、精力や勃起力の消耗を抑えてやる方が、性的刺激に敏感になりやすい。
アルコールを控える
先述通り、アルコールは神経の働きを緩慢にするため、性的刺激に鈍くなって遅漏になりやすい。さらにアルコール依存症には、体力減少や精力減退のデメリットも存在する。
お酒を控えて体を整え、健康的な肉体でセックスに臨みたい。
自己申告する
こちらは精神的なカバー方法。
いっそ見栄を張らず、パートナーに遅漏であることを告白してしまうのも有効。
そのうえで、パートナーとのコミュニケーションを通じて原因を探っていけば、よりお互いが気持ち良くなれるセックスを模索することもできる。
子供を作るのでもなければオーガズム(肉体的な快感、この項目的には射精)に固執せずに精神的な満足を追求するのも決して間違いではないのである。
下手なプライドは、ゴミ箱へティッシュにくるんで捨てましょう。
関連タグ
不感症(女性の場合はこちらで呼ばれる傾向にある)