金鳥

きんちょう

大日本除虫菊株式会社のブランド。

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1 曖昧さ回避

2 概要

3 個性的すぎるCM

4 関連タグ

曖昧さ回避

『世界樹の迷宮』シリーズに登場するキャラクターの通称。→金鳥(世界樹)

概要

大阪市西区に本社を置く殺虫剤メーカー、大日本除虫菊がブランドにしている鶏をモチーフにしたマークである。

同社が開発した蚊取り線香に付けられ、創業者上山英一郎の「故事成語の“鶏口となるも牛後となるなかれ”からこの業界の“鶏口”とならんとする思い」が込められている。また、企業名も大日本除虫菊という創業当時からの仰々しい名前で一切変更していないのも、その創業一族のこだわりで、初心忘るるべからず（ただし旧字体の大日本除蟲菊という名前からは変わった）という思いからである。

ただし、金鳥の企業ロゴはグローバル化を見込んでKINCHOという英字が一般化するようになった。

本社は大阪だが、蚊取り線香の工場は除虫菊栽培国内発祥地である和歌山県有田市にある。

個性的すぎるCM

金鳥のCMと言えば自社製品CMがネタを盛り込んだユニークなものでも有名。タンスにゴン（現在はタンスにゴンゴン）の「亭主元気で留守がいい」のフレーズは流行語にもなった程である。ほかにゴキブリ用殺虫剤『コックローチS』との違いを説明するため「ハエハエカカカ、キンチョール」という流行語を作った郷ひろみと柄本明出演のキンチョールとか、使い捨てカイロ、桂文珍出演の『金鳥どんと』の「ちゃっぷいちゃっぷいどんとっぽちい」とかが有名で、どんとは『桐灰はる』の登場までは関西での市場をリードするほどだった。今は廃盤となったが、使い捨て掃除ナプキンの「ぼくちゃんたちってキレイ好きー、ハイサッサでキレイ好きー」、ポール牧の「ぴっちんぷっちんぴちぱちぷっちん音のよく出る音浴湯」などが時代を席巻した。

90年代後半になると商圏を東日本にまで広げようとし、それを意識した関西にとらわれないユニークCMも増えてくる。ベテラン声優の高坂真琴が昭和の少女を意識したアニメーションの直後に「まこちゃんほんとは54歳！いやあん」というセリフで生出演させたコンバットのCMとか、「おしん」でヒロインを演じた大女優、田中裕子に対して「コマーシャルの仕事来たと思ったらタンスにゴンゴン消えるタイプやて…。こんなん出演して私消えたらどうすんの、ほんま」という発言をさせる、あまりにもシュールなCMも巷の話題になった。ほかに売れっ子だった山瀬まみにカッパのコスプレをさせる『金鳥水性リキッド』のCMや、デーブ大久保に「キャッチャー、大久保に代わりましてゴキブリ」というコントCMをさせる『金鳥ゴキブリキャッチャー』など、出演する側も仕事選べ（しかし、仕掛け人は電通大阪支社であり、それなりの高待遇ではあった）というインパクトの強いCMが多かった。ほかに人形浄瑠璃をネタにしたコンバットのCMがあり、そのうちの1つは「買ってくれなきゃお仕置きよ！」のフレーズと共に、娘が突然鬼女に変貌(「ガブ」と呼ばれる)するというラストシーンで有名になったが、市場確保と商圏拡大の目的によって東西でCMのノリを使い分けていたことがあった。

それを象徴するように、酢酸をベースにした食器用洗剤、北斗晶主演CM、金鳥『ティンクル』では当時流行っていた詳しくはWEBで！というCMに悪ノリし、ノリとツッコミが大阪編と東京編にわけたCMが話題となった（大阪編は北斗晶がURLを言おうとしたらオカンが「長いわ！」って漫才ばりのツッコミを返し、東京編では北斗が「答えはお酢の力で検索してね」と答えると、親父が「言ってるじゃん！」とコント風にコナシを返していた）。なお、そのＵＲＬ通りに打ち込んだ理、お酢の力で検索したりすると、本当に専用サイトが登場したが、「えっ、こんなページをわざわざ検索していただきありがとうございます。はい、正解はお酢の力です」というまるで釣りURLのような、背景も何もない真っ白い画面に文字一行だけの「なんじゃそりゃー！」というあまりにもナメきったページ内容だった。流石在阪企業である。

一方、蚊取り線香だけはネタは一切使わずに「金鳥の夏、日本の夏」のキャッチフレーズの下に夏の風物詩として長年親しまれている。金鳥のロゴを仕掛け花火で描くのもまた夏を演出しており、かつては「金鳥」の花火だったが現在では「KINCHO」になっている。

この二種類のCMを折衷したのが、金鳥が使った安全性の高い防虫成分イカリジンを世に広めた、虫除けスプレー『プレシャワー』のCMであり、杉並児童合唱団の合唱に気まぐれにコーポレートシンボルのニワトリが目の前をうろつくという、少しシュールながらも牧歌的なCMとして仕上がっていた。このCMは商品の性格上、真夏でよく見るのだが、実は撮影は真冬に六甲山で行われたらしい（そして雄鶏も彼の自由な習性そのままなので、何度もやり直しになってようやく完成したそうだ）。