刺客...全員冥土に行け
CV:畑耕平
公式サイトでの解説
出自の雷一族は殺し屋であり、身体能力が非常に高く、幼少からの教育であらゆる暗器を完璧に使いこなす。
雷一族がある行動によりエルペタスの思想に反したと見做され離脱を余儀なくされる。主君であった秋月義一の無念を晴らすべく、銀田一族を標的にした襲撃を試みるも護衛の瓜生と鉢合わせ戦闘になる。
得意とする近接戦や暗器をもってしても、瓜生の圧倒的な力を前になす術もなく敗北。エルペタスに所属し人生観が変わった雷電は、信念なき殺しをやめるよう紫電に最後の願いを託し息を引き取った。
概要
三門一郎太の生家へのパワハラでお馴染み秋月家が抱える雷一族の殺し屋。闇の暗殺組織「エルペタス」に出向し「世良班」の幹部にまで出世していた。
人物
基本情報
本名 | 不明 |
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現所属 | 雷一族(秋月家お抱えの暗殺者一族) |
メインウェポン | 拳銃、古流暗器 |
経歴 | 雷一族→エルペタス世良班(出向)→雷一族 |
容姿
ダークブラウンにオールバックの髪型に右目周りに縦一文字の古傷やハイライトの無い黒目が特徴的な男性。
アースカラーのスーツやベストを着用しており、派手な印象が強い同じ幹部のサイとは対照的に控えめな印象を与える。
性格
サイとは対照的に淡々と仕事をこなしていく淡泊で無機質な性分をしている。一方、殺し屋一族の家系なだけに内に秘めた殺意と冷徹さは凄まじいの一言に尽きる。
基本的には暗殺者らしい人物であるものの、世良が同期の祇園織文と相撲をしようとした際は進んで行司を務め「のこったのこった」と言っては終了した際の彼らのやり取りにモノローグで「同期だな」と思っていたりと常識的な人間性は持っている。
冷淡かつ冷徹な印象が強いものの、本来は任務に関係ない人間を巻き込む事を決して良しとせず、良くしてくれた人物には心を開く人間味のある人物である。故に、戦争に関係しない子供を狙う際は心の底から躊躇う等、本来は心優しい人間である。
上記のように、感情を抑え込んでいただけで、我妻京也のように、感情が凍り付いている訳でもない一般的な人間である。
しかし、幼少期からの訓練により自由な意思を持つ事が許されず、決して協調性がない訳でもなかったので、義務と良心の狭間で葛藤する事になった。
雷電は秋月家よりもエルペタスに所属する事に居心地の良さを覚え、志葉議員暗殺の任務では、終始瓜生の良さを封殺する事に成功したが、最期の戦いでは心に迷いが生じていた為か、本気で怒っていた瓜生には全く歯が立たなかった。
良くも悪くも、集団の輪を乱す事を嫌う集団主義的な性格だったと言える。
能力
殺し屋一族出身で幹部クラスなだけに身体能力とセンスが非常に高い。忍の中では珍しく近接戦闘を得意としており、様々な暗器を完璧に使いこなす事による搦め手のクオリティが驚異的に優れている。このスキルを活かして彼に売人を殺されたことに対する報復として麻薬組織から派遣された腕利きの殺し屋3名を無傷で抹殺した。
殺し屋としての能力やプロ意識の高さもあって、ターゲットを抹殺した後に世間にもっともらしい理由で事故として処理させ影を踏ませる要素を的確に潰す隠蔽工作もお手の物である。
活躍
- 2023年8月23日の動画(瓜生龍臣)
初登場。終盤に少しだけ登場。
株式会社モーリーの社長でありターゲットの一人である毛利公平や瓜生龍臣らとの会合の際、上司である世良蓮二郎が態と煽るような挑発をした事を皮切りに戦闘を開始し迎撃する。
しかし、仕留めるには至らなかった。
「馬鹿正直に来てくれた。手間が省けた。ありがとう」
- 2023年10月4日の動画(瓜生龍臣)
車を走らせながら仕事帰りの道中、エルペタス幹部である自身に売人を粛正されたことに対する報復として、殺し屋3名を刺客として送り襲撃されてしまう。それでも、自身の戦闘能力の高さと暗器を活かした戦術で3名とも返り討ちにして抹殺して見せた。一方、乗っていた車が襲撃された際に大破した事を確認し、修理代が高く付くのではと遺憾に感じていた。
「刺客…全員冥界へ行け」
株式会社モーリーに共感しエルペタスを危険視する政治家である志葉を抹殺するために、彼の住んでいる別荘に大胆かつ綿密な奇襲を手下の構成員2名と共にしかける。そこにはビジネスで別荘地に赴いていた瓜生や香鈴もおり鉢合わせてしまうが、数的有利に加え地理的に大きなアドバンテージがあるのもあって二人の抵抗を他所に手玉に取って見せる。
手下は殺されたが、最終的には瓜生の底力を感じ取りつつも志葉を暗殺し、「居眠り運転によるトラック事故」として処理させると言う目的の完遂に加え足取りも負わせない用意周到さも見せた。
かつては裏社会最強の暗殺者として恐れられた瓜生に戦闘面でも精神面でも明確に勝利した。
「今回の目的は達成した…今日のところはその命預けておく」
エルペタスに深く賛同している秋月家の屋敷に家政婦業者として内部調査しているさゆりを不審に思い問い詰める。さゆりが巧みに誤魔化した事でその場はそれ以上問い質す事無くその場を去った。後に上司である紫電に業務に関する報告を終えた。
「お前すり足だ。足音が少ない」
紫電が銀田一族の銀田隆史を狙った際に起こした蛮行によって一般市民を傷付けた事で、エルペタスの意向で雷一族の縁切りに伴い、組織から離れる流れになった。世良班のリーダーである世良からは気に病む事は無い旨のメッセージを言われるも、責任を感じる言葉を返して去った。
本心では(世良班の)エルペタスに残りたかった事が判明し、雷一族の暴走を内心では非常に憂いていた事が判明した。それでも、紫電の意向で銀田家の親族を狙う事を辞めるに辞められない状況に晒され、そのターゲットが9歳の子供を狙う事が直前で分かった際は良心に駆られて実行犯2名に抗議するも、結局従わざるを得なくなってしまう。
そこを(状況的に有利だったとは言え、)かつて負かした瓜生に乱入され、臨戦態勢に入った。
「こんな子供まで巻き込むだと!?お前達に誇りは無いのか!」
雷一族 冷徹な暗殺者VS死龍 意見を言えなかった男の最期の願い
- 2024年3月18日の動画(瓜生龍臣)
かつてやり合った瓜生と雷電、再び火花が散る戦いが始まった。
地力では瓜生に分があったものの、雷電は古流暗器を交えた接近戦に打って出る。雷電は得意の近接戦でも、できる搦め手や全身に仕込んだ暗器で優位に立とうと試みる。
しかし、以前瓜生とやり合った時とは不利になる要素のない状況では、ほとんどの戦法が通じずみるみる不利になるのは雷電だった。それでも雷電は、悪魔にも似たような笑みを見せる。
雷電は暗殺者として教育された日々、そのために主君の命令のままに受けた殺しの仕事を受けて感情のないマシンとなっていった経歴を思い出していた。その中でエルペタスに派遣された中、殺しを生業としつつも、ただ悪戯に人の命を奪うだけの集団ではない事を感じ、当時の上司だった世良から「もっと感情を曝け出していい」と言われ、染み付いた価値観が変わる自分がいた瞬間も想い起こした。
雷一族の当主である紫電からの思想と今自分が抱く無辜の民を傷付けるのは本来間違いである自分の考えに立つ葛藤を抱く雷電だが、向き合った本気の瓜生を前に自分では絶対に勝てないと悟り始める。それでも近接戦に光明を見出して搦め手を交えて突っ込むも、最早瓜生には通用しなかった。
敗北と死を悟った雷電は、これまでの行いを吐露しながら特攻するが、結局通じないまま瓜生によって致命傷を受けた。
命の炎が消えかける雷電の頭に走馬灯が過り、自身の半生と生きてきた様相を零すも、瓜生には「言いたい事があるなら言えよ馬鹿野郎」と断じられながら、主の紫電にもっと自分の素直な気持ちを伝えるべきだったと後悔した。すると瓜生は紫電と連絡できる状況を作り、雷電は自分の本心を迷いなく伝えるのだった。
「困窮するのは恐ろしいことですが…信念なき殺しはもうやめましょう…私の最期の…願いです」
こうして雷電は生きる意志が消える最後まで自分の主君に心の底から思う本心を伝えきり、その機会を作ってくれた瓜生に感謝しながら息絶えた。
- 2024年5月8日の動画(瓜生龍臣)
瓜生と紫電の決戦にて、回想で登場。
対決の終盤で紫電から深い斬撃を受けた瓜生は、突如殺し屋時代の無感情モードに覚醒。その覇気と攻撃に為す術もなく紫電は崩れ落ちるが、それに対し瓜生はこう声をかけた。
「アンタん所のなあ雷電、アイツの言葉が頭から離れなくてよぉ」
「だからまずは…裏社会から足を洗え。そして罪と向き合え。なら雷電に免じて生かしてやる」
雷電の最期の言葉が紫電の命を救うことになるとは、本人は思いもよらなかっただろう。
- 2024年8月5日の動画(瓜生龍臣)
回想に登場。
夜の海辺で花火を見ていた紫電が思い起こしていた。
「紫電様…もう殺しはやめて真っ当な職につきましょう…」
余談
同時に雷電が株式会社モーリーに共感しエルペタスを危険視する良識派の政治家である志葉を暗殺した際には瓜生だけでなく香鈴とも一戦交えかけたが、彼女を利用して瓜生が援護を困難にする立ち回りを利用して最後は志葉を殺めている。
後日、(当時の現場に居合わせていたはずの)香鈴が雷電に敗れた瓜生を「喧嘩しか取り柄が無かったのに」とイジるようになってから彼女の株がSNSの中で暴落していると言う不思議な現象が起きた。
最期に「暗殺稼業を辞めたがっていた」という本心が吐露された事から、雷電に同情する声が多く、「雷電も生かしてよかったのではないか」という声もある。
関連タグ
紫電 - 雷一族のトップで、彼の上司でもある。
我妻京也 - 雷電の2日前に死んだ戒炎のトップ。古流武術をベースにした戦闘スタイルを採用している点、CODE-ELの離反者にトドメを刺された点、方向性は違うが死の間際に幻影(我妻は千尋との結婚式や息子の真也との生活、雷電は紫電に生業の廃業を進言)を見た点、カタギの仕事に馴染めず挫折(我妻は性格の問題、雷電は表社会のルールへの無知とスキルの無さ)した点など共通点が多い。
ただし彼の場合は、守若に今までやってきた事を八つ当たりと論破された上に「クソ外道がカタギの女に会えるか」と己の死生観まで否定され、絶望しながら死んでいった。