ピクシブ百科事典は2024年5月28日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

概要

中国後漢末、三国時代五胡十六国時代、南北朝時代を経て隋の中華統一までの戦乱期の総称。

また、北方遊牧民の侵出による混乱で、従来の中華王朝の社会制度や文化が崩壊、大きく変化していった時代である。

この項目では三国時代や五胡十六国にも触れつつ、南北朝時代について詳しく解説する。

略史

黄巾の乱ののち、天下は三分されるが、西晋により一旦は統一される。→三国志

しかし、暗愚な皇帝が続き、一族内の紛争など混乱が勃発。すると、後漢末より浸透が続いていた遊牧民が反乱を起こす。

結果、中原は蹂躙され西晋は滅亡、五胡十六国時代に突入する。→五胡十六国

この時代が100年ほど続いたのち、北魏が統一、東晋も宋に代わられ、南北朝時代となる。

北朝では、北魏において均田制や律令制度などが整えられ安定する。一方で南朝は貴族勢力(=地主)の勢力が強く、短命王朝が続いた。長期的には徐々に北朝優位になっていく時代であった。

6世紀半ば、北朝と南朝は分裂の時代を迎える。その後再統一された北朝は、ついに隋の手により南北朝を統一することになる。

文化

文化的に共通するものと言えば、南北朝時代、仏教が盛んになったことが挙げられる。

五胡十六国時代より、西域から優れた仏教僧が訪れるようになった。北朝では雲崗石窟などの石窟寺院が多く作られ、梁のも仏教に傾倒した。「だるま」で有名な達磨大師が活躍したのもこの頃である。

一方で、北朝では道武帝の道教への傾倒や過剰な寺院建設により財政が悪化したことで、仏教の弾圧が行われた。また、南朝でも武帝が仏教に傾倒しすぎた余り、政治に省みなくなり、侯景の乱による梁の滅亡を招いた。

王朝一覧

華北六朝
後漢
三国時代
蜀漢
西晋
五胡十六国時代
五胡十六国東晋/斉
南北朝時代
北魏
北魏南斉
東魏西魏南梁
北斉北周陳/後梁

※注釈

西魏と北周も北朝(華北)に含む。

呉、東晋、南朝の宋、斉、梁、陳は六朝と呼ばれる。いずれも建康(建業)に都を置き、江南地域を支配した。

コメント

コメントが未記入です

pixivに投稿されたイラスト

すべて見る

pixivに投稿された小説

すべて見る
  • 長い3世紀のルポルタージュ

    黒い海と金の冠 遙か北東の十字路を行く

    3世紀頃の中国を舞台にしたスペクタクル・ロマン ……ではなく、文化や社会情勢を主眼にしたミクロでマニアックなルポルタージュ風短編です。 ○あらすじ 冷や飯ぐらいで物好きなお貴族様である「私」が、万里の長城の向こう側に住む、慕容(ぼよう)という騎馬民族を訪れる話。
    10,762文字pixiv小説作品
  • 伸手

    永嘉五年(311年)、中国は洛陽。ひとつの時代が終わり、始まろうとしていた。 ※本作では差別に基づく、今日の観点から見ると不適切な呼称や思想が散見されます。これらは本作の舞台である三世紀初頭の中国における社会状況と人権意識に基づくものです。そのような時代がかつてあったことを伝えるため、また今日にも存在する人権侵害や差別問題を考える材料とするためにも、あえて記述しました。これらの記述に差別を助長する意図はありません。いかなる差別も人権侵害も許されません。

このタグがついたpixivの作品閲覧データ

魏晋南北朝
1
編集履歴
魏晋南北朝
1
編集履歴