鵺爺(鵺の一族)
ぬえいちぞくのそうだんやく
左様…銀田家を守るため…それは我が一族にとって至高の価値でございます…
CV:畑耕平
鵺一族の相談役。
先代統領やその息子である鵺兄(俊也)・鵺弟(智也)兄弟とは血の繋がりはないが長らく相談役を務めていた。
本名は最後まで不明のままだったが、畑氏自身もX上で彼のことを「鵺爺」と発言していることも踏まえて本項目では「鵺爺」と表記する。
容姿
灰色の髪に、鈍色を基調とした和服を着た高齢の男性。
理由は不明だが眼球が描かれておらず、それ故にどこか不気味な印象を受ける人物である。
また、年齢は不明だが、先代からも「爺」と呼ばれているところや鵺一族の長老であるところを鑑みるに先代よりも年上と思われる。
性格
少しずつ一族の在り方を変えていこうとする改革派の現当主である鵺兄に対して先代統領の鵺父と共に保守派を貫いている。そのため、一族のためなら一般人を巻き込むことや子供の誘拐などの卑劣な作戦も躊躇わないなど、まさしく人心を介さぬ鵺のような性格。
更に後述の通り写真を撮って徹底した脅しに出るなど、先代統領以上の非道さも持ち合わせていることが窺える。
鵺兄は鵺爺のみを「変われない」と判断したことから、恐らくは鵺父以上の徹底した(悪い意味で)保守派であったと思われる。
一方、行動原理自体は一族のためのものであり、私利私欲によるものではない。しかし、その行為の非道さが群を抜いていること、結果的に一族を危機に晒した挙句決して非を認めないことから下手な外道より質が悪いともいえる。
初登場。
雷一族が雇い主の秋月義一を殺害された報復として暴走し、秋月家の新当主に就任した秋月秀一の命で銀田一族の銀田隆史らまで無差別に攻撃し始めたため、先代に手段を講じるよう指示された鵺兄が雷一族のトップである紫電のみを狙って事態を収めようとしたため、先代と共に甘いと断じ、雷一族と同じように無差別に報復する方が抑止力となると話した。
その後、先代から雷一族、そしてエルペタスの構成員の家族を調査するよう指示された鵺の一人がエルペタスのトップランカーであるオリオンこと祇園織文に彩綾という娘がいることが突き止めた。そして、彩綾を誘拐するように先代に勧め、誘拐させた。しかし、それに鵺兄が気付き、自身の意向を無視して幼子を誘拐したことに激怒しながら自身と先代の下に来た。そして、凄まじい圧をぶつけられ慄いた。その場は先代が鵺兄に譲歩することを選び、彩綾を返した。だが、ただでは返さず「次は殺す」という警告の紙を腰に挿し、更に背中に残酷にも十文字の傷をつけた。
「当代は甘い…無辜の民に手を出すことに最近は難色を示されます…」
- 2024年2月12日の動画(瓜生龍臣)
警告を受けた祇園が、逆に鵺一族を滅ぼす意志を固め一族の者を殺し始めたことを先代に報告した。そして、再度娘を狙うように指示されたため、配下の鵺に病院を張るように命令した。
「やはり当代は甘うございます…かの決断が一族に被害を出しました…」
- 2024年3月4日の動画(瓜生龍臣)
回想シーンにて登場。
彩綾の背中に日本刀で十字の傷をつけていた。
「我ら一族の恐ろしさ…しってもらう…」
- 2024年3月6日の動画(瓜生龍臣→鵺兄→瓜生龍臣)
セリフはないが、少しだけ登場。
鵺兄から自分の意向を無視して、彩綾の背中に十字の傷をつけたことについて、先代と共に激しい怒りを向けられていた。
- 2024年3月15日の動画(智也→瓜生龍臣)
祇園との戦闘に敗れ入院した鵺兄を先代と共に見舞いに来た。そして、共に冷淡な言葉を吐き捨てた。その言葉が、看病していた智也の琴線に触れたことで凄まじい圧をぶつけられる。しかし、その圧を意に介すことなく帰った。なお、その言葉は鵺兄の耳にも入っており、鵺兄は2人とも自分が負けたことが悔しいのだろうと考えていた。
「慢心故の敗北でしょうか…」
鵺の血に染まりすぎた男の末路
- 2024年6月10日の動画(瓜生龍臣)
退院して先代と自身の下に来た鵺兄に「反省して頂きたい」と吐き捨てた。そして彩綾の背中に傷を付けたことを責められるがそれも先代と共に血の通わない返答で切り捨てた。
その後、鵺一族の本部に侵入した祇園が鵺兄と戦っている現場に女鵺に知らされ先代や他の鵺と共に現れた。祇園の斬撃を鵺兄の機転で間一髪躱せた後、祇園を無力化するため、これ以上鵺一族に刃向かえば彩綾の身の安全はないと魑魅魍魎のような顔で脅迫する。しかし、この言葉を聞いた鵺兄にもはや人に戻すことはできないと諦められて悲しみの表情を浮かべられながら背後から切り裂かれた。
ちなみにその遺体は(鵺兄が優しすぎるのもあるが)長年育ててくれた恩から、手厚く葬る意向を鵺兄は示している(尤も、彼の死を悲しむ者が多いかは疑問なのでちゃんと弔えるかは不明だが…)。
「慢心故の失態…当主として鵺一族に泥を塗ったこと、反省して頂きたい…」
「それでも私たちに刃を向ければ娘は確実に死ぬ…さあどうする?」
- 2024年6月14日の動画(瓜生龍臣)
彩綾の写真を見せた後に鵺兄に切り裂かれるシーンが回想で描かれ、瓜生からも「血も凍るような非道」と言い切られた。
また、彼を殺した鵺兄が鵺父の意向もあって処罰を保留されたほか、鵺父も一定程度一族の改革に理解を示すようになった。そして結局葬られたかどうかは明言されずにフェードアウトすることとなった。
- 2024年7月8日の動画(総集編)
回想で登場したほか、彼の死によって先代が変わろうとしていることが明言された。
また、カリンからは「わけわかんないジジイ」呼ばわりされ、鵺一族の1人である美羽も改革を肯定している(=鵺爺には否定的)など、作中人物からの好感度や評価も低いことが明らかになった。
彩綾に対する仕打ちもあり最後の最後まで視聴者からの好感度は低かったものの、退場回では視聴者から変態扱いされおまけにロリコン疑惑まで持たれた。同じ変態キャラでも金鳳智・ルーク黒羽根・水野陽太は視聴者に笑いを提供するがこちらはさらなる嫌悪感を提供し、一部の視聴者からはエイジのほうがマシとすら言われる始末である。ただし、私利私欲にまみれたあちらと違い、あくまで一族のためであった点は留意されたい。
また、瓜生にも解説の中で「血も凍るような非道」と言い切られるなどしていたため、仮に生かしておけばさらに敵を作っていた可能性も捨てきれない。
加えて、同動画で鵺父も方向転換に一定の理解を示したことから、「一族のこうあるべきという姿」を強硬にしていたのは相談役兼教育役であった鵺爺の考えによる部分がかなり大きかったのではとも言われており、2024年7月8日の動画から更に信憑性が高まっている。
その後、鵺一族内部で考え方の違いによる内部分裂が発生したが、その原因の1つには彼の考えによって「一族のこうあるべきという姿」が強硬にされていたものがあるといえ、今なお負の遺産を残している状態である。