ジャンルは不良(ヤンキー)漫画。連載誌や単行本の宣伝おびなどでは「バカ不良漫画」と称される。
連載終了後、第3部『A-BOUT! SURF』が『イブニング』2021年15号から連載中。
登場人物
光嶺高校(みつみねこうこう)
朝桐派
朝桐真之輔を中心としたグループ。派閥を作ってるワケではないがここではこう表記する。
朝桐真之輔(あさぎり しんのすけ)
本作の主人公である一年。伝説を作るために自ら不良の巣窟「光嶺高校」に転校してきた、究極の「ジコチュー男」。人間は小さいが喧嘩は強い。「不良」であることにある種のこだわりを持っている。
瀬下聖矢(せした せいや) / ハナノアナ
狂言回し的な立場。光嶺の実情や要注意人物について詳しく、情報量には定評がある。外見こそアレだが心はイケメン。
柾木千春(まさき ちはる)
「凶犬」と呼ばれる一年。金髪。瀬下曰く「一年の中では一番ヤバい奴」。最初は正しく「凶暴」で、他派閥の人間にも恐れられていたが朝桐とつるむうちに大分丸くなった。イケメンでありモテる。
砂原竜介(すなはら りゅうすけ)
元樋口派の一年トップ。通称「悪魔のハイキック」。「砂原軍団」総勢80人の一年を纏め上げるリーダーだった。最初は朝桐と対立するも、破れた後に己の「純度」を上げるため樋口派を抜け朝桐の仲間入りを果たす。得意技は「ナイマン蹴り」。
大門寺裕次郎(だいもんじ ゆうじろう)
リーゼント・長ラン・木刀に加え、義理人情を重んじる性格で、見た目も中身もいわゆる前時代的不良。朝桐同様にバカだが強さは本物。
桑村勝夫(くわむら かつお)
砂原軍団・幹部の一人だった。砂原を追いかけて朝桐の仲間入りするが、朝桐のせいで次第にネタキャラと化していく。
樋口派
三年、樋口が治める光嶺最大派閥。
樋口(ひぐち)
樋口派の長であり、「光嶺の帝王」と呼ばれている。普段はゴーグル付きフードで目元を隠している長身の男。小物は相手にしない主義で、口癖は「自慢していいぜ」。光嶺最大派閥の長として、「派閥を持つことの重み」を重視している。圧倒的威力のハイキックが最大の武器であり、その威力は朝桐を一発でKOするほど。下の名前は不明。
東郷滋(とうごう しげる)
二年最強と呼ばれる茶髪の男。長幼の序を重んじており、年上である樋口に従事している。モブ曰くイケメンだが毎回シャツのセンスが斜め上である。「不死身の東郷」と呼ばれるほど打たれ強く、攻撃力も高い。
山城邦男(やましろ くにお)
二年。主に一年の指揮をしている。強さは確かなのだろうが、目立った業績はなく、朝桐や東郷に一発でKOされるなどマイナスの面が印象強い。だが毎回偉そうに出てくるその様からファンの間では「ドヤ城」と呼ばれている。
国見剛(くにみ たけし)
山城、宗原とよく一緒にいる二年の男。
宗原英吾(そうはら えいご)
山城、国見とよく一緒にいる二年の男。大柄。
仁宮(にみや)
「クレイジー仁宮」の異名を持つ二年の男。相手を痛めつけるのには手段を選ばず、相手に火を点ける、ビール篭をビルから落とすなど非情な手を使う。普通に戦っても柾木、砂原相手に渡り合うほどの強さを持つ。過去に柾木に火を点けようとした際、柾木の抵抗により自分に火が点いてしまい、顔面に包帯を巻いた白髪の容姿になった(回想シーンなどでは黒髪)。
一部のユーザーでは「11月23日はいい仁宮の日」という非公式企画があり、その日に仁宮のイラストが投降される。
綾瀬遥(あやせ はるか)
一年。某女優との関連性はない。樋口派一年では砂原と肩を並べる強さ。砂原が派閥を抜けた後、一年のリーダーとなる。かつて自分の身勝手さで古舘に怪我を負わせて以来、仲間思いな性格になった。そのため自分の理由で砂原軍団を勝手に解体した砂原を良く思っておらず、対立している。俊敏性が武器。
古舘(ふるたち)
一年。綾瀬とは中学からの仲であり、その頃からつるんでいた。昔、後先考えず暴れまわる綾瀬を庇い、片目を負傷した。そのため、トップになろうとは考えておらず、綾瀬のサポートに準じている。
童門派
三年・童門が治める派閥。力で他者を従える樋口派と対照的に、童門の性格とカリスマから純粋に彼を慕っている者が多い。
童門醍吾(どうもん だいご)
童門派の長。部下からは大きな信頼を得ている。自動販売機を楽々持ち上げる怪力の持ち主であり、異名は「破壊王」。ガードされようがなんだろうが当てたところから壊していく戦闘をする。性格は自由奔放かつ身勝手。樋口と鉢合わせしたときのシリアスな雰囲気の中でも変わらない。朝桐とは馬が合うのか、初対面でいきなり打ち解け一緒にアニメショップに行っていた。
番場玄太(ばんば げんた)
二年。童門の付き人的立場であり、度々その身勝手さに振り回されている。しかしその強さは負傷した状態でも東郷と渡り合うほど。
島村発(しまむら はつ)
二年。通称ジョゼ。競輪選手のような格好をしており、レース用の高級自転車を所持している。
紫兵治(むらさき へいじ)
一年。名前は「パープル・ヘイズ」から。長身アフロヘアーの大男であり、そのリーチを生かした蹴りが武器。童門顔負けの貫禄、もといフケ顔であり、朝桐に校長先生呼ばわりされるほど。天然。
風間八尋(かざま やひろ)
一年。名前のはサッカー選手の風間八宏から(本当)。常に冷静であり童門の奔放な行動にも一人冷静でいる。フェイントを駆使したり、間合いを駆使し二人がかりの攻撃も避けたりと光嶺では珍しく理詰めの戦い方をする。童門の「野生」に憧れ童門派に入った。
吉岡派
三年・吉岡が仕切る派閥。吉岡自身の気分によっては派閥の人間であろうとも危険に晒されるほか、野心に溢れる者も少なくない。
吉岡(よしおか)
吉岡派を仕切る三年。異名は「無法者(ノールール)」。髪型は茶髪ロング。吉岡派を上げるためと言いながら己の娯楽のために人を傷つける残忍な性格であり、その凶刃は仲間に向かうときも。「ワルさがバレた時ほど堂々とするのが吉岡派」がモットーであり、光嶺を陥れようとしたのが童門にバレたときも「それがどうした」と言い放った。一度童門に敗れたが、その後も自重する様子はない。
中後恭司(ちゅうご きょうじ)
吉岡派二年。スタンガンなど多数の武器を隠し持っているなど卑劣な男だが、同時に派閥内の同学年では最強の実力者。
腹黒い性格でもあり、隙あらば吉岡でさえも出し抜こうとしている(吉岡自身もそれに気づいているが、敢えて放っておいている)。
佐士修平(さじ しゅうへい)
吉岡派一年。主に一年を仕切っている。
喜多島光男(きたじま みつお)
吉岡派一年。通称「白龍」。実力自体は弱くはないようだが、瀬下からの評価は微妙なもの。和田を「ブラザー」と呼び、よく二人で行動している。吉岡の行動に疑問を感じたこともあり、和田とともに吉岡派を脱退させられた。その後は天知に傘下に入れてくれるよう懇願するなどしていたが、後にしれっと吉岡派に戻っていた。
和田亜希彦(わだ あきひこ)
吉岡派一年。通称「赤鬼」。吉岡とは同じ中学出身だが、当時は不良ではなく実力も微妙なもの。喜多島を「ブラザー」と呼び、よく二人で行動している。少々太っているが本人に自覚はない。吉岡の行動に疑問を感じたこともあり、喜多島とともに吉岡派を脱退させられた。その後は天知に傘下に入れてくれるよう懇願するなどしていたが、後にしれっと吉岡派に戻っていた。
天知派
三年・天知が治める派閥…といっても天知自身が派閥を嫌っており、付き従う下級生も六田のみであるため、厳密には派閥ではない。
天知多聞(あまち たもん)
三年の大柄な男。異名は「恐竜」。かつては光嶺の頂点を目指してその豪腕を振るっており、二年のときに三年の派閥の長を叩きのめすという偉業を成し遂げたことから将来のトップを確実視されていたが、それによって仲間が報復に遭い、以降は仲間を作るのを嫌っていた。普段は釣堀で釣りを嗜んでいるが、その心の内は野心にあふれている。高速のワンツーパンチが武器。
六田正蔵(ろくだ しょうぞう)
天知に唯一付き従う一年。硬派であり博多弁を喋る。中学時にヤクザにリンチにされているところを天知に助けられ、その男気に惹かれ派閥入りをした。瀬下曰く、実力は二年クラス。
新入生
依永庸平(よりなが ようへい)
新入生の一人。中学時代には野球部で、将来を嘱望されていたが、彼を妬んでいた当時の先輩たちと朝桐に理不尽な仕打ちを受けて台無しにされ、人生を狂わされた。そのため、朝桐に深い恨みを持ち、少年院出所と同時に光嶺入学、そして早々留年した朝桐を襲撃する。
卒業生・関係者
甲斐(かい)
物語開始の前年に光嶺を卒業した顔役の1人。大柄な体格にスキンヘッドという威圧感に溢れる容姿で、朝桐からは体育の先生と思われていた。弟のたかしが光嶺の生徒にやられた(たかしが一般人にカツアゲをしていた時、トイレを邪魔されたとして朝桐によってボコボコにされた)ことで光嶺に乗り込み、それを阻もうとした砂原と一触即発となる。その際に現れた朝桐を叩きのめした(朝桐はワザと攻撃を食らっており、自身もそれに気づいていた)が、すぐに追いかけてきた朝桐から再戦を申し込まれて敗北した。
実力自体は非常に高い(瀬下メモによると攻撃力、守備力、経験値は最高点で、得意技は「殴る蹴るの暴行」)ようで、現役時代は樋口と互角以上の勝負をしており(その樋口からも「さん」付けで呼ばれるなど敬意を払われている)、光嶺に乗り込んだ際は多数の光嶺生徒に囲まれても逆に彼らをたじろかせたほか、砂原から完全な不意打ちで顔面への蹴りを食らってもガードするほど。樋口曰く、朝桐に敗北したのは油断していたからであり、現役の頃であればそれでも朝桐の方が確実に敗北していたとのこと。
前述の一件からも、たかしに対しては比較的優しく、パチンコに勝った時は彼に寿司をご馳走しており、樋口派に所属している一年・綾瀬遥とも面識がある。また、朝桐と同じセンスを持つ(ジャンバラヤの味に感動してシェフを呼んでいる)一面も。
綾瀬ユーサク(あやせ-)
甲斐と同学年の顔役の1人で綾瀬遥の実兄。下級生からは「“あの”ユーサクさん」と言われており、かつては綾瀬派のトップとして樋口と吉岡を従えていた(それでも当時の最大派閥は天知が所属していた井賀派であった)ことから、甲斐と同じくかなりの実力者だったと思われる。東郷は「ずいぶん良くしてもらった」と語っていることから、後輩の面倒見も良かった模様。
弟思いの性格でもあるようで、よく甲斐に遥の武勇伝を自慢したり、その遥が光嶺でやっていけるかどうかを心配していた一面もあるとのこと。
北条(ほうじょう)
樋口たちと同学年で、砂原・柾木の憧れの存在でもあった生徒。派閥にこだわらない器量のある性格かつ光嶺でも高い実力の持ち主だったが、樋口による圧倒的な数の暴力に屈服して行方不明となった。
修豪高校(しゅうごうこうこう)
光嶺ほどではないが、不良がそれなりにいる高校。
オニギリ / 三角形一(みすみ けいいち)
修豪高校一年。ひょんな事から朝桐一行とつるむようになった。頭が三角オニギリに似ていることから、朝桐にオニギリと言われている。
加藤一茶(かとう いっさ)
「豪腕」の異名を持つ、修豪高校一年の武闘派コンビ・カトケンの片割れ。中学時代は志村と犬猿の仲であったが、同じ夢を持っていたことで意気投合し、高校入学時に目立った同学年を片っ端からシメた模様。『君のいる町』談義で朝桐たちと知り合い、仲良くなる。お笑いは苦手。
志村賢太郎(しむら けんたろう)
「爆撃機」の異名を持つ、修豪高校一年の武闘派コンビ・カトケンの片割れ。中学時代は加藤と犬猿の仲であったが、同じ夢を持っていたことで意気投合し、高校入学時に目立った同学年を片っ端からシメた模様。『君のいる町』談義で朝桐たちと知り合い、仲良くなる。犬に好かれやすい。
田城雅功(たしろ まさとし)
カトケンの舎弟。入学式で志村にパイプ椅子で頭を割られて以降、彼を「殿」と呼ぶ。カトケンに憧れている一方で、夢のために喧嘩から離れがちな彼らに苛立ちも抱いており、オニギリと仲が良くカトケンにも近づく朝桐に対して、憂さ晴らしにネガティブキャンペーンを実施したことも。
LSD
正式名称「ルナティック・セブン・ドアーズ」。不良チームであり、最近勢力を伸ばしている。
志摩田英秋(しまだ えいしゅう)
LSD代表。組織内の若手である降井の進言を受け入れるなど寛容かつ柔軟性のある一面を持つ。自身が前線に立つ場面は見られず、実力は未知数。童門からは「シマダのオッサン」と呼ばれている。
丘下陽平(おかした ようへい)
LSD副代表。降井を傘下に持ち、チームを光嶺以上のレベルにすることを目指している。
津野正明(つの まさあき)
LSD副代表。光嶺に手を出そうとする降井や丘下をよく思っていない。
降井拓也(ふるい たくや)
LSDの若手。元・光嶺の生徒で東郷たちと同学年。かつてはいじめられっ子だったが、自殺未遂を機に死生観が変わって凶暴な性格となり、チーム拡大を押し進めている。光嶺時代は一年ながら二年とOBに勝ち星を上げており、戦績は当時の朝桐と互角。
徳武(とくたけ)
坊主頭に顔中の傷痕が特徴。かつては降井をいじめていたが、凶暴化した降井によって立場が逆転してしまい、パシリのような扱いを受けている。顔中の傷も降井によって付けられたもの。
桜田(さくらだ)
LSDの構成員。降井をライバル視している。
楷統高校(かいとうこうこう)
現在は光嶺の影響下にある高校。
川地謙隆(かわじ けんりゅう)
楷統高校の頭。二年の頃からトップに君臨している実力者で、筋を重んじる性格。北条とは友人関係で、彼が失踪した事件についても何か知っている模様。
康月(こうづき)
楷統高校の二年を仕切る「御三方」の1人で、その中でもリーダー格。ニヤケ顔と長いもみあげ、短髪のリーゼントが特徴。砂原を片手で持ち上げ、宗原を軽々と投げ飛ばすほど腕力が強く、卑怯な手も躊躇なく使用する。川地のことを嫌っている。
清原(きよはら)
楷統高校の二年を仕切る「御三方」の1人。顎髭と頭に巻いたバンダナが特徴で目元が隠れている。川地のことを嫌っている。
周防(すおう)
楷統高校の二年を仕切る「御三方」の1人。目つきの悪さと長髪が特徴で、バットを得物としている。川地のことを嫌っている。
菊田(きくた)
楷統高校一年。顔(特に顎)が大きく、川地のことは純粋に慕っている。桑村とは中学時代のライバル同士。
チームイーター
他の不良チームを叩き潰して吸収しているチームで、「チームイーター」も正式な名前ではないが、その様から通称として浸透している。
久葉有八(きゅうば ゆうや)
チームイーターのボス。右頬に大きな傷がある。かつて仲間の罪を被って少年院に入った際に北条と意気投合し、出所後はかつての仲間たちからバカにされる日々を送っていたが、後にある男と共に「チームイーター」を結成した。
「俺が怖くないのか?」が口癖で、圧倒的な実力差を見せつけて相手を潰すことが好み。その実力は樋口ともある程度互角に渡り合い、凶器の使用にも躊躇がない。
小見山藤村(こみやま とうそん)
チームイーターの幹部の1人。18歳。通称「流星の小見山」で、「小見山流拳法」(自称)の使い手。ポーカーフェイスという名前の愛犬がいる。
その他
ニセモノ軍団
海水浴場で砂原、柾木、瀬下の名前を騙っていた3人組。それぞれ「過剰包装」「ゼーレ万歳」「哀 戦士」のTシャツを着ている。ニセ瀬下の本名は「大島」で、残りの2人のうち1人は「村上」という苗字。たまたま海に来ていた朝桐たちと揉めて返り討ちに遭う。後日、後輩の中学生たちを引き連れて復讐を企てるが、後輩が誤って朝桐を助っ人に呼んでしまい、またしても返り討ちに遭う。朝桐のことをグエムル、後藤と評している。
菊田(兄)
皆統高校の菊田の兄。20歳。カラオケ店の雇われ店長で、容姿は弟にそっくり。ひょんなことからバイトしに来た朝桐と知り合う。劇中では唯一朝桐のことを「真之輔」と呼ぶ。