概要
通称 CPS-2。
CPS-1の後継として1993年に登場。CPS-2はゲーム機本体にあたるAボード(マザーボード)とソフトにあたるBボード(ROM)の2つで構成される。この2つは稼働地域や用途によって色毎にリージョンが定められており、同じ色のボードで組み合わせないと稼働しない(Aボードは側面テストSWの色)。リージョン毎の色は以下の通り。
地域 | 日本国内 | 北米・欧州 | 南米 | アジア | レンタル専用 | 一体型ボード |
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色 | 緑 | 青 | 橙 | グレー | 黄 | 黒 |
ボードの大きさはスケッチブック程のサイズで後継のCPS-3よりも大型である。また、Qサウンドチップが標準で搭載された。
本機の特徴として、プロテクトの強化がある。当時ストII'をはじめCPS-1の多くのタイトルで海賊版が作られており、日本国外では正規版を上回る数が出回り問題となっていた。この事を踏まえCPS-2ではコピー防止の為にプログラムROMを暗号化し、実行時には復号する為のセキュリティキーで暗号化プログラムをデコードする方式が取られた(ただし構造上の問題がある。詳しくは後述)。
カートリッジ内蔵型で故障に強いうえ対応ソフトも多くリリースされており、2003年の「ハイパーストリートファイターII」まで供給された。90年代のカプコンを代表する作品を供給してきた基板である。
主なタイトル
自社開発タイトルの供給が圧倒的に多いが、開発ベースをセガのNAOMIに移す頃にはギガウイングやプロギアの嵐など他社開発タイトルもリリースされるようになった(発売・サポートはカプコン)。
問題点
暗号化されたプログラムのデコードに用いられる復号キーはBボード内のバッテリーバックアップメモリに格納されており、これが電池切れになると復号キーがメモリから消失してしまい二度とゲームを起動できなくなってしまう。カプコンによる2015年の基板修理サポート終了後も電池交換とキー書込みが継続されていたが、それも2019年には部品調達の関係で終了しており公式での修理は不可能となった。
また、使用されている塩化チオニルリチウム電池は衝撃に弱く、液漏れや破裂で基板に物理的ダメージを与える可能性も孕んでいる。
これらの問題を解決する為、アーケード基板に詳しい国内外の有志により復号キーの復活手段やPICを使用した電池レスでの復号キー保持手段などが講じられており、愛好家達の間で盛んに行われている。
上記の改造は基板の保護を目的としており不正使用の為ではない事を付記しておく。
なお、CPS-2はその仕様上オペレーター側のシステム設定しか保存できない為、電源投入やリセットの度にスコアランキングが初期化される。