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Face the Fear, Build the Future.(恐怖に直面し、未来を創る)

“One disaster will cause another, and it will lead everything into chaos.”

(一つの災害は別の災害を引き起こし、やがてそれはすべてを混沌へと導く)

-Steam:Lobotomy Corporation

概要

韓国のインディーゲームスタジオ『Project Moon』が開発したちょっぴり(?)危険な怪物マネジメントゲーム。

開発者のコメントにもあるように、SCP財団をはじめとして映画『キャビン』やドラマ『ウェアハウス13 ~秘密の倉庫 事件ファイル~』などの様々なメディア媒体から影響を受けた世界像が特徴。

ゲーム全体もSCP財団のように怪異を収容・管理していくシステムとなっている。

Steamにて正式版が日本では2018年4月10日から発売された。

Steam販売ページ(外部リンク)

公式言語は韓国語と英語だけだったが、公式が各国のユーザーによるローカライズを採用し、日本語含めた多数の言語に対応している。ただし、日本語版は少し翻訳が怪しく、ところどころ文章に違和感がある他、とあるキャラの口調が本来のものとは違っていたりする。

現在配信されている現行版と、デザインやシステムなどが大きく異なっているLegacy版の2種類が存在する。本記事は現行版をもとに作られている。

ゲーム内容

巨大企業ロボトミーコーポレーション(通称・L社)が運営する施設の管理者になって、そこに収容されているアブノーマリティと、彼らに携わる仕事をしているエージェントを管理・運営していくシミュレーションゲーム

この会社は未知の存在『アブノーマリティ』から、これまた未知の物質『エンケファリン』を抽出・精製することで、莫大なエネルギーを環境破壊をせずに生産するエネルギー会社である。

収容されたアブノーマリティに4種類の作業をすることでPE(ポジティブエンケファリン)エネルギーを抽出し、1日の間に定められた生産ノルマを達成することが目的。

しかし、アブノーマリティ達は作業の好みなどがあり、作業の種類や結果によっては機嫌を損ねてしまう。

機嫌を悪くしたアブノーマリティは、収容室から脱走あるいは何らかの怪異を引き起こし、エージェントたちに積極的に襲い掛かかってくる。

プレイヤーはエージェント達に、日を追うごとに増えていくアブノーマリティへの対応を正しく指示し、アブノーマリティたちが脱走しないように管理し、彼らの気分を高揚させながらエネルギーを収集していくのだ。

当然、対応を誤れば大変な事になる。

※注意※

管理するアブノーマリティの管理方法を覚えてしまえば難易度が大幅に下がるが、このゲームの醍醐味である初見の興奮や重厚なストーリーが楽しめなくなってしまうので、最初のプレイはwiki等を見ないで遊んでみよう。

とりあえず死にながら覚えろ。

登場人物

メインキャラクター

  • 管理人X:プレイヤー、つまりあなたである。一応Xという名前だが、ゲーム内では専ら管理人としか呼ばれない。
  • アンジェラ:管理人を補佐する人間そっくりの超高性能AI。Legacy版ではテキストのみの存在だったが、現行版でカートゥーン調の立ち絵がついた。機械らしく極端に効率主義的で冷徹な性格をしている。あと胸が大きい
  • A:ロボトミーコーポレーションの創設者。管理人にあてた手紙以外には直接登場せず、アンジェラなどから存在が語られるだけだが……?
  • B:自らをBと名乗る人物。管理人のコンピューターに連絡し、管理人にアンジェラに関する警告をしてくる。
  • セフィラ:アンジェラの下、各部門のチームリーダーを務める個性豊かなAI達。1部門に必ず1体はセフィラがおり、それぞれの名前は『生命の樹』のセフィラに由来する。ゲームの進行に併せて新たな部門が開放され、出会うセフィラも増えていく。彼らからはその部門ごとにミッションが出され、条件を達成して1日を終えることで管理に有用な機能が研究されると共に、彼らとの物語も進んでいく。

ロボトミー社の職員

“給料が高いから、私たちの会社はそれほど悪くはない...危険で、得体が知れず、非常に骨が折れるという事実を除いて”

ロボトミーコーポレーションの社員。

部署によって制服が異なり、シンボルカラーが決まっている。

プレイヤーが関与する役職はエージェントとオフィサーの2種類だが、どちらも命がけの激務に努めている。

エージェント

管理人の手足となって、アブノーマリティの世話や鎮圧を行う職員たち。

彼らが全滅するとゲームオーバーになるため、プレイヤーは彼らに適切な作業を指示しなければならない。

危険極まりないアブノーマリティたちと接する関係上、殺されることは日常茶飯事で、精神を病んでしまったり、洗脳されて彼らの駒として施設に悪影響を与えたりすることも。

デフォルメされた愛嬌のある姿ながら、その死に様発狂っぷりはバリエーション豊かかつとてもエグい。首をもぎ取られたり、頭が爆発四散したり、バラバラにされたり、木になったり、漁師になったり(?)。

精神崩壊すれば目を真っ赤にして叫びながら走り回り、憑依されればアブナい目つきに変貌してほかの人間に危害を加える。

だが、やられてばかりではない。彼らはアブノーマリティに対して成功させた作業の種類に応じて4つのパラメーターが上昇し、生き残った者は日に日に強くなっていく。さらに、アブノーマリティから抽出した、『E.G.O』と呼ばれる装備でさらに強化できる。

最終的にはE.G.Oとエージェントのレベルによっては、脱走したアブノーマリティを1人で鎮圧することも十分可能な戦士となる。

毎日の業務の開始前にLOBポイントを消費して雇うことができる。1人雇うのに1LOBポイント、更にポイントを消費してパラメーターをはじめから強化したり、追加で1ポイント支払えば髪型から目つきまで(発狂時や死亡時の表情も含めて)自由にカスタマイズすることもできる。

SCP財団でいうとDクラス。ただし、こちらは死刑囚ではなく普通の社員であるというから、財団よりもさらに悲惨かもしれない。ちなみに、アブノーマリティのことを何も知らずに入社したことがセリフで分かる。L社は表向き優良企業らしい。

すぐ死ぬイメージが定着しているが、管理人である貴方が上手く指示を出すことができれば、死者を出さず進めることは可能。

ゲーム内でアブノーマリティの影響を受けながら成長していくため、最終的にはアブノーマリティよりも怪物らしい外見になることもしばしば。

MODで顔や髪形を追加できるため、エージェントに設定などをつけて彼らの日常を想像するというロールプレイスタイルも盛んである。詳しくはこちら。

オフィサー

いわゆるNPC。操作不可で非常に弱く、モブというか賑やかしのようなもの。

エージェントの制服は黒い部分が多いのに対し、こちらはシンボルカラーの方が多い。

アブノーマリティと直接付き合う仕事はしないが、アブノーマリティが脱走すれば殺されたり操られたりすることがある。

部門ごとのオフィサーの生存数でエージェントにステータスUPの効果などが得られるが、熟練した管理人からは「オフィサーが大量に死ぬと発生する問題の為、1日の開始時に故意に皆殺しにされる」、「アブノーマリティに魅了され、このままでは死亡するが管理には有益な結果をもたらすため放置される」、「アブノーマリティのご機嫌取りの為、処刑用弾を撃ち込まれ定期的に殺される」などと人間扱いされなくなる。

実際、彼らがもたらす有益性と、彼らの存在が間接的にもたらすリスクが釣り合っているかとというのは微妙なところで、状況によっては難易度を上げる為のギミックに成り果てることすらある。

毎日のように死にまくる彼らだが、次の日になればどこからともなく補充されるので、居なくなることはない。

ウサギチーム

“Leave it to the Rabbit.(ウサギにおまかせ!)”

R社お抱えの傭兵部隊「第4群」の所属で、マオという人物が率いる。あるセフィラのミッションを完了すると契約できる。SCP財団で言う『機動部隊』に近い。

1日に一度、1部隊あたりその時点で保有しているエネルギーの25%を消費して出動させることができる。(最大4部隊まで)

高い戦闘能力を持つが、呼ばれた部門は閉鎖され、その中のアブノーマリティ及び職員全員を皆殺しにするか、自分たちが全滅するまで戦闘をやめない。指揮できるエージェントたちは事前に部門から退避させればよいものの、指示できないオフィサーはほぼ死亡が確定するため、職員の死亡に反応するアブノーマリティには注意しなければならいない。部門は閉鎖されるが外から中に入ることは可能なため、避難させても操作ミスに気を配る必要がある。

あくまで傭兵部隊なのでエージェントのように指示を出すことはできない。

彼ら第4群の隊員らはチーム名の通りに自分たちを動物に例えており(ウサギチームなら当然ながら「ウサギ」)、チームを「群れ」、討伐対象を「草」と形容し、討伐行為を「草を食む」、戦死を「草原に還る」という。なお、これでもウサギチームは屋内戦闘を得意とするらしく、同じ第4群に所属する「サイチーム」や「トナカイチーム」はその特性上L社での業務に従事するには不向きとのことで、ウサギチームだけが呼ばれているらしい。

彼らの母体であるR社は強力な傭兵部隊や兵器を数多く保有する軍事会社で、ウサギチームも普段は遺跡探索などの仕事を請け負うことが多いらしく、L社に出向しているのはL社が敵対者から身を守るためにR社と提携を結んでいる関係からである。

アブノーマリティ

Every Abnormality may not have [a] reason to exist, but have [has an] intention to exist.

(すべてのアブノーマリティは存在の理由がないかもしれない、しかし存在する意志はあります)

——歌う機械のフレーバーテキスト

ロボトミーコーポレーションにおいて収容・管理されている、得体の知れない人ならざるなんらかの存在。

「F-01-02」「O-03-03」といった分類名で表記される。

アルファベットはTがトラウマ、Fがフェアリーテイル、Oがオリジナルと、そのアブノーマリティの起原で決められる。二番目の数字はタイプを、三番目の数字は発見された順番を表す。

作業を続け情報開示すると、彼らの正式名称や好む作業、それぞれのバッググラウンドが判明していく。

機嫌を損ねなければ役に立つものもある反面、一度暴れ出したら職員を生贄にしないと大人しくさせられないものもある。基本的に危険度が高いものほど多くのエネルギーを生み出すため、1日のノルマ達成のためには危険と向き合うことも必要になってくる。

また、アイテムのように装備したり使用できたりする「ツール系」アブノーマリティも存在する。職員の能力を向上させたり特別な効果を発揮する反面で、やはり使い方を間違えれば即死や発狂といった事態を引き起こす諸刃の剣でもある。

危険度(リスク)レベル

アブノーマリティにはSCPオブジェクトのように危険度レベルが設定されており、あちらと違って5段階に分けられている。

  • ZAYIN(ザイン):安全。基本的に死人が出ることはない。
  • TETH(テト):概ね安全だが、扱いを間違えれば死人が出るだろう。とはいえ、その場合でも被害は精々1人で済む。
  • HE(ヘー):適切に対処しなければ数人以上の職員の被害が予想される。
  • WAW(ヴァウ):対処を誤れば、そして誤らなくとも運が悪ければ問題が発生する。脱走時には往々にして区画レベルの被害を出す。このクラスから、「クリフォト過負荷」という現象が起こる。
  • ALEPH(アレフ):万が一問題が発生したなら、無事明日が来るのを祈ること。全部門に壊滅的被害の恐れあり。

※危険度レベルはヘブライ数字によって表されている。よって、カタカナの発音は正しいものとは限らず、一番使用者が多いと思われる発音を記載していることに注意。

ダメージタイプ

アブノーマリティなどによって発生するダメージの属性は以下の4つがあり、それぞれのアブノーマリティがどの攻撃を行うかは個別に設定されている。

  • RED:物理攻撃。対象のHPにダメージ。
  • WHITE:精神攻撃。対象のMPにダメージ。
  • BLACK:物理と精神への複合攻撃。対象のHPとMPにダメージ。
  • PALE:割合攻撃。対象のHPに、その最大HPのn%分のダメージ。

精神攻撃では死亡することはないが、MPが0になった職員はパニックに陥り、自殺したり、アブノーマリティを脱走させたり、周囲の職員に継続的なWHITEダメージを与えたりする。

作業失敗時や攻撃時に属性色の数値が出るため、どんな属性の攻撃をされたのかは判断が可能。

PALEは水色のエフェクトで表現されるが、名称が「ブルー」ではなく「PALE」なのは、属性のの元ネタが『黙示録の四騎士』なため。

E.G.O

アブノーマリティから抽出されるモノの総称。発音は「イージーオー」ではなく「エゴ」。

正式名称は『Extermination of Geometrical Organ(エクスターミネーション オブ ジオメトリカル オーガン)』。「幾何学的器官の根絶」という意味。

基本的に抽出元のアブノーマリティと同じ特徴の外見であり、これを装備したエージェントはアブノーマリティのコスプレみたいな状態になる。

無論可愛いだけのコスプレではなく、エージェントをアブノーマリティから守り、対抗するための装備であり、本作の攻略においてもっとも重要な要素となる。

基本的にそのアブノーマリティと同じ危険度レベルの装備を作れるので、モンハンよろしくZAYIN装備でTETHアブノーマリティに挑みTETH装備を得て、TETH装備でHEアブノーマリティに挑み……なんてことになる場合もある。

抽出して装備できる武器・防具の他にも、アブノーマリティに作業を行った際に低確率で付与される『E.G.Oギフト』も存在する。こちらは角が生えたり羽が生えたり顔面が愉快なことになったりと、かなり強烈な変化になる。

ちなみに、作中では「E.G.O」と表記されているが、文法的には「E.G.O.」もしくは「EGO」が正しい表記。

代表的なアブノーマリティ

In the name of love and justice, here comes Magical Girl!

(愛と正義の名のもとに、魔法少女がやってくる!)

危険度レベルWAWのアブノーマリティ。

見た目は魔法少女然としており、大変可愛らしい。本人の言動も極めて善良で、時にはアブノーマリティの鎮圧を手伝ってくれることもある。

しかし、彼女の危険度レベルが上から2番目であるということを忘れてはならない。

And the many shells cried out one word, "Manager".

(そして多くの皮はただ一つの言葉だけを叫んでいた。「管理人!」と。)

日本語版では「何もない」と呼ばれる。危険度レベルはALEPH。

人体のパーツが歪に融合して獣っぽい姿をとっている、名状し難い形状のアブノーマリティ。

作業結果が悪かったり、その姿を見てパニックになった職員を殺害しそれに成り代わるという恐怖の能力を持つ。実は通常時の人体パーツも今まで模倣した人間の成れの果てであるらしい。つまりこの存在に実体と呼べるものはない。

不死身と言っていいほど非常にタフなアブノーマリティであり、状況に応じて形態を大幅に変化させるというどこかで見たような性質を持つ。

センシティブな作品

I LOVE YOU……I LOVE YOU……I LOVE YOU……I LOVE YOU……I LOVE YOU……

A month later, we came to this conclusion: There was no such "beast" in the forest.

(『怪物』は存在しないと結論づけた。)

危険度レベルはWAW。

真っ黒な丸々とした巨体に無数の輝く瞳を持つ、鳥型アブノーマリティ。日本語でも大鳥。

このゲームを代表する看板アブノーマリティで、トレイラー動画の出演多数。

元は本作の為に描かれたキャラではなかったが、デザイナーを探していた開発スタッフの目に留まり起用されたとのこと。つまりSCP-173ポジション。

不気味ではあるが、慣れるとかっこよくも可愛くも見える、印象に残る姿をしている。

If a flaw in the system disables the censors covering the Abnormality, we will once again have to sincerely consider how to dispose of the manager.

(システムの問題によりアブノーマリティが脱走した場合、直ちに管理人を処分する必要があります。)

赤と黒のCENSORED(規制済み)と書かれたバーで構成されたナニカ。危険度レベルはALEPH。通称「盲愛様」。

本来の姿は見ただけで発狂するレベルのため、それを巨大なぼかしで隠した結果こうなっているという。

クトゥルフ神話TRPGから出張してきたのかってレベルで職員を発狂させまくる性質を持っているが、単純な戦闘力は大したことはない。

表記揺れ

投稿作品には表記揺れや他のタグがあるので、合わせて確認されたい。

LobotomyCorporation ロボトミーコーポレーション

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関連動画

続編

Library of Ruina (内部リンク)

クリア後の世界を描いた続編が2021年8月発売。

本作真エンド後の世界が描かれる直接の続編である。

ヘタに検索すると本作の重大なネタバレを踏むため検索には注意が必要。

Limbus Company(内部リンク)

白夜、黒昼の後を描いたシリーズ3作目。

2022年冬Androidで発売予定。

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