概要
元“王下七武海”クロコダイルが組織した秘密犯罪会社『バロックワークス』の構成員。社内では男性幹部の役職名およびコードネームとして機能しており、同列の女性幹部のミス・ファーザーズデーと共に、社長ペア、オフィサーエージェントに次ぐ下級幹部のフロンティアエージェントにおける、序列2位に位置づけられる。
原作の漫画『ONEPIECE』およびそれに準拠したTVアニメ本編においては、メインイラストの人物のみが登場しており、ファンの間でもコチラのイメージで定着してきたが、Mr.1(ダズ・ボーネス)の発言から、実は主人公ルフィの仲間であるロロノア・ゾロの勧誘に失敗した前任者が言及・明確にされた。そして2023年にNetflixにて配信された実写ドラマ版にて、その一連の出来事が映像化された。
以下は本編登場の当代、裏設定の先代に分けて解説。
Mr.7(当代)
CV:けーすけ
アラバスタ編終盤にパートナー共々登場。アラバスタを清浄化する為のビビを裏主人公とした冒険に置いてはラスボスでもある。サイコロの形の銃弾を使用する「黄色い銃」を愛用している。
英数字の「7」の形をした太さが均一な眉毛に、同じく7を思わせる尖った口と鼻、ドイツの音楽家バッハを彷彿とされるパーマのかかった白長髪(かつら?)が特徴の男性。衣装も上述のバッハのイメージからなのか、両胸と袖に7が描かれたロングコートにスカーフ、爪先が直角を描いた靴、愛用の銃も7の形、更に注視するとコート下のシャツにも小さく漢数字の「七」が無数に羅列していたりと、とにかく「これでもか!」とばかりに体各所に数字の7をあしらった奇抜な格好をしている。「オホホホホ」と笑い「~なスンポー(寸法)」を口癖とする等、見た目と合わせて口調もかなり珍妙(バッハっぽいのはパートナーの「ファーザーズデー(父の日)」と掛けて「音楽の父」とも謳われた為……なのかは不明)。
そんなフザケた見た目ではあるが殺し屋としての腕前は確かであり、ファーザーズデー共々拳銃を得意とし、ほぼ同時射出した銃弾を軌道上で前後に衝突させて、一方の弾速を加速させる離れ業を披露している。ちなみに左利き。
ルフィとクロコダイルの最終決戦と同じ頃、社長のMr.0(クロコダイル)からの最終任務として、同国の首都アルバーナに撃ち落とす大型爆弾の砲台の砲撃手として、その在処である都市中央の時計台内部に潜伏していた(本人達は昇進が確約されていると思っていたが、実際は爆弾が時計台も巻き込むほどの威力とは知らず、捨て駒扱いであった。おまけに爆弾も時限式で、砲撃に失敗しても構わない思惑であった)。そして、時間通りに砲撃すべく砲台に点火し、カウントダウンをしていた。その際、砲台の在処が時計台だと突き止めた王女ネフェルタリ・ビビが仲間である麦わらの一味との連携で、直接外から砲台の場所へに登ろうとするのに気付くや「思わぬ収穫」とばかりに、ファーザーズデーと共に得意の拳銃で迎撃しようとするも、ゾロとチョッパーの咄嗟の判断により標的のビビへの狙撃に失敗。だが、飛んで来たビビの孔雀一連(クジャッキーストリング)スラッシャーの初撃を躱し、反撃しようとするが応用技の逆流(ランバック)を受けて時計台から転落する。
その後の顛末は不明だが、恐らく海軍に捕まったと思われる。
元々ミス・ウェンズデー(Mr.9のパートナー)としてバロックワークスに潜入していたビビによると「イヤな奴ら」だったらしい。
Mr.7(先代)
演:レバオネ・ベン・コシモア
声:竹内良太(日本語吹替)
上述通りダズの発言から存在が判明し、JC第36巻SBSにてその姿が描かれる。
頭に3~4本の棘(頭髪?)の生えた頭にタラコ唇、左頬に7の字のタトゥーを入れた、ラクガキのような見た目の男。剣を握っている点から恐らくは剣士。
麦わらの一味加入以前から “海賊狩り” の異名で通っていたゾロの実力を買い、バロックワークスに勧誘せんと東の海まで訪れるが、拒絶されて戦闘になり斬られた(ゾロ曰く「おれの交換条件をのまなかったのが悪ィ」)。
ダズの発言以降作中で触れられないキャラクターだったが、Netflix版の実写作品においてまさかの大抜擢。SBS版を踏襲しつつもキャラクターとして完成度が高く、イラストの頭の棘はモヒカンのような羅列の赤髪に落とし込まれ、新設定に「二刀流の剣士」が付与された。
作中では、実際にバロックワークスに誘う為に訪ねたゾロとの戦闘シーンが描写される。戦闘自体は約1分半程の僅かな時間、またゾロの方も本領ではない二刀で相手し、終始涼しげな表情でその猛攻も意に介していない様子だったが、演者のアクション・カメラワーク共に非常にアクロバティックで見応えあるバトルが展開された。
尚、決着場面ではゾロからの二刀を左右に開く横薙ぎを見舞われ、体が上下に分断されるグロテスクな最期を遂げ、斬り落とされたれた上半身は懸賞金へ換金すべくにゾロによって持ち去られていった(当時まだバカ息子だったヘルメッポとの接触場面で、袋に入れられた姿で登場)
余談だが、日本語音声で声を担当する竹内氏はTVアニメ版にて霜月牛マルを演じている。牛マルは後の105巻SBSにて「同じ伝説の侍を子孫に持つ血縁者(ゾロの父方祖母の弟)」との裏設定が判明しており、件の戦闘シーンがある意味「大叔父(竹内キャラ)が又甥(ゾロ)の引立役を務める」ともとれる奇妙な構図が描かれた。
関連タグ
ロロノア・ゾロ:上述の経緯から先代・当代ともに敵として接触した人物。また先代を斬り捨てたゾロが、時計台では逆に(ビビ達の躱した)当代ペアの銃弾を受けてしまう形で、コチラもコチラである意味代替わりした7のしっぺ返しともとれる構図を描いている。