「開放しろ、怒りを!」
「現れろ!No.69 紋章神コート・オブ・アームズ!」
アニメでの概要
トロン一家の家長であり、Dr.フェイカーへの復讐のために心を捨てた男・トロンが操るエクシーズモンスターにして、切り札たるナンバーズ。紋章神と書いてゴッド・メダリオンと呼ぶ。
WDC準決勝、天城カイトの切り札・超銀河眼の光子龍にNo.8紋章王ゲノム・ヘリターを破壊され、追い詰められたかに思われたトロンが召喚した。
このモンスターを召喚するには人々の恨み・憎しみ・怒りなどの負の感情のエネルギーが大量に必要となる。異世界放浪の末、純粋な人間としての感情が失われたトロンはこのエネルギーを手に入れるために暗躍。敵対する多くの人間やⅤ・Ⅳ・Ⅲら自らの実子をも利用することで怒りを吸収し、このカードを操るための糧として使用した。
- カードの効果では破壊されない(+ナンバーズ共通効果の戦闘破壊耐性)
- フィールド上の自身以外のモンスター効果を全て無効にし、さらに無効にしたモンスターの効果をこのカードが得る
- 相手モンスターがこのカードを攻撃した際、エクシーズ素材を1つ使うことで相手フィールド上のカード1枚を破壊する。
といった凶悪な効果を持つ。
強大な制圧力を誇るが、例によって除外バウンス耐性は一切ないので対処方法は割と多い。
アニメでの活躍
第2の効果でカイトの超銀河眼の光子龍の攻撃力上昇効果と追加攻撃効果を無効化し、さらにこの効果を奪い取り、「無敵の紋章」の効果で破壊されなくなってしまった超銀河眼の光子龍を2回連続攻撃で痛めつけ、LPを削り切り勝利。しかしそれに留まることなく、さらに3回目の攻撃を行うことでカイトを殺そうとしたが、この攻撃は天城ハルトの兄を守りたいという思いの力に防がれた。
WDC決勝戦の九十九遊馬のデュエルでも「かっとビングだぜ!ボク!なんちゃって」と登場。遊馬のフィールド上のナンバーズ3体の効果を奪い、No.17リバイス・ドラゴンを戦闘破壊した。その後、ZW(ゼアル・ウェポン)を装備したCNo.39希望皇ホープレイに攻撃された際に第3の効果を発動するも、ZWの効果で無効となり、続行した戦闘も墓地で発動する効果モンスターによって防がれた。究極体ZEXALとなった遊馬のLPを残り50になるまで追い詰め、ホープレイ渾身の攻撃さえも防ぎ、次のターンでの勝利を確固たるものとする。しかし、アストラルの勝利の方程式はこれを上回っていた。ZW-獣王獅子武装(ゼアルウェポン・ライオアームズ)を装備したホープレイの効果によって効果をことごとく封殺され、3連続斬りで切り刻まれ破壊。これによる戦闘ダメージをまともに受けたトロンは、激闘のはて、遂に敗北を喫する。
第2の効果名は「ゴッド・メダリオン・ハンド」。名前の通り巨大な手で効果の対象にされたモンスターを掴み、能力を吸収する。吸収された超銀河眼の光子龍や希望皇ホープなどは、まるで錆びついたように輝きを失ってしまった。
第3の効果名は「ゴッド・シャーター」。この効果を発動する度にモンスター自体の姿が変形する。1度目の効果発動時には黒い翼を持つ十字状の物体に変化した。トロン曰く神本来の力。2度目の効果発動時は生き物のような姿になり、強力な顎と牙で対象モンスターを噛み砕く。その際、首が伸び縮みする。トロン曰くこの状態が真の姿。
攻撃名は「ゴッドレイジ」、直訳すると「神の怒り」。天空の紋章からドデカい波動で攻撃する、インパクト抜群な技である。
トロンの復讐の象徴ともいえるナンバーズで、トロン自身も「このナンバーズは親と子ほどの力の差がある」と称している。遊馬からは「お前にそっくりだぜ!」、アストラルに「トロンの復讐心そのもの」と言わしめた。
天空に現れたトロンの巨大な紋章から出現するという、今までのナンバーズとは桁違いに荘厳な演出がなされた。変形はしておらず、最初からイラストの姿で登場した。
その後はZEXALIIでまさかの再登場を果たし、No.96が遊馬のエクストラデッキに入っていたこのカードを、フィールド魔法「カオス・フィールド」を使って自身のフィールドに特殊召喚し、その直後にCNo.69紋章死神カオス・オブ・アームズへカオスエクシーズチェンジした。
しかし、名前の読みの関係とその形状からとんでもない空耳によるギャグモンスターにされてしまうことも・・・。
OCGにおいては
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/光属性/サイキック族/攻2600/守1400
レベル4モンスター×3
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが特殊召喚に成功した場合に発動する。
このカード以外のフィールドの全てのXモンスターの効果は無効化される。
(2):このカード以外のフィールドのXモンスター1体を対象として発動できる。
エンドフェイズまで、このカードはそのモンスターの元々のカード名・効果と同じカード名・効果を得る。
説明
第2の効果の無効化、コピー能力の範囲が狭められてしまい、完全に対エクシーズモンスター用の効果になっている。またナンバーズ共通の戦闘破壊耐性、第1の効果、第3の効果は完全に削除された。
非常に使いづらくなってしまったことは否めないが、アニメ効果のままだとこのモンスターを除去する手段がモンスター効果以外の除外やバウンス(手札に戻す)程度しかない。比較的並べやすいレベル4のモンスター3体でそのようなモンスターを出せるのはまずいと判断されたのだろう。
召喚するためにはレベル4モンスターが3体も必要と、とても重い。効果を活用出来る相手の場にエクシーズモンスターが並んでいる状況では普通のデッキではあまり召喚出来る余裕は無いだろう。コピー能力は自分のエクシーズモンスターも対象に出来るが、3体のエクシーズ素材を要求するこのカードを別のエクシーズモンスターと共に並べることはあまり現実的ではない。(効果を借りる為だけに別のエクシーズを墓地から呼び出すと言う手段はあるが。)
一応No.8紋章王ゲノム・ヘリターと異なり、エクシーズ素材に縛りは存在せず、無力化効果は素材が無くても使用可能なため、墓地からの特殊召喚によるエクシーズの無力化目的でデッキに入れる価値はある。しかし、エクストラデッキは15枚までと決められており、このカードと同じ素材で出せるモンスターとしてヴェルズ・ウロボロスやNo.16色の支配者ショック・ルーラー(禁止カード)が存在するため、なかなか厳しいところ。
要するにエクシーズメタである。
しかし、エクシーズに対抗するならステータスを無力化しいかなる攻撃力をも突破できるNo.8紋章王ゲノム・ヘリターの方が有効な場面がほとんど。必要素材が多く、攻撃力2600のこのモンスターを使う必要がない。
アニメ効果の再現度に乏しい上、ファンデッキを組んでいる場合は素材指定のあるNo.8紋章王ゲノム・ヘリターの召喚も容易である為、基本的にお呼びがかかる事はない。
また、優秀な進化系にあたるCNo.69紋章死神カオス・オブ・アームズもこのモンスターからランクアップさせるよりも汎用性の高いランク4モンスターで事足りる為、やはり使用率は低い。
その他
コート・オブ・アームズ(coat of arms)とは、紋章が描かれた貴族や騎士の装備品のこと。そこから(盾形の)紋章そのものをさしてこう呼ぶようになった。
ゲノム・ヘリターと同じく、騎士道のカケラもないトロンの切り札にしては荘厳なモンスターである。
関連イラスト
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