概要
新20系に代わる後継形式として大阪市営地下鉄時代の2009年から運用している車両。
全体的には新20系をベースにその後製造された66系6~7次車や80系などの新技術を取り入れた発展型という位置付けである。車体構造や基本的な性能は谷町線・御堂筋線で同一であるが、所属・配備路線ごとに微妙にデザインが異なる。
所属路線別
谷町線向け6両編成は2009年より、御堂筋線向け10両編成は2011年よりそれぞれ運用入り。
また2025年開催の大阪・関西万博への輸送力増強のため、中央線向け6両編成が2022年より運用入りしている。
谷町線用(6両編成)
32系とも表記されるグループ。
30系の代替として登場。2008年に量産先行試作車として01編成が落成し、その後2009~13年にかけて量産車を毎年3本ずつ製造した。13本が在籍。2012年以降に落成した08編成以降は、袖仕切りの変更や吊革増設をした状態で落成している。
行先表示器は前面のみフルカラーLEDで側面は3色LEDであり、主電動機点検蓋(トラップドア)があり、扉開閉予告灯は上部中央寄りであることが基本仕様であるが、量産先行車01編成のみ登場時は前面も3色LEDであり、主電動機点検蓋(トラップドア)は床材で隠されており、扉開閉予告灯は上部左寄りであった(現在は量産化改造が施されて扉開閉予告灯以外は量産車に合わせられた)。
なお、地上区間が八尾南駅だけであることから日よけのカーテンは設置していない。
御堂筋線用(10両編成)
31系とも表記されるグループ。
10系の代替として登場。2011年に01編成、2014年に02・03編成が落成し、その後2016年〜22年にかけて本格的な量産が行われた。22本が在籍。
谷町線用と比べ扉横のスペースを広げていたり、車内表示器の液晶画面を大型化しているなどの違いがある。全編成とも車内のすべての照明器具にLEDを採用した。
04編成以降はさらなる改良として車内のレイアウトを大幅変更。座席を新幹線(N700系)のグリーン車を参考にしたものに改良したほか、足元に照明を設置し袖仕切りを大型化した。またOsakaMetroとして民営化後の2018年製造分、10編成以降は車両間の貫通扉のガラス面積の大型化・運転台のワンハンドルマスコン化が行われた。
中央線⇒谷町線用・50番台(30000A系、6両編成)
32系50番台。
2025年開催の大阪・関西万博開催期間中の輸送力増強用として中央線へ暫定的に投入される。51~60編成の合計10本。万博終了後50番台は谷町線へ転属し、新20系の未更新車の一部を代替する方針としている。
谷町線向けの0番台とは異なり御堂筋線向け編成をベースとして、主電動機点検蓋(トラップドア)を廃止しボルスタレス台車を採用している。座席については谷町線仕様をベースとしているが、袖仕切り部は御堂筋線仕様をベースとしている。なお、(中央線時代の)ラインカラーは「スパークルドット」であしらわれた。