概要
アイテム番号:SCP-240-JP
オブジェクトクラス:Euclid
SCP財団日本支部が管理する(?)SCPオブジェクトの一つ。通称「0匹のイナゴ」。
日本支部のとあるサイトに収容されている、異常性を持った0匹のイナゴ(メイン画像参照)。現在は某サイトの標準的昆虫飼育施設に収容されており、異常が認められれば即座に担当研究主任に報告する事が義務付けられている。
このイナゴの異常性、それは死んでも数が減らないという驚くべきもの。より正確に言えば、死亡した瞬間に現実改変能力を発揮し、死んだ事実を無かった事にしてしまうのである。しかし、現実改変能力の性質上その現象の発生を認識する事は極めて困難。
財団に確保された後に破壊実験が行われ、その際に4匹が確かに破壊されたはずであるが、実験終了後も個体数は変わらず0匹のままだった。また、その後に発生した事故によって一部の個体が犠牲となったものの、やはり個体数は0匹のまま変わらなかった。現在はSCP-240-JPに危害を加える事は禁止されているが、その危険性は決して看過できないものとされている。
発見されたのは某県の山中に無許可で建造された謎の施設の中。その誕生にはどうやら日本生類創研もしくはその関連団体が関わっているらしく、件の施設は研究施設兼実験場の一つだった模様。
施設から回収されたメモによれば、元々は災害や外来種の影響にも負けない生態系を作るための実験体だったらしい。開発自体にはほぼ成功していたようだが、その後何らかの問題が生じたらしく、最終的には施設ごと放棄されたものと思われる。
現在、財団が収容している0匹以外の個体が存在するのかについては不明。
余談
このSCPオブジェクトのパロディとなるジョークSCPも存在する。
メタタイトルは「0本の頭髪」。つまりはそういう事です。やめてさしあげろ。
関連タグ
SCP-040-JP - このSCPと同じく日本版「殿堂入りコレクション」に指定されている。ねこはいます。イナゴも0匹います。
……んん???
財団はこのイナゴを「0匹」「収容している」らしい。
しかし、収容している個体数が「0匹」ならば、それは「収容していない」もしくは「できていない」のではないだろうか?
財団はこのイナゴを「0匹」中「4匹」破壊したらしい。
しかし、どうすれば個体数が「0匹」のイナゴを「4匹」破壊できるのだろうか?
実は、財団はこのイナゴの能力について一つの誤解をしていた。いや、見落としがあったというべきかもしれない。
SCP-240-JPの真の能力は「現実改変能力」によって「死亡した事実」を書き換えるというものではない。正確には「過去改変能力」によって「『誕生した事実ごと』死亡した事実」を書き換えるというものである。死んでしまったその瞬間に「元々その個体は存在しなかった」という形に事実を捻じ曲げてしまい、それに引っ張られるような形で結果的に「個体数が減らなかった」ように見せかけていたのだ。
つまりはこんな感じである。
「10匹いました」→「2匹死にました」→(最初の「10匹」が「8匹」に変更されました)→「8匹のままです」
しかもこの能力は人々の記憶や認識だけでなく、書面や画像などにまで影響を及ぼす強力なものだった。そしてこれが財団に混乱をもたらす事になった。
財団は確かにSCP-240-JPの生存個体を収容し、それについての報告書を作成した。しかし、SCP-240-JPは実験や事故によって着実に個体数を減らしていき、最終的に全滅してしまった。そして、全滅する前に作成された報告書が過去改変能力の影響を受けて「書き換えられて」しまったため、「『0匹のイナゴ』を収容」というわけのわからない報告書が出来上がってしまったのである。
この状態で収容違反なんて発生したらそれはもう面倒な事になる。具体的にどんな事態になるか気になるお方は、財団Tales-JPをチェックしてみよう。ただし頭が爆発しそうになるかもしれないので心して読むように。
最近になって財団もようやくその正体を掴みかけてきたようで、現在クラス:Neutralizedへの再分類が検討されている。