概要
『ロックマンX3』に登場したヴァジュリーラFFは、マスクを着用している事もあって、もともと目以外に表情の変化がなく、それを考慮してか岩本佳浩氏の漫画版ではあまり感情を表に出さないクールなキャラとして登場した。
しかし、終盤のエックス処刑シーンの前後から徐々にキャラが崩壊し醜悪な行動やセリフを見せるようになり、決行日をクリスマスに合わせたエックスの処刑の瞬間そのテンションは最高潮に達し、ロボットとは思えないほど表情を崩して歓喜の叫びを上げるのである。
メカを生物のように描く岩本氏の独特の画風も相まって非常にインパクトの強いシーンである。
岩本氏もネタとして認知されていることを知っており、一時期は毎年クリスマスになるとヴァジュリーラを描いて自身のサイトにアップし、ある種の恒例行事となっていた。
2013年に『ロックマンX』20周年を迎えたのを機にこの行事は終了し、後に何度か復活しているものの、最新のクリスマスのヴァジュリーラのイラストは2017年のものとなっている。
一方毎年12月25日0:00に自身のX（旧Twitter）にて「メぇぇぇ～～リぃぃぃぃぃクリっスマぁぁぁ--スぅ!!」とつぶやく恒例行事は引き続き行われている。
これだけではなあぁぁぁい！！！ハイテンションな岩本版Xのキャラ達ぃ！！！
全編を通して高いテンションを維持している岩本版Xではあるが、特にこの『X3』では高すぎるテンション故に他にも様々な迷シーンが生まれている。
以下はその一例。
蝶を食べるDr.ドップラー
ドップラーの狂気を描いたシーン。あえて原始的な行動をとり人間を理解しようとするが
「こんな野蛮な種のことはわからん」と吐いて捨てる。
すいませんDr.。人間は蝶を食べませんよ。
エックスを洗脳するため全裸の美少女になって誘惑するシグマ
全裸の美少女がケツアゴのオッサンに豹変するシーンは別の意味でトラウマ。
ゼロ「俺のバスターはさっきからビンビンだぜ」
……
……察しの悪い方はセンシティブにご注意
スターに憧れるナマズロスの妄想で勝手にお笑いコンビにされるエックス
ナマズロスの暴走以外は至ってシリアスな展開なので反応に困るシーン。
ちなみにあまり言われないのだが、こちらも暴走の影響で『発電所をクリスマスツリーに見立てて飾りつける』という、残暑お見舞いの季節に反する謎行動を起こしている。
ムカデのような姿に変形する寄生チップ「ワーム」
ナイトメアポリスの二人の体を形成している部品でもあり、終盤ではぞろぞろと大量発生。
あまりの気持ち悪さにゼロが正気を失うシーンもある。
エックスとゼロが窮地に陥った状況に精神的に耐えられなくなり嘔吐するケイン博士
某ボクシング漫画の演出をイメージしたとの事。
小綺麗な部屋でグランドピアノを演奏しつつ待ち構えるVAVA
さらに芸術の無意味さを説きつつピアノを破壊する。
「鬼」を倒すため「鬼」となったエックス
まさに「鬼」のような形相でVAVAを圧倒。シグマに顔面を潰され流血し
焦点の合わない目で「一緒に地獄に堕ちろ…」と呟くシーンはまさにトラウマもの。
以上、作者である岩本氏も後に暴走気味であったことを認めており
「当時の俺は何かに追い込まれていたのでしょうか？」 と発言している。
まさかのゲーム公式化
2020年12月23日にヴァジュリーラによるクリスマスネタが公式ゲームロックマンXDiVEで登場するまさかの珍事が発生した。
開発元であるカプコン台湾支部の方々がコミカライズの存在を知っていたかは不明である（過去に現地でサイン会が行われたことはある）。
更に同ゲームのクリスマスイベントには完全にクリスマス仕様となったセントヴァジュリーラMCがイベントボスとして登場。
解説には「多くの待望の声に答え、満を待してこのクリスマスの季節に再び現れた」と記されるわ、RiCOやヴィアとメタ発言交じりにの応答はするわ、撃破すると「メェ…リィィ…クリッスマス…またどこかで」と散ってゆくわの大盤振る舞いのネタイベントとなった。
翌年はクリスマスより早めにイベントが復刻された。
更に2021年12月15日からセントヴァジュリーラMCが再びボスとして登場する新しいクリスマスイベントが開始された。
関連イラスト
