概要
本名:藤澤 守(ふじさわ まもる)。長女は歌手として活動中。
「久石譲」と言う名は、音楽家として活動する以上それなりの名前が必要、という事で在学中に友人と話し合った結果、当時活躍していたクインシー・ジョーンズの名前を漢字に当てたもの(クインシー→久石、ジョーンズ→譲)。
スタジオジブリをはじめとする映画音楽の知名度が高いが、現代音楽を中心にジャンルを問わず活動している。彼が一躍有名となるきっかけとなった作品は『風の谷のナウシカ』。この作品の音楽は当初細野晴臣が手掛ける予定だったが、高畑勲の推薦で宮崎駿が全面的に音楽を久石に任せる決断をした。
ジブリ映画の他にも「おくりびと」「天地明察」など多くの映画音楽を手掛けている。
金曜ロードショーの、あの映写機をぐるぐる回すおじさんの映像のBGMも、久石譲が作曲したもの。
他にも伊右衛門のCM曲など多数生み出している。コンサート活動ではもっぱらピアノ演奏を担当していたが、2000年以降は指揮を手がける事が多くなっている。クラシック音楽の名門レーベルのドイツ・グラムフォンと専属契約をし、第1弾として2023年6月に『Symphonic Celebration』をリリース。世界的な大ヒットアルバムとなった。
人物
作曲は、1日10時間(5時間机に向かうのを1日の間に2回)行うことを日課としている。愛煙家。一番好きな宮崎アニメキャラクターは、千と千尋の神隠しの千尋との事。
音楽への姿勢
「演奏者や作曲家と、その作品を聴いてくれる一人ひとりとの親密な対話こそが音楽です」と度々語っている。映画音楽家として扱われることを好まず、ミニマル・ミュージックを自分の出発点としてかなり意識しており「映画やCMなどの音楽制作は、私の音楽活動の中でのひとつの通過点にすぎない」とまで言い切っている。
音楽界を揺るがしている音楽生成AIにはかなり否定的。「やたらAI企業から宣伝依頼が来ます、受けないけど」「AIに過去の楽曲を学ばせて曲をつくっても、イミテーション(模倣)にしかならず、それは新しい曲ではない。過去をほじくり返しても未来にはいかないし、現在を超えることもない」と述べたことがある。