概要
元々八八艦隊計画内で能登呂型給油艦の1艦として予算が成立していたが、海軍の強い要望で連合艦隊随伴用の給糧艦として、その予算で建造された間宮。
当時は最新式の巨大な冷蔵庫・冷凍庫設備をもって肉、魚、野菜など18,000人の3週間分の食料を貯蔵できた。屠殺製肉設備もあったため、牛馬を生きたまま積み込んだのちに食肉加工し、保存しておくことも可能だった。またパンなどの一般的な食料だけではなく、アイスクリーム、ラムネ、最中、饅頭などの嗜好品からこんにゃく、豆腐、油揚げ、麩などの日本固有の食品まで多くの加工食品が製造でき、これらの製造のために艦内には部屋ごとに分かれたキッチンが多数あり、それぞれに腕の立つ専門の職人が乗船し、軍属として働いていた。
(1日で食パン1トン、豆腐1.5トン、羊羹1万2千本、ラムネ1万5千本、栗饅頭4万個が生産可能。)
特にアイスクリームと羊羹は絶品とされ有名菓子店(羊羹は某有名老舗)を凌ぐほどで、「海軍主計兵調理術教科書」(つまりレシピ本)にもレシピが載っていた。
その為、再現する人もいたようだ。
……ということになっているが、上記の「海軍主計兵調理技術教科書」とはあくまで海兵に調理を教えるための教科書であって、専門の和菓子職人が乗っていた間宮においてこのレシピが利用された可能性は限りなく低い。幻の味の再現はなかなか難しいようだ。
なお、NHK総合で2015年12月2日放送の『歴史秘話ヒストリア』で間宮が採り上げられた際に、海軍料理研究家の高森直史氏の監修で間宮羊羹の再現が試みられている。高森氏の調査・考証に寄れば、味は別として、前述の「某有名老舗店」の羊羹に比べるとかなり大ぶりで、1棹1kgもあったという。大所帯の上に大飯喰らいの海軍将兵向けに “ラージサイズ” とされたのだろうか。
Eテレで放送されている料理番組『グレーテルのかまど』でも、アレンジを加えた番組オリジナルレシピが作られ、羊羹のサイズが皆で切り分けられるように考案された事が分かっている。
艦隊これくしょんでの扱い
『艦隊これくしょん』では間宮さんの籠に「間宮羊羹」が入っている。恐らくは間宮さんのお手製と思われる。ただしゲーム中疲労回復に用いられるのは羊羹ではなくアイスクリームとのこと。
また、コミカライズなどではしばしば羊羹を求めて間宮さんの所へ買い物するシーンがあったりするなど、艦娘達の間でも高い人気を誇っていることが窺える。
ただ、前述の再現を考えると、艦娘向けの羊羹も、実はラージサイズ、ヒュージサイズという可能性も……
さらに公式四コマにおけるAL作戦/MI作戦の際には「ALで貰ったおもちゃが烈風にならない」と鎮守府にクレームを入れに来た深海棲艦達に大量のラムネと羊羹で納得して帰ってもらっている。・・・どうやら間宮羊羹は深海にも通用する味のようである。