概要
遊戯王OCG『WORLD PREMIERE PACK 2023』で登場した通常罠。
月の書に代表される裏側表示に関係した効果を保有しており、フィールドのモンスターを全て裏側表示にできる。
カードイラストでは装備を一新された大砲だるまがレーザーを発射しており、そのインパクトに恥じないド派手な効果を秘めている。
カードテキスト
(1):フィールドのモンスターを全て裏側守備表示にする。
その後、フィールドに表側表示でモンスターが存在する場合、
そのコントローラーは自身のフィールドの表側表示モンスターを全て墓地へ送らなければならない。
解説
フィールドのモンスターを全て裏側守備表示にする効果を持った通常罠。
裏側守備表示のモンスターはシンクロ召喚・エクシーズ召喚・リンク召喚の素材にする事が出来ない為、それらの特殊召喚を用いて展開するデッキには非常に有効。一方、融合召喚は未公開情報である手札を用いる性質上、裏側守備表示のモンスターを素材に出来る為展開が阻害されにくく注意が必要となる。
基本的な運用は皆既日食の書と同様、相手モンスターを根こそぎ裏側表示にすることで展開を妨害することがメインだが、他にもバトルフェイズに発動して相手の攻撃を防いだり、味方も巻き込む点を利用してリバースモンスターを用いるデッキに採用しても良いだろう。
ここまであれば月の書や皆既日食の書が抱えるカード耐性を持つモンスターや守備表示が存在しないリンクモンスター、裏側表示に出来ないトークンには無力という問題が圧し掛かる。しかし、ここからがこのカードの真骨頂。後半のテキストにはこのように記載されている。
『その後、フィールドに表側表示でモンスターが存在する場合、そのコントローラーは自身のフィールドの表側表示モンスターを全て墓地へ送らなければならない。』
つまり、前半の効果で裏側守備表示になっていないモンスターが存在する場合、そのモンスターを問答無用で墓地送りにする極めて凶悪な除去効果を持っているのだ。
この効果はモンスターではなく、プレイヤーに適用される効果であるためあらゆる効果を受け付けない(所謂完全耐性)モンスターであろうと、上記のリンクモンスターやトークンであろうと一掃できる。
この効果により相手の展開を妨害するだけでなく状況次第では除去も可能となっており、相手によっては一気に戦況を(物理的にも)引っ繰り返せる。
欠点としては罠カード特有の遅さと裏側守備表示にできるモンスターがフィールドに最低1体は存在しなければ発動できない点が挙げられ、特にモンスターの除去を狙う場合にはタイミングの見極めが重要となる。その他にもあくまで裏側表示にするだけなので別途除去手段を用意していない場合は単なる遅延にしかならない点も注意が必要だろう。
余談
元々は遊戯王TCG版『Darkwing Blast』で実装されたカードで、その際の名称は
『Destructive Daruma Karma Cannon(ディストラクティブ ダルマ カルマ キャノン)』。
何となく声に出して読みたくなる。
カード効果は大砲だるまが描かれていることを考慮すると『だるまさんがころんだ』を参考にしていると思われる。
鬼が振り返った時(効果の発動時)に動いていない者(裏側表示モンスター)は無事だが、動いている者(表側表示のモンスター)はアウト(墓地送り)になる…という事なのだろう。